アイルランド生活ブログ - 生活・料理・留学の情報満載 -

アイルランド在住者(精通者)によるアイルランド生活の情報を発信中!!

松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー「コールラビ」

2006-05-29 00:10:56 | 松井ゆみ子のキッチン・ダイアリー
 KOHLRABI(コールラビ)ってご存知でした?私は最近初めて知りました。
コールラビ(右)とルバーブ。
コールラビのサラダ(白い部分)とフィッシュケーキ。
 オーガニック・マーケットで見つけ、オランダ人ファーマーのグァーダに「これ、なあに?」と聞くと、キャベツの仲間らしくホーランド(オランダ)では一般的な野菜で「うすくスライスして、ガーリックをまぜたマヨネーズで和えるとおいしいよ」と教えてもらいました。さっそく試してみると、甘みがあってすごくおいしいの。ちなみに今年2月に島根県の出雲市に行ったときに大きなスーパーマーケットで見つけ、日本でも買えるんだーと驚きました。我がタウン吉祥寺では見かけたことないなー。探し方が悪いのか、時期をはずして見つけられないのかな。なににせよ、新しい食べ物に出会うのは楽しいことです。

 そろそろニューポテトのシーズンなので、フラワリー(ほっくり系)を買ってきてマッシュポテトにします。多めにつくっても大丈夫。残ったら翌日、炒めたたまねぎなどをまぜこんで、フライパンで焼くと衣なしのコロッケ状態の一品に。やはり残っちゃった魚料理(サケやマスなど、ツナでもいいし。焼き魚でも、ポーチしたもの、蒸したもの何でもオッケー)の身をほぐして、小ネギやチャイブ、ディルなどをみじん切りにしたものをまぜこんで、手ごろな大きさに丸め、軽く小麦粉をはたいてオリーブオイルかバターで焼きます。中身は調理済みですから、表面がキツネ色になればできあがり。ティータイム(5時頃)やブランチにぴったりのスナックです。

 先日、ウィックロウのラウンドウッドという小さなヴレッジにある「ラウンドウッド・イン」というバー&レストランに行きました。前から、料理がおいしいよと聞いていたのですが、なかなか行く機会がなくて。5時近くというハンパな時間にもかかわらずバーに隣接したビストロ・パートはほぼ満席。バンクホリデー明けの火曜日で、レストラン・パートは閉まっており、軽食のみのサービスでしたが、メニューは充実。冷製シーフードの盛り合わせ大皿をマークとふたりでシェアし、白ワインを楽しみました。

 この日、こんな時間が大盛況だったのは、近くの邸宅で家具のオークションがあったからで、ダブリンにあるヒューレーン・ギャラリーのキュレーターや、お金持ちのご婦人方がカタログを手に熱い会話が続いていました。

 翌日の新聞を開くと、そのオークションの話題が大きくとりあげられ「史上に残るセールス」とあり、2.6ミリオン・ユーロ(すごすぎて計算できません!?)もの売り上げがあったのだそうです。思いがけず、歴史的なイベントの熱気をちょこっとだけ味わうことができて得した気分。


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アイルランド・ハイスクール・ダイアリー「Vol.27/卒業」

2006-05-26 09:32:56 | アイルランド・ハイスクール・ダイアリー
 5月はアイルランドの高校の卒業シーズン。
 今週水曜日には St. Andrew’s Collegeの卒業式がありました。ICTからは3名が卒業です。

Booterstownの海。
卒業生のミュージック・パフォーマンス(2005年)。
修了書授与(2005年)。
シャンパンで乾杯!
イチゴ&クリーム。
卒業パーティー。
まだ空が明るい初夏のダブリン。
友達との語らい。
 初夏にもかかわらず、先週から例年になく冷え込み、雨と嵐の悪天候が続いていたダブリン。でもこの日の夕方だけはまるで計ったかのように暖かく晴れ渡りました。

 いつもはバスでAndrewsに行く私も、オフィス近くのLansdowne Stadium(ランズダウン・スタジアム)でのサッカー・マッチのおかげで、道路は交通渋滞。久しぶりにDART(列車)を取ったものの、ハッピーなアイルランド・サポーターで車内は東京のラッシュ並みにすし詰めでした。アイルランドのラッシュなんて初めて経験した~!

 DARTはLansdowne Stadiumの観客席の下をくぐるように走ってBooterstown駅へ。晴れた海の眺めはとてもキレイ。駅から走って走ってぎりぎりセーフ! 日本からいらしたHちゃんのお母様が席を取っておいて下さいました。

 日本と違うのは、まず卒業式が夜7時半から始まること。昼じゃないんです!
 それから制服でないこと。みんなきばってオシャレして来ます。普段校内で見かける制服姿の高校生はやはり子どもだなぁという印象でしたが、この日はメイクもバッチリ、髪の毛もカールして、セミフォーマルなドレスやスーツを身につけた高校生たちは、とても大人っぽく見えました。

 卒業生入場― って言っても、日本のように全校生徒保護者が見守る中、拍手に包まれて入場、でもなく、生徒によるジャズの演奏の中、気がついたらバラバラ入場していました。日本の学校の式典のような厳かな雰囲気というより、終始リラックスしたハッピーなムードが漂っていました。

 式の内容は盛りだくさん!
 まず校長先生の挨拶がありました。冗談も交えて会場が暖かい笑いに包まれます。

 その後は生徒による音楽や詩の朗読が続きます。音楽のコンテストやミュージカルが盛んなAndrewsらしく、音楽の才能にあふれた生徒が次々と出てきました。ピアノを弾きながら歌う女の子、バイオリンとピアノのタンゴ・デュオ、ミュージカル「レミゼ」で大活躍した2人の女の子もデュオで歌を聴かせてくれました。

 式のハイライトは修了書の授与。担任の先生が一人一人の名前を読み上げ、舞台で校長先生から修了書を手渡されます。これも日本のように左手、右手、礼、など格式ばったものではなく、先生と握手する程度、とてもあっさりしています。去年は担任の先生のところに握手しに行ったり、ハグしたり、ほっぺにキスをしたりという生徒もいて、会場も盛り上がりましたが、今年はそんなこともなく実にあっさり。

 我が子の授与の瞬間を待ち構えるご父兄はここも同じ。シャッターチャンスが短いので今か今かと待ち構えます。
(*修了書授与と舞台パフォーマンスの写真は今年は撮れませんでした(涙)。掲載写真は去年のもの)

 Head Girl, Head Boy(学年代表)の女の子と男の子がスピーチをしました。
「今晩は6年生のみんなが集まる最後の機会です」―そう、何年か一緒に学校を過ごした子どもたちは、これからはそれぞれの進路に向けてバラバラに歩いていきます。ハッピーな夜ではあるけど、やっぱりしんみりする夜。

 校長先生による聖書の祈りの言葉と学校指定の聖歌を会場のみんなで歌って、式は締めくくられました。

 式典後、カンティーン(食堂)では飲み物とおつまみが振舞われました。おつまみはこれからが旬の苺とクリーム!飲み物はワイン!! この日は子どもたちも大人たちに祝福されながら一緒にワインやシャンパンを楽しみます。

 Mちゃんのお父様も日本からいらっしゃいました。日本の卒業式とはだいぶ違う様子に驚かれつつ、こういうのもいいね、と娘さんの卒業を喜んでいらっしゃいました。

 T くん、Hちゃんのそれぞれの担任の先生にもお会いできました。「Tが9月のパーティにも来れるといいけど・・・」と別れが名残惜しそうなTくんの先生。Hちゃんの先生も、「彼女はとてもラブリーな子です。学校のいろんな活動にも参加してくれました」とHちゃんのお母様に声をかけてくださいました。

 夜10過ぎくらいまで学校のカンティーンでは、子どもたちと卒業を祝う両親や先生との歓談が弾んでいました。

 夜10時過ぎでもまだほんのり明るいダブリン。夏が近づいてくるのを感じます。

 ・・・そして彼らの本当の(??)お楽しみはこれから、オシャレして着飾った子どもたちは、みんなで過ごす最後の夜を大いにエンジョイするためBallsbridge(ダブリンの一等地よ~!)のナイトクラブに繰り出していきました。

 6月からリービング試験が始まります。リービングの結果で大学が決まるので、本当に真剣に頑張らなくてはならない時期です。そんなシビアな時期の前のハッピーな卒業パーティは、子どもたちの成長を喜ぶとても暖かい雰囲気でした。
 ・・・何はともあれ、卒業オメデトウ!!


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松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー「アイルランドのワイン事情」

2006-05-22 05:42:50 | 松井ゆみ子のキッチン・ダイアリー
 この国では、お酒は外(パブ)で飲むもので、家では寝しなにウイスキーをなめるくらい、あるいはクリスマスなどの祝いごとでゲストが来るようなときに、やはりウイスキーやジンとかブランデーをふるまうのがせいぜいでした。それが今やアイルランドも空前のワインブーム。新聞や雑誌には必ずワインの批評コラムがあり、ワイン専門店もぐっと増え、ウィークデーには家でしっとりとワイングラスをかたむける人が多くなりました。

 それでも、まだまだパブで生ビール派が主流で、わがニューブリッジの友人男勢に家でワインをふるまうと、グラス一杯はなんとかお喋りとともにするもの、そそくさとパブに繰り出そうとします。そういう輩が来宅するときは、EU圏から安く入ってくるスペインやドイツのビールを買っておきます。

 アイルランドでは酒税がとても高いので、ワインは今も贅沢な飲みもの。日本で数百円で買えるようなワインが、10ユーロ(今は1400円くらいかな?)を越えるなんてこともしばしば。7ユーロ以下のワインは、本来すごく安物なわけで、そういうものは悪酔いをするので要注意。たまに何らかの理由でバーゲンになっていることもあるので、ちゃんと見極められるよう勉強しなくちゃなりません。この国のワイン批評家たちのいいとこは、スーパーマーケットで広く売っているような品の中から、これはパスタ料理に、肉料理ならこれ、とかリーズナブルなものを紹介してくれるとこです。

 アイルランドでは商品化するほどのワインはできないため、輸入に頼っています。それでもいくらかのアイルランド人たちが、フランスなどでワインづくりに関わっています。

ニジンスキー。
 去年、地元にある大手のオフライセンス(酒屋)オブライエンズで見つけた赤ワイン「ニジンスキー」も、アイルランド人のワインメーカーがフランスでつくっているものです。彼は有名な調教師ヴィンセント・オブライエンの息子のひとりで、厩舎を継ぐことなくワインづくりを始めました。「ニジンスキー」は、父親が調教した歴史に残る名馬で、スタリオン(種馬)としても有名です。きっと彼の中で特別な一品なのでしょう。馬関係者には特に人気なようで、厩舎の集まるキルデア界隈ではポピュラーなワインで、私もすごく気に入っています。

 10ユーロほどのリーズナブルな価格なので、特別な日のワインというよりはふつうの日の、それでもちょっと気合入れてつくった料理に合わせて飲む感じ。それとご進物。ここではほとんどの人が「ニジンスキー」のことを知ってますから、へぇーと驚かせますし。

 ちなみにヴィンセント・オブライエン厩舎は、エイダン・オブライエンという若手調教師が引き継ぎ、今や世界に名を轟かす大手に成長しました。同じ苗字ですが、家族ではありません。息子たちに継がせず、当時まだほとんど無名だったエイダンに白羽の矢を当てたところが、すごいですよね。

 もうひとりの息子チャールズ・オブライエンは自分の厩舎を開き、我が道を行くって感じ。ときどき、えーっと思うような勝ち方をする馬がいたりするので、あなどれません。

 カラにレースを観にいらしたさいには、ニューブリッジにあるオブライエンズ(あ、これまた同じ名前ですが厩舎とは無関係)で「ニジンスキー」をおみやげにいかが?


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アイルランド・ハイスクール・ダイアリー「Vol.26/オープンデイ:Stratford」

2006-05-19 01:50:38 | アイルランド・ハイスクール・ダイアリー
 “Open Day(オープン・デイ)”とは、学校が保護者や入学予定者、希望者など外部の人を招いて、学校を見学する機会を与えてくれるイベントです。

Stratford College。
アート・ルーム。
アイルランド語のクラス。
 4月末、ダブリン南部RathgarにあるStratford College(ストラトフォード・カレッジ)でオープン・デイがありました。来年度9月から5年生(=高校2年生)の入学が決まっているPちゃんと一緒に、この機会を利用して学校見学に行ってきました。

 Stratfordは各学年1クラス、全校生徒(1-6年生)で約150人という小さな学校です。閑静な住宅街にたたずむ赤レンガの校舎も、こじんまりとかわいらしいアットホームな雰囲気。

 暖かいイエローに塗られたレセプションで、レセプションの方が笑顔で迎えてくれました。「ああ、9月から入学する子ね!」 オープン・デイでは、各教室で生徒によるプレゼンテーションやガイドがあるようで、レセプションの方から校内の地図とパンフレットをもらい、ホールに案内してもらいました。

 ホールではミュージック&アートのパフォーマンスが行われていました。
 カラフルな毛糸のかつらを身につけ、派手なメイク、お札で作った扇を持った女の子が、「マテリアル・ワールド(物質主義世界)を表現しました」と紹介。二人のダンサーが踊る中、彼女自身が“マテリアル”で埋め尽くされたコスチュームを着て登場― 札束のコルセットにデパートの紙袋、空きビン、宝石箱・・・etc・・・いろんなもので埋め尽くされたスカートは、正に物質社会の象徴。BGMはマドンナの♪Material Girl(マテリアル・ガール)♪(←流行ったのは80年代だから、今の高校生が生まれる前??) アイディアがとても面白かった!

 続くパフォーマンスも何やら現代社会を表現したもの。全身を青塗りした男の子が頭にテレビを被り、背中には全てを覆い尽くそうというような大きな羽・・・テレビが世界を支配するってことかな??
 創作ダンスやファッションで何かを表現しよう!というのが、とても面白い試みでした。

 History & Classics(歴史とクラッシック(古典))のクラスでプレゼンがあるというので、私が入ろうとすると、Pちゃんが「えーーー」。はいはい、じゃあ興味のあるScience Lab(実験室)に行きましょ。親切な男の子が、ラボまで案内してくれました。

 ラボでは化学、生物、物理のいろんな実験が体験できました― 電流でブザーを鳴らしたり、磁石とコイルを使って電流を発生させたり。理科が大好きなPちゃんは、嬉々としてリトマス紙で、液体ハミガキ、掃除用クリーナー、酢、などの酸性・アルカリ性を調べていました。

 理科の先生が振り子の実験をしてくれました― 大きなおもりと小さなおもり。どちらが早く揺れると思う?

 Pちゃん「同じ・・・かな?」、先生「じゃあ、実験してみましょう。」 大きなおもりと小さなおもりを同時に揺らして、5回揺れるのに何秒かかるか測定。結果はほぼ同じ10秒前後。Pちゃん正解!

 「多くの人は、重い方がゆっくり揺れるんじゃないか、又は逆に速く揺れるんじゃないかって思うんだけど、あなたはひっかからなかったわね!」とおほめのお言葉をもらいました。

 ラボの外の廊下には、過去の卒業生の写真が飾られていました。「女子のバスケットボール・クラブの写真が多いね」 バスケットが盛んなようです。学校の外には、屋外のバスケットコートやテニスコートがあるそうです。

 次はアートルーム(美術室)。生徒のデッサンや製作途中のパペット(人形)、マスク、ジオラマ(地形の模型)が飾られていました。パペットやマスクの表情、衣服、ヘアスタイルがとてもアイディア豊かで面白い。ニンジャから着想を得たパペットも!舞台パフォーマンスといい、アート・創作活動がさかんな学校という印象がします。

 男の子が一人折り紙を折っていました。「どこで折り紙覚えたの?」と尋ねると、「本とか・・・」。それで私たちも折れないようなワシとか折ってしまうからスゴイ。「折り紙勉強しなくちゃ~」とPちゃん。「日本語ならトランジションイヤーの時に少しやったよ!えーっと・・・“ハジメマシテ!!”・・・それだけ!」と、男の子が照れながらも日本語も披露してくれました。

 最後に、初めPちゃんに却下されたClassics(古典)の教室へ。クラッシックの授業は、ヨーロッパの文化・歴史の原点になる古代ローマやギリシャの神話や建築、アート、文学などを勉強します。教室では生徒が展示物のガイドをしてくれました。

 神話の神々が絵で描かれ展示されていたり、古代建築物のデッサンが貼られていました。机の真ん中には粘土で作ったコロッセオの模型、ブルーとピンクの古代ローマの貴族女性の衣服を着たトルソーも飾られていました。「本当はピンクは昔なかったんだけど・・・緑とか紫はありました。」と教室にいた男の子が解説をしてくれました。

 「えーーー」と言っていたPちゃんも面白そうに展示物を見ていました。そうか、コロッセオ(闘技場)には、グラディエーター(剣闘士。主に奴隷)と猛獣の闘いを盛り上げるために、本物みたいな山や水場を作ったりしたのか。。それにしても残酷なエンターテイメント。。

 神話にはアイルランドの神話の勉強も含まれています。
 日本の中学校・高校の勉強って、とても「勉強」で、暗記が多いけど、アイルランドでは、プロジェクト形式で子どもたちがリサーチしたり、資料を張ったり絵を描いたりということもやります(受験生の5、6年生はさすがにないけど)。「みんな凝ってるー!」とPちゃんも感心しました。

 他にもいろんな教室を見学しました。最後の最後までいた私たちに、校長先生が、「あらあら、まだいたってことは楽しんだのね」と声をかけてくれました。

 帰り際レセプションで、今年の4年生、つまり来年Pちゃんと同じクラスメイトになる子たちの集合写真を見ました。「女の子は何人いるんだろう・・・全部で何人かな・・・」

 帰り道、学校の印象はどう?とPちゃん聞いてみました。「アットホームな感じだねー」とHちゃんも満足そう。学校見学で来年の高校生活が少し現実に近づいたかな・・・?


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松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー「サマー・トライフル」

2006-05-15 09:14:30 | 松井ゆみ子のキッチン・ダイアリー
 「トライフルは、クリスマスのときしかつくってもらえなかったなぁ」と、マークは言います。スーパーマーケットなどでは、パック入りのトライフルが年中売られていて、少し古風な印象のお菓子ですが、クリスマスのための自家製は、シェリー酒をたっぷりしみこませる贅沢なデザートです。

サマー・トライフル。
 つくりかたは簡単。大きなガラスの入れ物に、まずスポンジケーキをくずして敷き詰めます。次にカスタードクリーム、その上にぐずぐずとかきまぜて壊したゼリー、刻んだ果物、そしてまたスポンジケーキ・・・という具合に三段ほど層をつくります。最後にシェリー酒を惜しみなく注ぎ入れ、一晩冷蔵庫へ。翌日には、いちばん底のスポンジケーキまで、シェリー酒が染み込んで豪華なデザートのできあがり。てっぺんは、ホイップした生クリームをどんとのっけます。

 ちょっと時間を要しますが、絶対に失敗することがないし、ボリュームのある料理が続いた後には、冷やして食べるデザートは嬉しいもの。どんなにお腹いっぱいでも、これなら食べられます。

 クリスマスに食べるもの、という期間限定も、ありがたさが増していいのですが、たまには“Special Treat”(マークの口グセ。特別なご褒美という意味でよく使います)、なんでもない日にトライフルをつくることがあります。

 サマー・トライフルは、私のオリジナル。たいてい、いちごのゼリーを使うところをブラック・カラントとかダーク・チェリーといった濃い色のゼリーを使います。間に入れる果物も、ブルーベリーやラズベリー、夏の終わりならブラックベリーなど。

 バリエーションはいくらでも増やせます。スポンジをチョコレートケーキにしたり、カスタードクリームのかわりにマスカルポーネ・チーズを使ったり、果物もバナナやパッションフルーツなどトロピカルものもいいし。

 なるべく大きな器で、たくさんつくることをおすすめします。2、3日たって、残り少なくなってくると見た目は、おぞましいことになりますが、味はことさらよくなっています。

 5月1日、メイ・デーは、夏の始まりです。アイルランドは、まだ少し肌寒い時期ですけど、日はどんどん長くなり、木々や草花はぐんぐんと成長し、初夏の気配を実感する喜びに満ちた季節です。

 晴れた日は、庭にテーブルを持ち出して、シェリーのじんわりとしみこんだトライフルを大きなスプーンですくいあげる。これが、スペシャル・トリート。


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アイルランド・ハイスクール・ダイアリー「Vol.25/IB試験、始まる!」

2006-05-12 14:28:19 | アイルランド・ハイスクール・ダイアリー
 IB(インターナショナル・バカロレア)が、世界的に認められた教育プログラムであることは以前説明しました(詳しくはvol.11を参照)。IBの本試験は毎年5月、アイルランドの大学進学試験リービング・サートより約一ヶ月早く始まります。今年も5/2から約3週間にわたって試験が実施されています。

 アイルランドではIBコースはSt. Andrew’s College(セント・アンドリュース・カレッジ)でしか実施されていないので、試験会場は学校の近くの教会です。

 IBの本試験は、Group 1-6に分けられた6分野(言語A/言語B/社会/科学/数学/選択教科)の中から、それぞれ1科目ずつ選択して受験します。それぞれの科目が難易度によってハイヤー・レベルとスタンダード・レベルに分けられていますが、6科目のうち最低3科目は難しい方のハイヤー・レベルを受けなければいけません。

 それぞれの科目は7段階で評価されます。7ポイントx6教科=42ポイントに、特別カリキュラムであるTOK(知識の理論), CAS(創作活動、課外活動、奉仕活動), Extended Essay(自由エッセイ)がそれぞれ1ポイントずつ、合計45ポイントが最高点。24ポイントを取得すればIB試験に合格、ディプロマが授与されます。

 IB試験は本試験だけでなく、提出物も評価対象になるのが特徴。例えば、言語A(第一言語)の場合:
オーラル(口頭)試験 30%
エッセイ 20%
本試験 50%

 つまり、本試験のほかに50%の配点が与えられています。

 物理でも、5、6年生の間に行う実験のレポートが24%を占めています。つまり、5年生からこつこつ頑張った結果がポイントになるということ。本試験一発勝負のリービング・サートとはここがちょっと違うようです。(*リービングでも言語の試験では事前にオーラル試験があります)

 今年IB試験を受験しているHちゃんは、言語Aで日本語を選択しています。

 「日本語」といっても、その内容はとってもディープ。受講者が少ない(日本語がネイティブ・レベル→日本人のみ)ため、一人一人のエッセイ執筆の指導はとても細やかで、題材やその深め方は、まるで大学レベル。ここにIBのディプロマ・プログラムが、大学準備プログラムとしてデザインされていると言われるゆえんがあります。

 オーラル試験では、坂口安吾の『桜の森の満開の下』がテーマでした。美しい満開の桜と世にも美しい女性に心を惑わされる山賊の話― Hちゃんは作品から、美しさの陰に潜む妖しさ、恐ろしさの“ギャップ”に、日本古来の美学があるのではないか、というテーマを独自に読み取り、先生と口頭試験をしました。

 エッセイは、世界文学で2000字程度のエッセイを2本書きます。少なくとも1本は、2作品を比較したエッセイであることが課題です。

 世界文学でHちゃんが選んだ作品は、フランスの文豪カミュの『異邦人』、比較文学ではシェイクスピアの『ハムレット』とイプセンの『人形の家』の二つの戯曲。

 ・・・どの作品も、私も読んでみました。。どれも作品のテーマを読み解くのは簡単じゃありません。。
Hちゃんが自分が書いたエッセイを持って来てくれました。

 『ハムレット』と『人形の家』の二つの作品では、“アイデンティティ”をキーワードに、デンマークの王子として完成されたハムレットのアイデンティティが崩壊していく点と、父親・夫の“人形”でしかなかった女性ノーラが、人間としてアイデンティティに目覚めるという点に注目して、比較研究されていました。
 テーマの注目点や深め方などとても興味深いもので、しっかりとした文体で書かれ、とても感心します。

 ちょっと余談だけど、時々日本語の授業で取り上げた作品について、子どもたちがオフィスで話をしているのを聞いていると結構面白い。

「豊太郎、情けなさ過ぎるよー」「あれじゃあ、エリスがかわいそうだよねー」(森鴎外『舞姫』)、「お嬢さんは結局、Kのことが好きだったのかな、先生のことが好きだったのかな?」(夏目漱石『こころ』)・・・まるで、ゴシップ(笑)。

 子どもたちが自然に登場人物に共鳴したり反発を覚えているのが伝わってきます。なかなか日本の高校のように人数の多い国語の授業では、“自分が”作品をどう感じるのか、というところまで行き着かないかと思いますが、一つの作品に対して、自分なりにテーマや心情を考えるのがすっかり板についている様子。子どもたちの鋭い読み解きに、驚かされること、感心することがよくあります。

 文学の楽しさを知った日本語の授業は、Hちゃんのお気に入りの科目のようです。

 ・・・さてさて本題に戻ってIB試験。
 アート専攻の生徒によるIBアート展も、本試験の前週、学校で行われました。時間がなくて見にいけなかったけど、「ワークブックもすごくよかったよ」と卒業生のRちゃんのコメント。アートは実際の作品だけじゃなく、作品に基づいたリサーチのワークブックも評価対象。Hちゃんは日本と西洋のポップアートをテーマに、作品制作・テーマ研究をしました。

 アートは本試験はありません。でも本試験の目前に作品提出に追われていたHちゃん、「土曜日も学校行かなくちゃ~!」と最後の追い込み、大変そうでした。

 本試験は長いものは一教科2時間という長丁場。しかも同じ科目でも、Paper 1、 Paper 2と2回に渡ってあったりするから、本当にタフ。

 でもこれが終われば待ちに待った(!)ワールドカップが待っているゾ! Good Luck!!


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アイルランド・ハイスクール・ダイアリー「Vol.24/インターナショナル・ナイト」

2006-05-05 21:12:21 | アイルランド・ハイスクール・ダイアリー
 St. Andrew’s College(セント・アンドリュース・カレッジ)は、学内のイベントの多い学校ですが、毎年みんなが楽しみにしているのがインターナショナル・ナイト。外国からの留学生が多いインターナショナル・スクールならではのイベントで、小学部(プライマリー・スクール)・中高等部(セカンダリー・スクール)、全校をあわせた留学生たちの国際的フィスティバルです!

インターナショナル・ナイト・パレード。
スペインの子どもによるお遊戯。
韓国の伝統的太鼓。
 第一部では、舞台で各国の民族衣装を着た留学生によるパレードが行われます。舞台では各国の言葉で「Welcome to International Night!(インターナショナル・ナイトへようこそ!)」とあいさつ。世界には本当にいろんな言語、音があるのだなあ。

 韓国のチマチョゴリ、インドのサリー、スペインのフラメンコダンサーのようなドレス、タイ、トルコ、コロンビア・・・エキゾチックな民族衣装のオン・パレードはとても色あざやかで華やか! だぶだぶの野球のユニフォームを着たアメリカのキッズや田舎風の民族衣装を着たポーランドの少女もかわいらしいかった! 日本の子達は浴衣やハッピを着てパレードに参加しました。

 舞台の第二部は、各国の子どもたちによるバラエティ・ショー。

 トップバッターのアメリカン・キッズたちは、元気よく歌とダンスを披露してくれました。健全な明るいアメリカの子ども番組を見ている感じ(笑)。

 フランスの女の子が有名なシャンソン♪オー,シャンゼリゼ♪を歌ってくれました。
 アイリッシュの女の子による、アイリッシュ・フィドル(バイオリン)の演奏もありました。
 楽しかったのはインドの兄妹によるダンス。妹のかわいらしいインドの踊りの後は、ボリウッドも顔負けの激しいお兄ちゃんの踊りっぷりに、会場から大拍手!!

 すばらしい出来だったのが、韓国の太鼓。あんな複雑なリズムを、みんな間違わずにしっかりキメてくるのだもの、相当練習したに違いありません。

 我らがニッポンはトリを努めます。小学部の子どもたちの銭太鼓(太鼓のバチ状のスティックに銭が入っていて、振ると音が鳴ります)に合わせて、大きなお姉さんたちが日本の歌を歌いました。

 それから女の子たちによる創作舞踊と琴の演奏。舞踊に参加したYちゃんが作文を書いてくれました。

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【Yちゃん】
日本代表!桜の舞。
 St. Andrew’sに来て2年目で、今年は何かがしたい! と思い、みんなで思いついたのが日本舞踊。

 ところがどっこい☆

 みーんな日本舞踊未経験、知ってる人もいない上、インターネットで調べてもな~んにも載ってない!!

 ということで私たちは、日本舞踊のように振り付けを考えて、お琴で演奏する「さくら、さくら」にあわせて踊ることにしました。

 日本舞踊は振り付けでストーリーを語る、と聞いたことがあったので、さくらを表現する感じで振り付けを考えました。

 なかなか4人のタイミングが合わなかったり、間違ったり、ぐちゃぐちゃだったり、練習中何度も直したり大変だったけれど、本番ではファイナルを飾らせていただきましたー♪

 よくできたかな?
 とってもいい思い出になりました♪

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 日本舞踊らしいしっとりとした動きや、扇子を上手に使って花びらが舞う様がよく表現できていました。扇子は駐在のお母さんたちが作ってくれたそうです。楽しいインドやスペインのダンスを見た後に、おしとやかな日本の舞踊を見ると、やっぱり国によって文化って違うんだな~とつくづく思います。

各国のオイシイ物食べ邦題!
トルコ料理のブース前。
 舞台パフォーマンスの後は、本当の(!?)お楽しみ、各国の料理食べまくり!校内の食堂、教室には、各国の保護者の方によるブースが出店され、世界各国の料理が味わえるという何とも贅沢な夜!だから大好きなんです、インターナショナル・ナイト(笑)。

 ちなみに私が旅したのは、
 オーストラリアのメレンゲ⇒イタリアのハム⇒スリランカのカレー⇒韓国のプルコギとキムチ⇒フランスのカマンベール・チーズ⇒ブラジルのコシーニャ(鶏肉のコロッケ)⇒スペインのオリーブ⇒南アメリカのミートボール⇒トルコのレンティル豆とご飯のベイリーフ包み。。いろんなものをちょっとずつね(笑)。

 「タッパー持って来ればよかった。。」と、フラット住まいの大学生Rちゃんと本気で後悔。

 今年、初めてインターナショナル・ナイトに参加した5年生のAちゃんが感想を書いてくれました。

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【Aちゃん】
3月29日にインターナショナル・ナイトがありました。各国の人々が参加して、すごくにぎわっていました。いろろな国の料理が並んですごく楽しかったです。

 ショーは、インドやアメリカなどの子どもが、歌、ダンスを披露していました。日本は歌と日本舞踊を踊りました。大きな拍手がもらえてとても嬉しかったです。インターナショナル・ナイトは無事大盛況に終わり、とてもいい思い出ができました。来年は参加できないけど、とても印象に残る思い出ができてよかったです。

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 いろんな国の衣装を着た子どもたちと写真を撮りあったり、美味しいものを食べたり、Aちゃんも本当に楽しんだようです。

 過去の卒業生、誰もが恋しがるのがこのインターナショナル・ナイト。とっても華やかで楽しくてオイシイ夜でした♪


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Yukko’s Life In Dublin「Vol.10/たからのもの」

2006-05-04 08:50:37 | Yukko’s LifeInDublin
 私がダブリンで生活していた1年は、常に新しい出会いのある1年でもありました。2005年4月から2006年の3月までにどれだけの人と出会ったか数え切れません。語学留学は短くて2週間しか滞在しない人もいますから、その中で長期にわたり滞在し、同じ学校に通い続けた私は、たくさんの新しい友達と出会い、彼らが去るのを見送ってきた立場でした。

 その中でも特に私と結び付きの強かった人たちについて今回はお話させてください。

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【EdwardとCarmel】
大好きな2人と。
 NYテロのあった年、ヒースロー空港でのセキュリティ強化のせいでダブリンへの乗り継ぎ予定の飛行機に乗り遅れてしまった私の姉とその友人を助けたアイリッシュの夫婦が彼らです。

 その後も彼らは初対面にもかかわらず姉たちを車で観光地を案内してくれて、家にまで招待してくれたそうです。この出来事をきっかけに、私の語学留学の際にも学校選びからとってもお世話になりました。偶然から知り合った姉の妹ということにも関わらず、留学直後から週に1~2回彼らの家を訪ねる私を、まるで本当の娘のようにかわいがってくれました。

 帰国時、がまんするつもりが別れ際は心から悲しくて号泣してしまいました。彼らがいたからこそ1年間がんばれた、と言っても過言ではありません。しかしインターネットを通じて、帰国後も毎週必ず彼らに電話をし、彼らの声を聞くことができるので幸せです。

 ダブリンを『第2の故郷』にするのが留学前の夢でしたが、彼らのいるそこは、まさにもうひとつのふるさととなりました。

【Katy】
冬のスロバキアにてKatyと。
 7月から6週間、語学学校で同じクラスだったスロバキア人の女の子。とはいってもそのうちの3週間は私が休暇を取っていたため実質3週間しか一緒に勉強しなかったけれど、とにかく明るくて話が大好きで、まだ自分の英語に自信を持てず口数の少なかった私を大きく変えてくれたのは彼女でした。

 ダブリンの天気、勉強のこと、留学生活のさまざまなことに不満を持ち、二言目には家に帰りたいとつぶやいていた彼女が帰る2週間前には楽しくて帰りたくない、もっといられたらどんなにいいのに、と私に言っていました。長期滞在する私に「あなたは私よりずっと長く滞在するのだから、次に会うときはたくさん上達してないとだめよ」という言葉も、私の英語の上達を大いに助けてくれました。

 今年2月に彼女に招待され、母国スロバキアを訪ねました。5日間の滞在期間中、久々に私とたっぷり英語で話ができると心から喜び、朝から夜まで寝る時間を惜しむようにたくさん話し、あっという間に時間が過ぎていきました。

 短い期間でこんなにすばらしい友達ができたこと、彼女によってより社交的になれたことで、その後もたくさんの友人ができました。

【ゆみこさんとマーク】
馬が気持ちよさそうに走っていました(カラのコースにて)。
 このブログでおなじみの松井ゆみ子さんと、彼女の相棒マーク。5月にある雑誌の取材を彼女から受けたのがきっかけとなり、彼らにはとても親しくしていただいています。

 いちばんの思い出は、私がまだ日本でも一度も行ったことがなかった競馬へ招待してもらい、彼女がダブリンに滞在中、マークと共にカラとティッペラリーへ行ったことです。初めての競馬デビューを果たし、マークの予想のアドバイスもありビギナーズラックを得ることもできました。ニューブリッジにあるダブリン行きのバス停そばのパブで次に来るバスを待ちながらギネスを楽しんでいたところすっかり長居してしまいバスを逃してしまった私を快く彼らの家に泊めてくれ、そのうえ翌日は遠出をしてティッペラリーでも競馬を見ることができたわけです。

 日本とアイルランドを行ったり来たりでとても忙しかったゆみこさんとはダブリン在住中は3回しか会う機会はありませんでしたが、マークが各地のマーケットでパン屋さんの手伝いを始めてから、何度か私も一緒に売る手伝いに参加し、彼らにはたくさん貴重な経験をさせていただきました。

*    *    *    *    *    *    *    * 

 留学中に得たものとして、英語が上達したことよりもなによりも、彼らを含む新しい人々との出会いが私にとって最も大きなたからものです。忙しくなっても、できる限り連絡を取り合いつながっていたいし、毎回の別れがつらいとわかっていても、これからの人生のなかで彼らと会える機会がたくさんあればいいなと心から願っています☆


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松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー「シーフードチャウダーとキラーニー競馬場」

2006-05-01 05:43:46 | 松井ゆみ子のキッチン・ダイアリー
 南部キラーニーの町は観光地っぽいからなぁと評価低かったのですが、あらためてみ直す機会に恵まれました。

キラーニーのレースコース。
シーフード・チャウダー。
 マークに「たぶんアイルランドで、いちばんかわいい競馬場だよ」と強く勧められて、去年5月キラーニーのレースコースに出かけたときのこと。アイルランドの競馬場は、たいてい町中から少し離れた場所にあるのですが、ここは町の中心から歩いて行けます。1年に2回だけ、5月に3日間、7月に4日間、ここでレースが開催されます。ケリーの山並みを背景にしたレースコースは、確かにアイルランドの中でもロケーションのよさは抜群。マークいわく「ここでは賭けに負けても、景色の美しさで悔しさを帳消しにしてくれる」そうな。

 連続開催の競馬はフェスティバル・ミーティングといって、その名の通り、祭りの意味合いが大きく、町のイベントとして定着しています。

 日照時間の長くなった時期に設定されているため、イヴニング・ミーティングといって、遅めの午後、あるいは夕方からの開催が中心なので、刻一刻と色合いの変化する山並みを背景にレースが展開され、ほんとうにドラマティック。バーやカフェなどのファッシリティもいたってシンプルで、そこがまた魅力。

 今年の開催は、5月7日から9日と、7月17日から20日です。

 レース観戦後は、キラーニーの町で夕ご飯。人気どころの店はどこもレース関係者でいっぱい。となりのテーブルから、今日のレースの裏話が聞けるのも、ファンにとてはうれしいご馳走。

 レース前のブランチにでかけたパブで、シーフードチャウダーを食べました。ミッドランドのキルデア界隈では、なかなか食べられないメニューのひとつです。

 へぇと驚いたのは、くし型に切ったレモンが、チャウダーのまんなかに沈みかけていたことです。ここだけかなと思ったら、古いレシピ本にも同じような盛り付けを見つけました。ここはシーフードが自慢の店で、白身魚やらエビやらもまざった海の幸のクリーム煮といった感じのシーフードチャウダーで、味も豊かなら、ボリュームも満点。

 メインをはしょって、マークはライスプディングを注文。甘いご飯?という印象があって、ライスプディングはずっと敬遠してたので、ここで初のお味見です。ポリッジの好きな人なら、すぐに好きになる食感だなと納得。やわらかくて、あたたかくて、やさしいデザートだと初めて知りました。


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