花ごよみ

映画、本、写真など・

出口のない海  (横山秀夫)

2006-09-15 | 本 ま、や行(作家)


戦局は悪化の一途。 
 
戦争なんてただ悲しいだけ。 
勇ましいことも男らしいこともないと
今までずっと思っていたのに・・・

国が危機に陥っていると言われては
聞かないふりは出来なくなってしまう。
負けるのは自分の中で分かっているのに、 
戦地へと赴いて行く。

特殊兵器=特攻兵器=回天
=海中で発進する兵器=魚雷 
=最終的には、 
巨大な棺桶ということになる。

脱出装置のない回天・・・ 

今まで遠くの存在であった、
死という文字が、
自分の側に否応なしに近づいてくる。 
 
約束された死なんて 
未来のある若者にとって
余りにもむごすぎます。 

美奈子との東京駅での別れのシーン 
二度とは帰ることのない故郷。
涙で本の字が読めなくなりました。

再び、陸地はもう踏みしめることは出来ない。
海を目の前にしながら、
写真の中の友人みんなの名前を 
呼ぼうと心に決める。 

そしてもう一度ボレロを聞きたい・・・
 
悲しすぎます。 
 
間もなく映画が上映されます。
映画ではどのように描かれているのか、
興味あります。



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2 コメント

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こんにちは! ()
2006-10-16 14:37:31
TBありがとうございました(^^)

kazuさん、映画のほうはマダ、ご覧になっていないようでしたので、コメント等、遠慮してたんです・・・。

この作品は、原作の並木の人柄が、映画ではよく出ていない気がして、もったいないなぁ・・・と、思いました。

でも、佐久間(柏原収史)が、良かったです(涙)
返信する
空さん、こんばんは。 (kazu)
2006-10-16 23:05:28
空さん、気を遣わせてしまって…。

ありがとうございます。

並木の人柄出ていないのは

残念ですね。 

あの時代に一生懸命生きた、

青年の生き様、悲しすぎます。
返信する

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