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松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー「キッパーライト」

2011-05-30 21:37:03 | 松井ゆみ子のキッチン・ダイアリー
 いつか食べようと思って、大事にとってあったのが、キッパーの缶詰です。
日本で、アイルランド産のキッパー(にしんの燻製)の缶詰が食べられるなんて、素晴らしいことです。

茹でたジャガイモとキッパーライト。新タマネギとピクルスを添えた簡単ブランチです。
 燻煙の度合で、ライトとストロングと2種類あるのも、贅沢なことです。食べ方が広がるもん。

 今日開けたのは、ライトのほう。これがね、かなりのすぐれもの。

 アイルランドにいるときも、東京にいるときも、いつも常備しているのはツナ缶でした。

 トシを経て、肉を食べる回数を少し減らしているのですが、新鮮な魚を食べるには、こまめに買い物に行かなければなりません。

 アイルランドのインランド(中部域)ニューブリッジでは、ほんとうに買いたくなるような魚に出あう機会が少ないです。島国なのに、なんで?と不思議に思っていましたが、まずひとつは、魚の人気そのものが薄いこと。

 近年のヘルシー志向で、魚を食べる回数を増やそうとする傾向はあるものの、やはり肉に比べてごちそう感が少ないみたい。

 調理も面倒と思われているふしがありますし。骨があって食べにくいなんて、こどもみたいなこと口にする人も少なくないです。

 だから、せっかくアンコウとか、スズキとか、お!って思うものが並ぶフィッシュカウンターも、需要が少ないために魚たちは疲れた様子になっていって残念しごく。

 今日、肉はパスって思った日に、いい魚が買えない場合、ツナ缶はけっこう活躍してくれます。

 サラダはもちろん、お蕎麦のトッピングや、寿司ネタにもなりますし、ディップにして酒のつまみにすることもしばしば。
 
 しかし。日本で買うツナ缶は小さいし、身もぐずぐずしていることが多く、今ひとつ不満でした。

 ツナ缶より、ずーっと重宝!と思ったのが、このキッパーの缶詰です。
 まず、身がしっかりしてて、魚っぽいのが得点1。

 燻煙してあるので味がしっかりしてるし、塩気もあるので、加える調味料をおさえられるのが得点2。

 手を加えず、ふつーにお皿に出して、「魚の切り身」として食べられます。
缶詰に、あんまり手を加えるのはどうか?って思いません?

 ちゃんと調理する時間や気構えがあるのなら、新鮮食材を仕入れるところから始めるほうが達成感があるでしょう?

 缶詰は、やはり「手軽に、手早く」料理をつくりたいときに利用するもの。
だったら、あんまり、あれこれするのは野暮というもの。

 キッパーライトは、じゃがいもとのコンビネーションがすごくよいので、まずは、ふつーに茹でたじゃがいもと、お皿の上でまぜまぜしながらいただきました。

 しっとりしているので、調味料はまったく使いませんでした。
 たとえば、レモンをしぼったり、ブラックペッパーやパセリをかけたり、お醤油ひとたらしもいいかも。

 もうひとつは、フォークで魚の身をほぐし、そこに、みじん切りした新タマネギとピーマンをまぜてみました。つなぎは、まったくなし。これは、軽く茹でたジャガイモをオリーブオイルで表面カリカリに焼いたじゃがいもといただきました。マヨネーズなどのつなぎを使わずとも、しっとりしてて旨い。

 身をほぐしてマヨネーズと和えたら、それはそれでもちろんイケます。
もうツナ缶は卒業だな。

 ツナ缶に比べたら、すこぅしお高い感じがするかもしれませんが、内容量は抱負で、実はお得かも。

 ひとり身のわたしは、3回にわけていただきました。
 これ、冷たいお蕎麦の具にも使えると思う。カイワレとわさびとまぜて、トッピングにするの。

本家アイルランドのキッパーは、朝食の定番メニューとして今もしっかり伝統を守っています。

 スモークの強いタイプ(キッパーストロング)は卵との相性がよいし、牛乳で煮たりするので、グラタンに合うかなと密かに思っているところですが、これはまたの宿題に。

 どちらのタイプも、川口貿易さんで購入できます。
 アイルランドの魚の缶詰が、日本の食卓で活躍するのって嬉しいな。

川口貿易 www.kawabo.com


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松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー「マッシュルーム」

2011-05-16 09:32:49 | 松井ゆみ子のキッチン・ダイアリー
 少々、季節はずれのお題かもしれませんが、今は1年中、買えますしね。
アイルランドの朝食で、いちばん嬉しいものは、もしかしたらマッシュルームのソテーかもしれません。

ある日の朝食。マッシュルームのソテーたっぷりと、これも好物アスパラガスをソテーしたもの。ヘルシーでしょう?
 きのこ好きなんですもん。
 必ず添えられているというわけではないし、確かダブリンのアンジェラのとこは、ついていなかったなぁ、わたしが泊まってた頃は。

 添えられていても、スライスしたのをよーく炒めて少しになっていたり、丸ごところんころんとのっていることもあるし。ホテルのセルフサーヴィススタイルのときは、銀色の保温ケースのなかに、丸ごところころタイプが入れられていて、そういうときのわたしのチョイスは、マッシュルームと、焼いたトマトと卵とトーストかな。

 なんせ野菜が大好き。外ご飯が続くと、どうしても野菜不足な気がして、夏なら大きなボウルにいっぱいのサラダ、冬なら、これでもかと野菜を投入したシチューをつくって、ばくばくいただきます。

 昔からよく「野菜が足りない」と自覚するときがあって、「洗面器いっぱいの野菜が食べたい」が口グセでした。

 ひとり分の野菜料理は、皮をむいたり切ったり、少しばかり手間がかかるのに、食べるのは自分だけ?と、はりあいない気もします。

 それでも、1日おきくらいのペースで、煮込みとか、マリネにするとか、何食かにわたって食べられる分をごっそりつくりおきします。

 野菜を使いきるコツは、使いかけを残さないこと。
 ニンジン半分とか、残して冷蔵庫に入れたりするのは、お勧めできません。

 ちょっと多いかなと思っても、料理するときいっきに使ってしまうほうが得策。けっこう食べられてしまうもんです。

 たとえばレンコンなどは、大きめのものを買って、薄く切るとカサが増えてしまいますから、乱切りにして、オリーブオイルで炒めたあと、出汁を少し加えて蒸し煮します。

 火があらあら通ったら、ハチミツをからめて、おショウユをじゃっと入れてテリヤキ風に。仕上げに、黒酢をさっとまわし入れればできあがり。豆板醤を入れて、ぴり辛にしても旨いです。

 どんぶり一杯できますが、ビールのつまみにしたりして、いつのまにか食べてしまいます。

 マッシュルームは、必ず買い置きする野菜のひとつ。
 アイルランドにいるときも、東京にいるときも、マッシュルームをきらせることは、ほとんどないかも。

 きのこ類は、和食でも洋食でも、旨みを出すのに大事な役割をすると思っています。
 オムレツをつくるときも、最初にマッシュルームをソテーして、そこに溶き卵を投入。まぜこみながらオムレツにします。

 東京にいるときの朝食は、たいていトーストをかじるくらいですが、ときどき、マッシュルームのソテーをつくります。

 大きなパックひとつ、いっき使い。炒めると、しゅるーっと減るので、ぜんぜん平気。 

 パセリのみじん切りをどばっとまぜるときもあれば、ピーマンを加えることも。
 でも、たいていはスライスしたマッシュルームオンリーで、オリーブオイルで炒めて塩コショウするだけ。ソテーするときは、ブラウンマッシュルームを選びます。味が濃い気がする。

 せっかく真っ白なマッシュルーム買っても、ソテーにしちゃうともったいない感じがするし。

 ホワイトソースに入れるときは、やはり真っ白なのを選びます。
 前に書いた気がしますが、北アイルランドはマッシュルーム農家が多いらしく、ほんとーーーに美しく真っ白なマッシュルームを売っていて感動的でした。

 ちょっとぶつかっただけで茶色く変色してしまうでしょう?あんなに白いということは、近くの農家でとれたものが、八百屋さんに並んでいたのにちがいありません。

 秋になると「マッシュルームハンティング(きのこ狩り)と、マッシュルームを使った料理のレッスン」というイベントがあちこちで開催されています。

 バリマルーでもやってたみたい。リートリムのオーガニックセンターでも、そんなプログラムを見たことがあります。楽しそうで、いつか参加してみたいなぁ。


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