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松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー「ハンガリー人のデリカテッセン」

2009-08-17 22:17:06 | 松井ゆみ子のキッチン・ダイアリー
 ニューブリッジに新しくできたデリカテッセンは、ハンガリーの青年ふたりがまかなっています。

ハンガリー青年たちのカフェのランチ。お肉たっぷりのラサニアです。
 CORK&FORK。もすこし、しゃれた名前でもよかったかなって思いますが、セレクションはなかなかグー。

 地元の、ちょいエキセントリックな料理人のつくるテリーヌや、全粒粉でできたバゲットは、毎日通いたくなるほど、美味。

 良質なオリーブオイルや、チーズ、レリッシュ、パスタなど、台所をリッチにしてくれる食材に加えて、リーズナブルでおいしいワインもあり、つい最近カフェもオープン。

 がんばり屋の青年たちで、応援モードになっています。

 あまりに当たり前なチョイスですが、わたしはラサニアをオーダー。マークは、前に食べておいしかったというミートボールのパスタ。

 お店でワインを売ってはいるものの、カフェエリアでワインをサーヴィスするライセンスは別物で、少し残念でしたけれど、ジンジャービールをおともに。

 ラサニア・ファンとしては、大満足の味。牛ひき肉たっぷりで、毎日とはいわないけど、1日おきに通いたくなるくらい。

 カフェエリアは、まだトライアル状態なので、お値段も破格。

 後からお店に入ってきた、瘦せ型の地元レディが、やはりラサニアを注文。わたしはお腹いっぱいになったけど、彼女はしっかりデザートにアップルタルトを頼んでいて、胃袋のタフさに、あらためて感心いたしました。

 ここで初めて見つけたのが、シーソルト入りのダークチョコレート。

 塩入りのお菓子は、日本でもブームですが、チョコは、わたしは初めて。いずれにしてもチョコには、塩気があるし、ケーキでも甘みを出すために塩を加えるのは常識ですけれども、あえて「塩入り」をうたうチョコの味っていったい??と思って、買いました。

 カフェでコーヒーを注文し、あけていい?と了解をとったあと、わくわくしながら口に入れると・・・

 しばし沈黙。塩??あ、きました!しばらくすると、舌の奥というか、のどの近くから、というか。

 けっこう、しょっぱいかたまりが。それが不思議なことに、ダークチョコレートの旨みを増すの。

 チョコといえば、ミルクが好みのわたしですが、ダークチョコのおいしさを初めて実感したかも。

 これは、クセになりますよ~もちろん、アイルランドのメーカーです。 

 さて、すでに東京に帰ってきている、わたくし。

 今回のアイルランド滞在は、2ヶ月。その間、友人のケッコンシキがふたつに、金婚式がひとつ。

 アエライングリッシュの取材で、競走馬の調教厩舎をふたつ訪れる機会に恵まれ、これはのちのちゆっくりご報告したいと思います。

 ものすごく貴重な体験をさせてもらいました。

 すでに、よぉーく知っているはずの国ですが、今回はさらにあらためて、いい国だなあと実感しました。

 取材で、限られた時間の中で動いているときに、どれほどのアイリッシュたちが「よっしゃ!」と力を貸してくれたことか。それも、ごくごくフツーのことのように。

 きっと、日本で取材しても、同じようなことが起きるのだと信じてはいます。

 それでも、アイルランド人の「たいしたこっちゃないよ」というような気楽さで対応してもらうと、ああ、この国を選んでよかった。という気持ちになります。


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