医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

ヤバイ予感

2024-02-28 04:19:01 | 薬局
お株が奪われると根こそぎになっちゃいそうだ。

保険薬局の売上は調剤が主体となるので、いつしか「調剤薬局」などと呼ばれるようになった。
調剤薬局の響きは処方箋を扱うイメージが強い。
薬局と言うより処方箋と薬の交換所みたいな感じだ。
ところがここ10年ほど前から調剤売上を急速に伸ばしてきたのがドラッグストアである。
その売上前年比が10%前後と言うから脅威の何ものでもない。

25日の日経新聞に「ツルハ・ウエルシア統合検討」の見出しが出た。
裏で糸を強いているのがイオンである。
細かい説明は各自に任せるが、ドラッグストア業界の1位と2位がイオンの仲人で統合する可能性が出てきた。
2社の売上合計は2兆1,142億円になる。
これがドラッグストア市場の約4分の1を占めることになる。
因みに、続くマツキヨココカラ&カンパニーは9,512億円なので2倍以上になる。
こうなるとマツキヨココカラの次に控えるスギHDなども規模の拡大が急がれる。
生き残るためにはトップとの差があり過ぎるのは危ない兆候になる。
そう考えるとドラッグストア業界は戦国時代に突入って感じになる。

この現状から、今後の調剤市場がどうなるのかを考える必要がありそうだ。
何と言っても先期(2022年度)の調剤売上を見るとウエルシアは約2,281億、ツルハは約1,125億円で合わせると約3,406億円になる。
そこで気になるのが調剤薬局の代表であるアインHDである。
そのアインHDは約3,215億円だった。
あれ!
調剤薬局の代表格が売上で抜かれてしまう。
2位の日本調剤は約2,801億円である。
こうなる調剤薬局の看板が外されたようなものだ。

今回のツルハ・ウエルシアの統合が進むとどうなるのか。
さらに、気になるのは売上の伸び率だ。
ウエルシアの第3四半期までは売上伸び率が13.2%である。
ツルハも負けてはいない。
決算月が違うので第2四半期までしか公表されていないが11.9%となっている。
このまま行くと調剤薬局の代表であるアインHDは大きく後れを取ることは目に見えている。

などと書いていたら・・・おおッと!
昨日(27日)、スギHDがI&H(阪神調剤グループ)を傘下に収めたとIR発表があった。
こうなると調剤市場は”下克上”の時代を迎えた。

そこで、どうなるのかを考える必要がある。
それは調剤薬局の再編が始まることを意味するのではないだろうか。
将来のことは誰にも分からないが、怪しい兆候が漂い始めてきたことだけは肌で感じる。
経営は環境への対応である。
もっとアンテナを磨いた方がいいのではないだろうか。

さび付いたアンテナが言うのもおかしいけど。
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