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動く事態~消費者金融

2007年07月07日 | Weblog
 消費者事件は,最高裁まで何度も争われておりますが,法改正があったこともあり,消費者金融そのものの変化が報じられています。評価が難しいですが,いままさに動いている事態だと実感します。今後について,いろいろなご意見をいただければ幸いです。以下は,フジサンケイビジネスネットからです。

灰色”撤廃で“難民”増大 ネオ・ヤミ金も台頭
さまよう消費者金融(中)

 「他社で融資を断られた人が、『どうしても借りたい』とやってくる。リスクが高いから、高めの金利で貸している。でも10日で1割の利子を取るようなヤミ金とは違うよ」

 東京の山手線沿いに事務所を持つ金融業者が「絶対匿名」を条件にこう明かした。“ネオ・ヤミ金”。彼らはそう呼ばれている。

 大手の消費者金融などで融資を受けることができなかった“難民”が流れ着いた先である。

 難民の背景には、「成約率」がものすごい勢いで低下していることがある。

 成約率とは、融資を申し込んだ人のうち、審査をパスし実際に融資を受けることができた人の割合だ。

 大手のアイフルの場合、2006年4月に62%あった成約率が、今年4月には35%にまで急落した。

 広報担当者は「貸し倒れを防ぐため、与信審査を厳しくしている。ある社で断られた人が別の社を訪ねてまた断られるという現象も起きており、それだけ多くの会社で成約率が低下する原因になっているようだ」と説明する。

 出資法と利息制限法の上限金利のはざまに当たる「灰色(グレーゾーン)金利」の撤廃決定で、大手各社は最高金利の引き下げを迫られている。利益が減る分、貸し倒れ損失を回避する必要があり、審査を厳しくせざるを得ない。金融庁が大手27社を対象に実施した調査では、22社が「与信管理を強化している」と回答した。

 「年齢が高い」「就業してから日が浅い」などの理由で、これまで融資を受けられた人が弾き出されている。