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鉱物の部屋へのいざない

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科学2

2014-04-28 15:00:39 | 日記・エッセイ・コラム

今日は「科学2」です。「科学」(2014.03.15)というタイトルで一度書いておりました。

昨日、YOMIURI ONLINEの『STAP「信じています」は駄目…メールでクギ』という見出しの記事を読みました。その記事には日本分子生物学会のトップがSTAP細胞論文の問題をめぐり、全会員に科学の基本を説く、という異例の訴えだと書いてありました。この記事を読んで興味深く思いました。

それは今の科学界が「科学」とは何か?を基本から再認識する必要性に迫られているからだと思いました。STAP細胞の問題は科学的真実とは別の次元の問題です。そこには組織的な問題や成果主義という問題点、そして科学的精神の欠如が問題を複雑化させているのだろうと想像できます。さらに別の事件では企業的な利害の問題も絡んでいます。

当然の事ながら「科学」には「信じています」は通用しません。「信じる」事は宗教や恋愛では美徳なのかも知れませんが、「科学」的には美徳どころか正しい判断を鈍らせるやっかいなものです。「信じる者は救われる。」と信じる事はオメデタイ皮肉な事なのです。

石の世界でもそのような非科学的な認識が溢れていますが、多くは書きません。

そんな事を思っている中で、昨日は、国立科学博物館「野依奨励賞」の記事の存在も知りました。その記事に浜松市の中学3年生(14才)が「鉱物結晶における多様性の研究」で受賞した事が書いてありました。

その研究内容が気になりました。気になって探すとWeb上からその研究論文そのものの概要と「自然科学観察コンクール」のHPが出て来ました。そのタイトルは「鉱物結晶における多様性の研究 オイラーの多面体定理は鉱物結晶に適用できるのか」です。ますます気になりました。

それは

http://shizecon.net/sakuhin/54jhs_1.html

で詳しく見れます。

オイラーの多面体定理は数学的に証明されている真なる命題なので、それそのものは疑う余地はないのですが、それを思考停止せずに、鉱物結晶に適用できるのかを問う姿が微笑ましく、さらに科学的に研究してゆこうという姿勢が今後に期待できると思います。

今は中学1年生で多面体を勉強するのですね!私の中学生の頃には無かったような気がしております。中川宏さんの木工正多面体の全中学校寄贈計画も納得できます。私の中学生の頃は鉱物の事も忘れていましたし、多面体への興味も無かったような気がします。

今の中学生がうらやましく思います。昨今、スポーツ界では若い中学生の活躍が目立ってきておりますが、どうもスポーツの世界だけではなく、様々な分野にスーパー中学生がいるようです。科学の世界でも彼らの今後に期待したいと思います。

コメント (12)
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