花ごよみ

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曙光の街 (今野 敏) 

2007-06-20 | 本 か行(作家)
 
『白夜街道』の前編になる『曙光の街』。

曙光……暗い状況の中に現れてきたわずかの希望。
   明るいきざし。


前編があるとは知らず、
先に白夜街道の方を読みました。
でも前作未読でも
全然問題はありませんでした。

白夜街道の方は、
自分好みの本だったので、
いつか前編になる曙光の街を
読んでみたいと
思っていました。

白夜街道は舞台がロシアまで飛び、
日ソ問題も顔を出したりして、
スケールの大きさを感じましたが、
こちらの方は日本からは
離れずそれも東京、しかも、
六本木近辺で
話が進んでいきます。

ヴィクトル、兵籐、倉島といった、
負の要素たっぷりの三人の
男達が前方へ一歩を
踏み出すといった感じで
白夜街道とはちょっと違った
物語の方向性、
イメージを持ちました。

ロシアのヒットマン、
ヴィクトル対
警視庁公安部、倉島の
バトル。

そののかげに隠れた
心の結びつきといった、
白夜街道のような
内容とは違い、
三人それぞれの立場、職業、
生い立ちなどによって、
生じる心の屈折を経て、
生きていく上での曙光を
見つけることができるのかを
描いているように
思われました。

人物設定も分かりやすく、
読みやすい作品でしたが、
白夜街道のような読んでいて
ワクワクするといった感じには
至りませんでした。


陣内孝則、柳葉敏郎でドラマ化された
『隠蔽捜査』に続く、
今野敏の新作、
『果断 隠蔽捜査2』
これもぜひ読みたいと思っています。
 








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2 コメント

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Unknown (ちゃこママ)
2007-06-21 21:44:34
「天国までの百マイル」は一気というか
一晩でウルウルしながら読んでしまいました
kazuさんのお陰で良い本をありがとうです♪

図書館で何ヶ月も待って
まだ順番が周ってこない「東京タワー」が
息子の家に有ったので今、読みかけていますが
いつもkazuさんの本コーナーを参考に
本選びをさせてもらってますよ♪




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ちゃこママさんへ☆ (kazu)
2007-06-21 21:57:18
こちらにもコメント
ありがとうございます。
一晩で読まれましたか。
気に入って頂けて
うれしいです。

東京タワーは映画で見ました。
図書館で何ヶ月も…って
人気があるんですね。

私もいつも図書館か、
家にある文庫本です←めったに買わない(笑)
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