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松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー「セロリ」

2011-02-21 19:35:05 | 松井ゆみ子のキッチン・ダイアリー
 アイルランドでセロリを買うときはいつも、使いきれるかな?と、ちょっとひるみます。

寒い日に欠かせないスープはカンタン。タマネギよーく炒めて、マッシュルームを加えてさらに炒めて、ニンジン、ジャガイモ、セロリを加え、固形ブイヨンいっこと水(白ワインか日本酒を少しも!)、ベイリーフ1枚トパセリのじくを入れて20分ほど煮込むだけ。塩コショウは適量で。
翌日、飽きたらミキサーにかけてポタージュに。新たなスープに変身します
 東京のスーパーなんかでは、たいてい、お三味線のばちのような形の根っこの方と、葉は、きざんでサラダに入れたら終わり、くらいの量で売られていますよね?

 アイルランドでは、ひと株、という単位。といったらいいのかな。
おまけに日本のセロリよりもずっとスジっぽく、硬く、サラダで食べたいようなタイプではありません。

 リンゴのサラダに入れるようなときは、うんと薄くスライスしないと邪魔な感じ。

 用途の中心は煮込み料理や、スープストックをとるときなどで、ほとんどハーブのような使われ方といったらいいのかな。

 お、今ちょいと調べたら、セロリはながらく香料として使われていたって記述あり。

 あの匂い、あの食感ですからね。わしわし食べる人は変人って思われても、しかたなかったかも。

 こどもの頃、わたしは偏食だったくせに、ふつーのこどもが嫌うピーマンだとかニンジンだとかは大好きで、セロリもオッケーだったな。

 野菜ジュース(これもまた好き嫌いがありますよね)も、セロリの香りが強いやつが好みでした。

 それでも、アイルランドで売られているセロリの量は、ちょい多すぎで、買ってしまうと煮込みやオーブン料理に明け暮れました。

 長持ちもするので、冷蔵庫のすみにひっそり横たわり、思いがけないときに役立ってくれたりもします。

 アイルランドで見かける料理本のスープレシピには、セロリ1~2本を刻んで入れるよう書かれていていることが多く、そういえば市販のスープストックも、セロリの香りが強い気がしていました。

 レストランや食事を出すカフェの近くを通りかかると、ああ、おいしそうなスープの匂い!

 で、分析してみると、それはセロリの香り、と思うこともしばしばで。
 スープづくりに、すごく大事なのは、セロリとパセリとベイリーフだと、わたしは思います。

 前にも書いた気がしますが、健康食材屋では、スパイスのコーナーでセロリの種を売っていて、これも重宝します。炒めご飯などにちょいと入れてもいいし。

 東京にいるときは、生協でお野菜買うんだけど、そうするとセロリも葉がわさわさとしたワイルドなやつで、豪快に使えるので嬉しい。

 ほんとうは、葉にいちばん栄養があるって聞いたことがあり、新鮮なうちに刻んでサラダに使います。

 セロリの匂いはアイルランド料理っぽくすると思うと同時に、不思議なんですけど、セロリの香りは中華料理にも不可欠なんですよね。

 とりがらスープに生のトマトをさっと加えて、セロリの葉を刻んでトッピングしたヌードルとか、旨いよ~

 アイルランドで中華料理をつくるときは、セロリ必須。

 これって、そもそもアジアンテイストだったんでしょうか?
 アイルランドにおけるセロリの歴史。宿題ってことで。


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松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー「キューカンバーのサンドウィッチ」

2011-02-07 22:34:15 | 松井ゆみ子のキッチン・ダイアリー
 アイルランドにいるときに、なんだかんだ、いちばんひんぱんにつくるのは、サンドウィッチかもしれません。

ちょっとおもむきの異なった東京仕様のキューカンバー・サンド。おとなりは、コンビーフとキャベツです
 ま、おにぎりみたいなもんですから。

 ちゃんとした食事のためにつくることは、あんまりないけれど、おべんとだったり、わたしが出かけてしまうときにマークにつくり置きするときとか、誰かがちょっと立ち寄るようなときに、ご飯はいらないけど、もし小腹がすいてたらいけないからっていうような「急場しのぎ」など、ちょいとつまめるサンドウィッチは、ほんとうに素晴らしい発明品ですよね。

 具の話は前に書いたような気がするけど。
 定番は、エッグマヨ、ツナ、トマトやレタスなどのサラダもの、チーズとレリッシュ、ハムなどで、あんまりレパートリーは増えないなぁ。

 ごくまれに、かにのほぐしみや、小エビなどを使うこともあるけれど。
 あと、好評なのは、とりのささみを茹でて、細かくさいてパセリと小ネギとマヨネーズで和えたもの。

 レモンと粒マスタードをたっぷり使います。たまにわさびを使うことも。こんときは、醤油をちょびっとまぜこみます。
 
 でもね、自分のためにつくるのは、キューリのサンドウィッチ。
 イギリス的っていうのかしらね、キューカンバー・サンド。

 飽きないし、持ち歩いても傷む心配が少ないし、なによりシンプルでおいしい。
 この間、ひさしぶりに東京でつくってみて、はた!と気づきました。こっちでつくると味がちがう。

 なるほど、まずキューリがちがうんだ。
 日本の、細くてぽきぽきしたキューリは、サンドウィッチに向かない気がします。

 アイルランドでつくるときは、30センチくらいの長さのどでかいキューリを使います。
 太さも直径5センチ以上で、なんせ水気がたっぷりのタイプ。それを、わたしはうんと薄切りにして、3重くらいにレイヤーします。重なり合ったキューリが、すりすりと歯の間ですべりあう感じが好き。

 日本でつくるのなら、たぶん夏場のよく育った瓜っぽいキューリを使うとよいのかな。
 パンはまあ、サンドウィッチ用のものでオッケーですが、大事なのはバター。

 キューカンバー・サンドの要はバターの塩気。マーガリンでは太刀打ちできません。
 健康のことはしばし忘れて、バターをつけた上に、キューリにもおいしい塩をちょいちょいとふりかけます。それで、おしまい。
 
 寒い季節のお題っぽくなかったかな。
 でも、暦の上ではもう春だしね。

 寒かったとしても、あったかくした部屋で、キューカンバーサンドとミルクたっぷりの紅茶で読書なんて至福ですよね。


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