先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

「ユカラ」の世界紹介 アイヌ文化講座始まる【登別】

2020-09-05 | アイヌ民族関連
室蘭民報 2020.09.04
 登別市教育委員会主催のアイヌ文化講座が1日、富士町の市民会館で始まった。初日は登別アイヌ協会事務局長・小坂博宣さんがテーマを文化と歴史に分けて講話した。
 小坂さんは、アイヌ民族の物語を、リズムとメロディーが特長的な「ユカラ(詞曲)」と、日常会話のような「散文」に分類されるとして「知里幸恵のアイヌ神謡集、金成マツの婦女詞曲はユカラ。知里真志保のアイヌ民譚集(みんたんしゅう)は散文」と説明した。
 アイヌ神謡集第6話「小狼の神が自ら歌った謡」で、「ピートントン、ピートントン」の言葉を合図に、主人公が変更する例を説明した。「ユカラでは、語る人と聞く人の距離が近く、ライブ感覚のよう。語る人はレプニと呼ばれる棒で炉縁をたたきますが、聞いている人も盛り上がってくると、主人公の活躍を後押しするように『ヘッチェ』と合いの手を入れます」と説いた。知里幸恵らの足跡についても紹介した。
 8、15日はランチョンマットを用いてアイヌ文様の刺しゅう体験にチャレンジする。23日は市内でアイヌ語地名散策を行う。民族共生象徴空間・ウポポイ(白老町)の見学も計画している。
http://www.hokkaido-nl.jp/article/18740

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「シヌイェ 美しさ知って」 アイヌ女性の入れ墨、化粧で再現11日から白老で写真展

2020-09-05 | アイヌ民族関連
北海道新聞 09/05 05:00
 アイヌ民族の女性4人のボーカルグループ「マレウレウ」のメンバー、マユンキキ(本名八谷麻衣)さん(札幌市在住)が、アイヌ民族の女性が顔などに施す伝統的な入れ墨「シヌイェ」を自身の顔に化粧で再現し、ポートレート作品にした。「美しさをたくさんの人に知ってほしい」と、11日から胆振管内白老町内で写真展を開く。
 シヌイェは女性が成人になる通過儀礼とされた伝統的な風習で、明治政府から事実上禁止された。マユンキキさんは幼少期からシヌイェを知っていたが、興味を持ったのはアイヌ民族の伝統文化を勉強し始めた約10年前。「催しでペイントをしたら周囲に『すてきだ』と言われて、もっと知りたくなった」と話す。
 2018年からは旭川や釧路などを巡って実際にシヌイェを見たことがある人に話を聞き、写真を見せてもらった。自身も青色のアイライナーで再現するようになり、写真として残したいと、親交がある東京在住の写真家池田宏さんに撮影してもらった。
 写真展ではポートレート約10枚を含む約30枚を展示。指の付け根と手首には、文献で学んだ実際の方法でシヌイェを自分で施し、施術の様子を記録した写真も並ぶ。マユンキキさんは「奇麗だと感じてもらえたらうれしい」と話している。
 会場は、白老町大町3の仕出し専門店「創作一心」の店舗だった場所。入場無料。22日まで。午前10時~午後4時。14、15の両日は休み。(田鍋里奈)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/457217

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

きっと武四郎も

2020-09-05 | アイヌ民族関連
北海道新聞 09/04 16:00
 崩壊した山腹の復旧が急ピッチで進む。遠く、緑の丘陵の所々に茶色の地肌がのぞく。
 6日で発生から2年となる胆振東部地震で大きい被害を受けた胆振管内厚真町。その富里地区に1基の石碑がある。
 探検家松浦武四郎(1818~88年)の来訪100年を記念して、1957年に住民たちがお金を出し合い建立した。 武四郎は江戸末期の1858年、6回目の蝦夷地(えぞち)探査の際、アイヌ民族が暮らす富里(当時トンニカ村)を訪れた。その時の様子を日誌に丁寧に書き残している。
 最初の夜には、獲物のシカが畑に来たことを主人にそっと知らせに来た犬2匹を見て、実に優れていると感心している。
 厚真産の北海道犬は特に優秀とされ、厚真町史によると後年、訪れた皇太子時代の大正天皇に献上されている。武四郎が見た犬の子孫だったかも―と想像が膨らむ。
 トンニカは洪水に見舞われた直後で、武四郎は被災者に食料などを渡している。出発の際には勇払の会所に早馬を出し、被害状況を伝え、支援を促している。
 アイヌ民族に寄り添い続けた武四郎の本領発揮である。
 今、武四郎の石碑は、土ぼこりを上げて激しく行き交う工事車両を見守るように道路脇にたたずむ。
 武四郎に詳しい厚真町教委の学芸員、乾哲也さんは「アイヌの人々をあれだけ気遣った武四郎さんのこと。きっと厚真の復興を遠くから応援してくれているはずです」と話す。
 同感である。(相内亮)
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/457052

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

むかわ アイヌ民族を テーマに絵画展 町内出身の洋画家 故加藤一彩さん 四季の館

2020-09-05 | アイヌ民族関連
北海道新聞 2020/9/4配信
 むかわ町出身の洋画家、故加藤一彩さんがアイヌ民族を題材に描いた絵画の展示会が12、13の両日、同町道の駅「四季の館」で開かれる。  同町出身の加藤さんは、北大第二師範学校(現道教育大函館校)を卒業後、鵡川高校をはじめ、道内で教員を務…
この続き:379文字
ここから先の閲覧は有料です。
https://www.tomamin.co.jp/article/news/area2/28150/

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マヌカハニーから除草剤グリホサート検出 「基準値以下」でも残る不安

2020-09-05 | 先住民族関連
AERA dot.2020/09/04 17:00
 マヌカハニーといえば、ニュージーランド(NZ)だけにあるとされる低木マヌカの花からとれるハチミツ。抗菌作用や免疫促進、炎症を和らげるなど優れた食品として、日本でも人気だ。そのマヌカハニーから除草剤であるグリホサートが検出されたという。健康食品に農薬とは、一体どうなっているのか。
<マヌカハニーから残留農薬が検出――>
 ショッキングなニュースが飛び込んできた。
 NZだけにあるとされる低木マヌカの花からとれる高級ハチミツのマヌカハニー。先住民族マオリが、病気やけがを癒やす働きがあると信じて使ってきたもので、抗菌活性化の作用があるといわれ、人気の高い食品だ。
 そのマヌカハニーについて、NZ政府の第1次産業省は、検査したマヌカハニーの約2割から除草剤として使用される農薬、グリホサートを検出したと公表したのだ。
 政府の残留農薬検査は、2015年から19年の間に2回行われた。1回目は全土からクローバー、マヌカなどさまざまな花のハチミツから300のサンプルを集めて検査を行った。その結果、全体の22・3%にあたる67個からグリホサートを検出。そのうちグリホサートが食品の安全性の基準値を超えたサンプルは五つ(1・7%)で、いずれも精製前のものだった。
 2回目は、NZの主力産業製品である国内で販売されるマヌカハニーの製品にしぼられた。60個のサンプルで基準値を超えたものはなかったが、18・3%にあたる11個からグリホサートが検出されたのだ。
 政府は調査結果を公表。そのニュースは日本の愛好者の耳にも入った。
「健康にいいものだから、と高いお金を出していました。発がん性のあるグリホサートの残留農薬が出たと聞き、ショックです」(都内在住50代女性)
 NZ政府の調査結果では、市販のハチミツからは基準を超えるグリホサートは検出されなかったとして、食品の安全性に関する懸念はなかったと結論づけた。また、国内でマヌカハニーを販売する企業や業者は、HPなどで「自社製品は安全」と掲載するなどいち早く反応した。
 そもそもなぜ、ハチミツに農薬が混入したのか。
 NZの輸出品の中でも人気の高いマヌカハニーが注目されたが、NZ政府の報告書を読んだ玉川大学農学部教授で、ミツバチ科学研究センターで中村純氏によれば、検出率が一番高いのは、クローバーハチミツ、次にいろいろな花の蜜を集めた百花蜜。そしてマヌカハニーは3番目であった。
「クローバーなど牧草系のハチミツで高頻度に検出されています。牧草栽培ではその年の種子を散布する前に、除草剤で前作以降の雑草を枯らせます。ただ、除草剤をまいても1週間程度は花が咲き続ける可能性はあります。その期間に、ミツバチが花の蜜を集めるかたちでグリホサートが混入したのでしょう」(中村氏)
 グリホサートは、人体への影響について、見解が分かれる農薬だ。
 世界保健機関(WHO)の専門組織、国際がん研究機関は15年に、「ヒトに対して恐らく発がん性がある」と指摘。豪州や米ニューヨーク州では、昨年から今年にかけて使用禁止の法案を可決。米国や豪州、EU各国では自治体や企業が独自に使用を禁止するなど、世界的に規制の動きは広がっている。
 一方、欧州食品安全機関は発がん性を否定。日本の食品安全委員会も「ヒトの健康に悪影響を生じるおそれはない」として規制強化に向けた動きはない。
 中村氏は、NZで検出されたグリホサートについて、「NZ政府の報告書には、毎日230キロのハチミツを摂取しなければ人体への影響が表れないと書かれていました。残留量自体は、低濃度で基準値以下です」と、健康被害につながる可能性はないとした上でこう説明する。
 ミツバチの集めた蜜が濃縮されて出来あがるハチミツの場合、どうしても「残留濃度」は高くなる。
「食品の分析機器の精度が上がったこともあり、ハチミツからは除草剤や殺虫剤、殺菌剤など環境中で使われる、ごく微量の薬品が見つかります。特に除草剤や殺菌剤はミツバチには短期的な毒性を示さないので巣に持ち込まれやすい。微量ですがハチミツから検出されやすいのです。今回のNZの件は、それほど驚くニュースではありませんでした」(中村氏)
 ハチミツの農薬汚染に危機感を抱き、対策をしている日本企業もある。大手の山田養蜂場の担当者は、対策は万全だと説明する。
「蜜蜂の採蜜範囲は2キロ程度です。NZでハチミツから農薬が検出されたケースは、農薬を使用する農場や牧場の近くに巣箱を置いていたことが原因と指摘されています。もともと弊社が提携する国内外の養蜂場は、農場や牧場から3キロ以上離れた山奥で採蜜しています。農薬が混入することは考えにくい環境です。さらに、原料ロットごとに、300項目以上の農薬・抗生物質の検査を実施しています」
 食品の農薬汚染問題に詳しい、川田龍平参議院議員は、こう警告する。
「わたしは、NZのマヌカハニーの件が、残留基準値以下だったとしても、発がん性など人体への影響が指摘されている農薬が検出されたこと自体が重大な問題だと考えています」
 というのも19年に川田議員は、元農林水産大臣の山田正彦氏や社会民主党・福島瑞穂参議院議員など超党派の国会議員らとともに「体内残留農薬検査プロジェクト」を発足させた。このとき28人の国会議員の毛髪をフランスの検査機関に出して体内の残留農薬を検査したところ、28人中21人から、グリホサートを含む13成分の農薬などが検出されたという経験をしている。
「自分の髪の毛からも、2成分が検出されました。普段から有機栽培の食物を購入するなど健康には気をつけていたはずなのに、とがくぜんとしました。口から入った農薬が、自身も知らないうちに体内に広がり蓄積されているわけです」
 今回の報道で、人びとが食べ物に対する安全に対してより意識が高まり、規制に進むきっかけになってほしい、と話す。
 農薬汚染もさることながら、食品そのものの真偽に目を向けることも大切なようだ。先の中村氏もこう指摘する。
「NZでは、マヌカハチミツの輸出量は生産量の10倍などと、揶揄(やゆ)されています。最近のマヌカハニーは純粋なマヌカの単花蜜よりも、マヌカの花粉がほとんど含まれないマヌカ入り百花蜜が多い状況です。そうしたなか、NZ政府は新たな品質規格を運用して、市場価値の改善を目指すべく取り組んでいます」
 なんの疑問もなく食べ物を口に入れる前に、立ち止まって考えることが大切になってきそうだ。
(本誌・永井貴子)
*週刊朝日オンライン限定記事
https://news.goo.ne.jp/article/dot/life/dot-2020090200096.html

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする