ぱぐぱぐ通信

環境にわるいペットボトル飲料を買わないジョー・てるりんの絵日記みたいなものです。

昨夜読んだ本「陽気なギャングは三つ数えろ」

2020年02月13日 23時51分52秒 | 本・映画 や行
本「陽気なギャングは三つ数えろ」

伊坂幸太郎著



四人組の銀行強盗がトラブルに巻き込まれるという

「陽気なギャングは地球を回す」「陽気なギャングの日常と襲撃」に続く

シリーズ三作目。



四人組の成瀬は、他人の嘘を見抜く力があり、リーダー格。

響野は演説の名人だがほとんどがでまかせ。

体内時計で秒単位で物事を計れる能力を持つシングルマザーの雪子。

スリの名人で動物や虫に異常に詳しい久遠。


今回は銀行を襲撃した際に、警備員の投げた警棒で久遠が左手にけがしたのがきっかけで、

げすな雑誌記者に身元がばれて、記者が抱える借金返済のために知恵を絞る内容です。

主人公たちや記者の会話のあちこちに

「何かやろうと考えた時、すぐにやる方がたいてい、うまくいく」

とか

「犯罪の被害者が善人とは限らない。容疑者が百パーセント悪人とも言えない」

とか

「謙遜家だ。政治家にも見習ってもらいたい。自分の意見が通らなかった時に怒るのは三流の政治家だ」

とか、

うんうんとうなずけるセリフがちりばめられています。


新種の昆虫のカカトアルキだとか、

身体は真っ黒で足だけ白の縞模様があるオカピだとか、

小ネタの雑学も挟み込まれていて勉強になります。


何はともあれ、伏線の回収の仕方がいつものように鮮やか。

伏線だと思えないような小さなエピソードも上手に再登場させているので、

ページを戻してしまったりします。


☆☆☆☆

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