アイルランド生活ブログ - 生活・料理・留学の情報満載 -

アイルランド在住者(精通者)によるアイルランド生活の情報を発信中!!

アイリング「Vol.6/アイラ・アリスさん:パワー・スポットめぐり」

2006-07-18 00:12:10 | アイリング
 大好評連載中のアイリングは、アイルランドにゆかりのある人たちをコラムでつなげるブログ企画。アイルランド食文化研究家としてご活躍中の池田真紀さんからのご紹介は占術家として活躍中のルネ・ヴァン・ダール研究所のアイラ・アリスさんです!

◆ルネ・ヴァン・ダール研究所 http://www.rene-v.com/

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パワー・スポットめぐり

巨大ケーキのような形をした、ニューグレンジ。冬至の日に、入り口からまっすぐ太陽の光が差し込み、内部の石室を照らすように設計されています。
タラの丘の雄大な眺め。遠くに、「運命の石」と呼ばれるメンヒルが。ケルトの時代は、ここで王の戴冠式が行われ、政治や文化の中心地でした。
最も有名なドルメンのひとつ、「巨人のテーブル」。古代の人々の営みに、思いを馳せて……。
 前回のコラムで、アイルランドがファンタジー王国であることをお話しました。さすがにスピリチュアルなことがらを大切にしてきた国だけあって、「パワー・スポット」もたくさんあります。パワー・スポットとは、自然界や異世界の神聖な気が流れている場所のことで、その気を浴びることによって、私たちは癒しや力を得ることができるのです。

 アイルランドで最も有名なパワー・スポットのひとつは、ニューグレンジでしょうか。観光名所にもなっているのでご存知の方も多いと思いますが、ここは紀元前数千年という、気が遠くなるほど太古の古墳です。でも単に死者を埋葬した場所、ということではなく、その復活などに関わる儀式の場として使われていたと考えられています。その後ケルト人たちがアイルランドへやってきたとき、やはり彼らもここを神聖な場所ととらえました。そして、同じようにさまざまな儀式に利用していたと思われるのです。

また、こういった古代の遺跡は、妖精たちの格好の棲み家ともなります。実際、ゲール語で妖精を表す「シー」は、もともと「丘」を意味し、そこから発展して、こういった墳丘墓などの「丘を棲み家にするもの」を指すようになったのです。そしてこれらの場所は、グラーネ、オイングス、ボイン、ダグダ……などなど、ケルトのさまざまな神話とも結びついています……。

その他のパワー・スポットとしては、タラの丘や、バレン高原にある「巨人のテーブル」を初めとする数多くのドルメン、各地に点在するホーリー・ウェル(聖なる泉)などが挙げられるでしょう。

 もともとアイルランドは自然の力が強く働いている土地ですが、その中でもさらに濃厚なパワーが集中している、パワー・スポット。あなたもチャンスがあったら、古代の神々や妖精たちの姿に思いを馳せながら、これらの場所を歩いてみてください。きっと、心の中が神聖なエネルギーで満たされるのを感じると思いますよ。


☆★いかがでしたかアイラ・アリスさんのコラムは? 神秘的な部分もアイルランドの魅力ですよね。さて、次回の愛リングではいよいよアイリッシュが登場しちゃうかもしれません?! こうご期待!★☆

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アイラ・アリス所属、ルネ・ヴァン・ダール研究所監修の
本格的携帯占いサイト『恋聖★ルネ・ヴァン・ダール』
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アイリング「Vol.5/アイラ・アリスさん:フェアリー・ツリー」

2006-07-04 02:42:24 | アイリング
 大好評連載中のアイリングは、アイルランドにゆかりのある人たちをコラムでつなげるブログ企画。アイルランド食文化研究家としてご活躍中の池田真紀さんからのご紹介は占術家として活躍中のルネ・ヴァン・ダール研究所のアイラ・アリスさんです!

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■池田真紀さんさんからのご紹介 ⇒ アイラ・アリスさん
 アイラ・アリスさんは、有名な西洋占星術師ルネ・ヴァンダール・ワタナベ氏の下で、雑誌などに執筆をしている西洋占星術師さん。

 そんなちょっと神秘的な彼女ですが、実は大のアイルランド好きの熱い人(!)。そしてアイルランドのケルト神話や民話にとーっても詳しく、スピリチュアルな観点からアイルランドを語ることができる数少ない人の1人なのです。

 お仕事で一緒にスピリチュアル・スポットを周った時にも、山の上だって、羊のフンだらけのところだって、ガンガン進んで行っちゃうパワフルさ! 私も大好きなスピリチュアルなアイルランドを理解し、そして伝えようと頑張っているのがアイラさんなのです。

 学問的なアイルランド神話でなく、今でもアイルランドの生活に息づいているスピリチュアル・レベルでのアイルランドの神話や民話に詳しいアイラさんのお話、面白いと思います。皆さんも、楽しんでくださいねー!
(池田 真紀)

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フェアリー・ツリー

神秘的な雰囲気が漂う、フェアリー・ツリー。妖精たちの羽音が聞こえてくるようです。
 アイルランドが好きな方なら、この国が魔法と妖精の王国だということはすでにご存知でしょうね。アーサー王伝説や『指輪物語』、『ナルニア国物語』など珠玉のファンタジーは、もとを辿ればケルトといわれる文化に根ざし、豊かなイマジネーションを吸い上げて大輪の花を咲かせたのです。そして、そのケルトの文化を最も色濃く残しているのが、ヨーロッパの中でもアイルランドであると言われています。もちろん、その他の魅力も尽きない国ではありますが、人々の心の奥深くや大地や風の香りの中に、太古の昔から脈々と流れ続ける神秘の奔流がある……。そんなことを知るのは、この国を理解し、さらに愛着が湧くようになるための、大きなファクターだと思います。

 ……でも今回は難しい話は抜きにして、アイルランドの妖精が一気に身近に感じられるスポットをご紹介しましょう。ケルトの時代には、自然信仰、特に樹木への信仰が盛んでした。そのため現在でも、アイルランドでは多くの木が神々や妖精と結び付けられています。

 その代表的なものとして、「フェアリー・ツリー」と呼ばれるものがあります。これはその名の通り「妖精の木」なのですが、アイルランドでは比較的あちこちでよく見かけるもので、“whitethorn”という種類の木が、1本だけぽつんと生えていることなど、ある特定の条件を備えたものを指しています。

 フェアリー・ツリーには妖精が好んで棲みつき、守っていると言われ、私たちの世界と異世界との接点になっているのです。粗末に扱って妖精たちの仕返しを受けた人の話はたくさん残っていますから、私たちも粗相のないようにしなければいけません!

 でも真摯な気持ちで願い事や望みを託せば、それは天にまで届けられるとも言われ、現在でも多くの人々の信仰を集めています。アイルランドの野原や丘陵地帯を訪れることがあったら、あなたもぜひフェアリー・ツリーを探してみてください。木の葉の影から顔をのぞかせた妖精たちが、そっとあなたの耳に、未来へのアドバイスを囁くかもしれませんから……!


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アイリング「Vol.4/池田真紀さん:自然に学ぶアイルランドの毎日」

2006-06-27 00:35:14 | アイリング
 アイルランドにゆかりのある人たちがコラムでつながる友達の輪。勝手に略してアイリング。松井ゆみ子さんの紹介からはじまるアイリング、アイルランドを愛するいろんな方のコラムをお楽しみください。記念すべき松井さんからのご紹介おひとり目の方はアイルランド食文化研究家としてご活躍中の池田真紀さんです!

池田さんのホームページ:My Ireland マイ アイルランド

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自然に学ぶアイルランドの毎日

 アイルランドで長々と学生をしていたこの私だけど、以前はダブリンのアパートに住んでいたせいか自然とのつながりはそれほど深く感じることは少なかった。

 よくアイルランドで地方の人たちがダブリンっ子のことを「アイルランドの中の外国人」っていうけれど、それが最近になってちょっとわかった気がする。

 以前ならせいぜい植木鉢をテラスで育てるとか、マーケットに行って旬の食材を買って来て料理を楽しんだりするのがやっとだったし、周りもダブリン出身の人ばかりだったからかもしれない。

 ところが最近、私はすっかりアイルランドの田舎づいてしまっている。昔からアイルランドの田舎で暮らすのが夢だった。特にそうすることを求めて何かをしてきたわけではないのだけれど、今ではちょっとずつ自然とそうなってきている。アイルランドに滞在する期間が毎年グングン延びてきて、そしてなぜか田舎からいろいろなオファーがくる。

 海外に数ヶ月行くから猫の面倒を見ながら留守番して欲しいとか、部屋が空いたからちょっと留守番してくれないか、等々。日本ではのんびりモードの湘南以外では暮らしたことがないこの私でさえ、隣の家が見えない田舎なんてどんなもんだろう? と始めのうちは不安だったんだけれど、慣れとは恐ろしいもので、アイルランドの家も1000坪くらいないとちょっと隣が気になってね~…、なんて思ってしまう自分が怖い。

 私が最近よく滞在しているのは、Co. CavanのVirginiaという町にある友人の家。ダブリンから車で1時間ちょっとくらいでニューグレンジやタラの丘と同じ、ボイン川の遺跡エリア内に位置する。お陰でこのところやけに遺跡マニアになってしまって、暇さえあれば地域内のさまざまな遺跡探検にでかけているというオメデタイ毎日。昔ダブリンに住んでいた時には知らなかったことを、田舎生活を通して日々学んでいる気がする。

 この友人のお家は約1000坪ほどある敷地にあり、お庭も広いのでガーデニングもできる。じゃがいもや玉ねぎ、にんじん、トマト、レタス、キャベツ、ハーブ類…等々、何でも自家菜園で育てるので、八百屋さんのお世話にならないでも済む。卵もお隣さんのジルの家で毎日フレッシュなものをもらえる。ここはMidland(内陸部)なので、お肉はもう、それはそれは新鮮で質の高いものを売っている。特に町のお肉屋さんで売っている牛肉とソーセージ類、ラム肉なんかは絶品だ。今までの人生でこんなに肉が美味しいと思ったことはないほど!

 すっかり肉好きになってしまった。シーフードも週に1回Donegalの漁港から簡易のシーフード・ショップがやってくるので、とってもリーズナブルにフレッシュなシーフードも買えちゃう。 

とれたてのじゃがいもとキャベツ、そして近所のお肉屋さんの絶品・ベーコンで作った「ベーコン&キャベッジ」。マスタードソースをちょっと添えてみて。アイルランドの初夏は結構気温も上るし、日差しも強い。喉が渇くので、庭のミントを摘んではミントティーを作って、冷たくして飲んでるのだけれど、もうこれを飲むと気分爽快!庭に咲き乱れるたくさんの花々の中でも、この子が結構お気に入り! こうやって一生懸命キレイに咲いてくれるこの子を見上げながら青空を見てると、アイルランドの夏も捨てたもんじゃないと思う。まだ人が手を入れて5年目の庭。5年前は雑草だけの土地で、パンケーキのようにまっ平らだったというけど、今ではちょっとずつ庭らしくなってきた。あと10年もしたら、今は赤ちゃんの木々もグンと背が伸びて、青々と茂ってくる予定!人の庭とはいえ、私もその成長振りが楽しみ。


 ここでの生活では、近所づきあいの中で大抵のものはタダでもらえてしまうから驚きなのだ。卵がたくさんとれたらお隣からおすそ分け。そしてこちらからも野菜をおすそわけ…といった具合。

 この「助け合いシステム」はアイルランドで昔からある習慣で、アイルランド語でmeithil(“メイヒル”と発音する)と言う。これは助け合うという意味合いがあり、今でもこの単語はそのまま英語の文章に入れて使う人が田舎には多い。ダブリンではなかなか聞けない言葉だけど、とってもアイルランド的! 物々交換といっても野菜や卵の交換だけでなくて、お互いの目的に合えば、土地や家もこの“メイヒル”が成立し、交換だって何だってしてしまうというから驚きだ。好景気に沸くこの現代のアイルランドで、いまだにこんなシステムが成り立っているのは素敵なことだとつくづく思う。

 さてさて、私が暇つぶしにちょっとずつ手入れしてとれる自家製の野菜や卵も、味が濃くてとっても美味しいんだから! この味を味わってしまうと、外で買っているものが一体どの程度の品質のものなのか簡単に想像ができてしまうほど。改めて、アイルランドの豊かな自然に感謝の念でいっぱいになっちゃう。

 そんな卵やフルーツで作るケーキはとっても味が濃くて美味しいし、新鮮な野菜で作るサラダやシチュー、チャツネなど、もうこの田舎生活にすっかりハマってしまった。

 まさか鉢植えであのホクホクのアイルランドのじゃがいもが育てられるとは知らなかったんだけど、これも可能だということが分かった。そして自然のサイクルと合わせて生活することを基本としたアイルランドの田舎生活の知恵の一つ一つを知る度に、感動に似た驚きがある。

これは古くなったじゃがいもを植えたもの。これから白い花が咲く。花が咲いて2週間くらいしたら食べごろ。それ以上経つとスカスカになってしまう。waxy(ほくほく系でない)なニューポテトがとれる予定!この野菜は何でしょう?ちょっとだけそれらしくなってきたニンジン君です!


 いろいろなアイルランドの知恵袋があるのだけれど、その中の1つは、その夏のお天気の予測の仕方。アイルランドの農家の人たちは、毎年1月25日の天気を基準にしてその年の夏の収穫を見込むのだという。例えば、1月25日がお天気ならば、その年の6月25日も同じような天気になると言われていて、同時にその夏の天気全体を予測することができ、その天気に合わせた種蒔きができるらしい。

 今年の1月25日はアイルランドの冬らしならぬ良いお天気で青空だった。なので今年は絶対に暑い夏になるぞ! と言われていたが、実際に今のところとても良いお天気が続いているし、やはり自然と共に生活してきた農家の人がいうことは、結構真実かもしれないと、私も最近思うようになった。

 その夏の天気を予測するこの1月25日のお天気、結構面白いから来年から日本や他の国でも通用するかチェックしてみようと思ってる。このブログをアイルランド以外で読んでいる人、ぜひぜひご自分の居る国でチェックしてみて頂きたい。


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アイリング「Vol.3/池田真紀さん:公共の施設内のぷちグルメスポットたち」

2006-06-20 00:22:58 | アイリング
 アイルランドにゆかりのある人たちがコラムでつながる友達の輪。勝手に略してアイリング。松井ゆみ子さんの紹介からはじまるアイリング、アイルランドを愛するいろんな方のコラムをお楽しみください。記念すべき松井さんからのご紹介おひとり目の方はアイルランド食文化研究家としてご活躍中の池田真紀さんです!

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公共の施設内のぷちグルメスポットたち

 ものすごく食いしん坊のこの私。どこに行っても、無意識のうちに美味しいものを探してしまう。食いしん坊でない人からしたら、私みたいな奴と一緒に旅行なんてしたらメチャメチャうっとうしいと思うんだけど、きっとこれは死ぬまでなおらないからご愛嬌ということで許してもらうしかないと思う。

 そんな私が海外に観光に行ってまず何を探すかというと、リーズナブルで、1人でも気軽に立ち寄れて、地元の人が利用する美味しいお店。日本では公共の施設では美味しいものにはまず巡り合えないと言っても過言ではないと思うけど、西洋ではそんな日本の定説を覆してくれるところが多いのが嬉しいところだ。 

 実はアイルランドもご他聞に漏れず、博物館や公園、美術館などにはリーズナブルで美味しいカフェやレストランが入ってることが多い。アイルランドの場合、大抵ケータリング会社がレストランを請け負ったり、人気のレストランなどが二店舗目を持つ時などにこういった施設のケータリングを請け負うことが多い。だから、そのレストランの本店で食べたら20ユーロするものが、博物館などの施設内だと10ユーロだった! なんてこともザラ。

 こういう施設内にお店を持つと、利用者から施設側に何かのクレームがついたりすると、請け負っているレストラン側にはペナルティーがあるというから、請け負う側も気が抜けないからそのクオリティも高い。

 大抵の施設は、家賃がものすごく安いらしいから、お店を出す側にとっても、とってもいい話らしいんだけど、何らかのクレームが利用者からついた時にはものすごく処理が面倒なんだって。

 でもそんな店主側からしたら厳しい状況だからこそ、利用者の私達にとっては嬉しいぷちグルメスポットになり得たりするのだけれど。

 今回は、私がよく行くアイルランドの公共の施設内にあるレストランを幾つか紹介しちゃいます。ぜひ皆さんも利用して下さいね!


■Silk Road Cafe
The Chester Beatty Library,Dublin 2
Tel: 01-407 0750

*ダブリン・キャッスルのすぐ横にあるので、とっても便利。エスニック料理大好きな私にとってこのカフェの存在はとーっても嬉しい。10ユーロもあれば、ランチのセットが食べられるし、野菜もいっぱいで大満足。そしてここには豆料理やラム料理が多いのも特徴。落ち着いた雰囲気なので、ゆったりとした時間を過ごすことができる。

カフェ・シルクロードのお店の入口。ナチュラルで落ち着いた感じのお店なのでゆったりと食事をすることができる。お店のスタッフはとってもフレンドリー! 食いしん坊の私が根掘り葉掘りメニューのことを訊いても、嫌な顔ひとつせずに親切にいろいろ教えてくれる。豆たっぷり、野菜たっぷり、ラム肉たっぷり、チーズたっぷり…がここの料理の特徴。私のお薦めはラムの煮込み、そしてラム肉のムサカ。どちらも付け合せの野菜をたっぷり付けてくれるのが嬉しい。


■Irish Film Centre Cafe Bar
6 Eustace St,Dublin 2
Tel: 01-677 8788

*Temple BarのIFI(アイリッシュ・フィルム・インスティテュート)の1階にあるこのカフェ。カフェ・バーというとちょっとオシャレな響きだけど、全然オシャレではなくてちょっとPubちっく。とってもリーズナブルなのに、実はここ、ギネスシチューやシェパーズパイなどのアイルランド伝統料理も食べられちゃうから嬉しい。一番のお薦めはチップス!ここのチップスは他とは一味違うので、ぜひ試してみて。ビールを飲みながら食事をできるのも嬉しい。

これは午後のお茶の時間帯に行ったので、とっても空いている。混みあうのは夜の時間帯になるから、昼間はビールを飲みながらのんびりすることも可能。私がもう15年近くこの店に通い詰めている理由の一つがこのチップス。ポテト・スキンというだけあって皮付きでボリューム満点。ここのポテトはとてもクオリティが高くて、甘みがあり、みずみずしいのにほっくりしてて、他のどの店にも負けないくらいのチップスを食べさせてくれる。ガーリックマヨネーズを添えたものがお薦め!


■McGuire's Gift Store & Coffee Shop
Hill of Tara,Co. Meath
Tel: 046-9025534

*アイルランドに行ったことのある人なら、行ったことがあると思うタラの丘にあるカフェ。タラの丘の入口近くにあるギフトショップの中がこのMcGuire’sというお店。ここは昼間の時間帯しかやってないのだけど、観光で立ち寄った際にはぜひここでランチを取ってみて欲しい。

特にお薦めは、日替わりのフレッシュ・スープと焼きたてのソーダブレッドのセット。とーっても美味しいから!焼きたてのスイーツもいろいろあるので、ぜひお試しを。

お薦めのスープと焼きたてパンのセット。このスープ・セットだけを食べに通う地元フアンも多いほど。パニーニも具沢山なのにまわりはカリッとしてて、なかなかイケる!


■Phoenix Park Restaurant
Phoenix Park,Dublin 8

*ダブリン市民の憩いの場となっているフェニックス・パークの中のビジター・センターの隣にあるのが、Phoenix Park Restaurant。ここはビジター・センターがオープンしている時間帯には利用できるようになってる。ランチ・タイムともなると近所の主婦やビジネスマンが行列を作る人気店。メニューはどれもリーズナブルで美味しく、ヘルシー。キッシュやサラダ、焼きたてパンやケーキの数々など、大満足なこと間違いなし!

ランチ・セットには、メインとサラダが3種類付く。白ゴマの衣でカラリと仕上がった白身魚のソテー。お天気の良い日になると家族連れでいっぱいになるので、お店の前のテーブル席もいっぱいになるほど。バナナ・キャラメルクリームの焼き立てケーキ。このお店はスイーツも大人気だ。天気の良い日は気軽に芝生の上に座ってのんびりとティータイムを楽しむのも気持ちが良い。



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アイリング「Vol.2/池田真紀さん:アイルランドNo.1のB&B」

2006-06-13 01:39:13 | アイリング
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アイルランドNo.1のB&B

 アイルランドに訪れた人が必ずと言ってよいほど利用するのがB&B(ベッド&ブレックファースト)。ご存知の方も多いと思うけれど、アイルランドの民宿のような形態の宿で、リーズナブルで、規模もそれほど大きくなくアイリッシュ・ホスピタリティを満喫するのには最適の宿なんじゃないかな。

バーナの宿は、普通の住宅街の中にひっそりと佇んでいる。
いつもオシャレで元気なバーナ。お茶目でとっても魅力的!
普通のお家なのに、こんな素敵な空間も作り出してしまうのは、さすが!
朝食のお楽しみは、バーナの作る数々のフルーツ・コンポート!今日は、ミックス・ベリー&ルーバーブをいただきま~す!
 でもそんな「アイリッシュ・ホスピタリティ」がセールス・ポイントのB&Bでも、ピンからキリまであると言っても過言ではないと思う。
最近ではマネージメントを外国人に任せてしまっているB&Bなんかも増えてきてしまっていて、そんな宿に泊まってしまうと、せっかくアイルランドに来たのに~! と、ガッカリすることもしばしば。

 そんな中、輝かしいほどにアイリッシュ・ホスピタリティでいっぱいの私のお気に入りのB&BがGalwayにある。宿の名前はDevondell。女主人のバーナは、とってもお茶目で可愛いらしい。

 私の親ほどの年齢だと思われるのだけれど、私よりも若いファッションで可愛いミニスカートに流行りのブーツで現れたり、可愛いアクセサリーをいっぱいつけてたり、街まで自転車で買い物に出かけたりして、本当に元気いっぱい。サービス満点のバーナだけれど、彼女の弱点がソープ・オペラだ。これは日本でいう昼のメロドラマみたいなもの。

 でも彼女のお気に入りはアイルランド版「渡る世間は鬼ばかり」といった感じの番組で、毎日この番組の最中だけは電話さえもでてくれないから笑ってしまう。 

 いつも一生懸命にB&Bを切り盛りしていて、アイリッシュ・ヒスピタリティ満点の彼女だけれど、このソープ・オペラの時間だけが自分へのご褒美のひと時だから、すべてのノイズをシャットアウトしてゆっくりしたいのだという。

 でもそんな彼女の言い分ももっともだと思えてしまうのが、彼女の宿の完璧さだ。まず、彼女の宿は常に世界中のガイドブックで取り上げられている。特にその朝食には定評があって、毎朝3時間もかけて数々のフルーツ・コンポートを作ったり、パンやスコーンを焼いて朝食を全て1人で準備しているから驚きだ。甘いものでも甘さが程よくて、すべてナチュラルな素材を使っているらしい。それも彼女自身がヘルシーフードが好きなせいもあって、ヘルシーで美味しいものをゲストにも食べて欲しいのだという。

 ベーキングが大好きな彼女の宿はいつもスコーンやお菓子の香りが漂っている。典型的なアイルランドの家庭の香りだ。最近では玄関を開けたらこんな香りがする家庭も減っているのかもしれないけど、少なくとも15年くらい前まではどこの家でもこんな香りがしていたもの。この家庭的な香りも人気の秘密だと思う。

 この宿に一度泊まった人は必ずといっていいほど、どの国の人でもリピーターになってしまうという。私もそんなバーナのフアンの1人で、Galwayに用事がなくてもバーナの宿に泊まるためにGalwayにまで行ってしまうほど! 彼女とのおしゃべりや、彼女のユーモアのセンス、彼女の朝食や、とても可愛くて快適なベットルームなど、どうしても懐かしくなってしまって遊びに行きたくなってしまうのだ。

 今ではほとんどお友達になってしまっていて、恋愛の話やら、家庭の話し、悩み事なんかも話す仲になってしまった程!

 今回もバーナに会いに行くのが目的だったので1人で訪ねた。朝食も1人で。とーっても素敵なセッティングのテーブルでお庭を眺めながら、幸せな気分で朝食を食べていると、バーナがやってきて笑顔でチクリと一言。

「これで素敵な男性が向かいの席に座っていたら完璧なのにね! 今度は誰かと一緒に来ないとダメよ!!」

 この一言にはさすがの私も反論の余地無しで、思わず苦笑しちゃったら、「じゃあ寂しいでしょうから」と、バーナが向かいに腰掛けてくれて一緒に朝ごはんを食べつつ、ダラダラと3時間もおしゃべりに花を咲かせてしまった。

 そう、これがこのバーナの宿の魅力なのだ。私にとってはこのバーナの宿がアイルランド1のB&B!

 アイルランドならではの個人的なつながりを大切にしている彼女の宿は、いつも予約がいっぱい。私もいつも1~2ヶ月前には予約を入れてるほどで、予約が取れなくて泣く泣く諦めたことも多々あるくらい。

 それでももしGalwayに行く予定がある人がいたら、ダメもとで問い合わせてみてはどうだろう? あの朝食と温かいアイリッシュ・ホスピタリティは体験しないともったいないかも…と思うほどの宿だから…。


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アイリング「Vol.1/池田真紀さん:ジルのカントリー・キッチン」

2006-06-06 19:02:58 | アイリング
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■松井ゆみ子さんからのご紹介 ⇒ 池田真紀さん
 池田真紀さんは、アイルランドから腕のいい料理人たちを次々に日本に招いて、料理レッスンなどを開催し、アイルランドの食文化を積極的に伝えてきた、がんばり屋さんです。長くアイルランドに暮らした方なので、愛も強いの。しっかり宿の朝ご飯を制覇した後、お昼に立ち寄ったパブで、しっかりチップスをほおばる胃袋の力にも感服。だって、おいしいんだもーん、という食いしん坊の語ることは説得力があります。

 真紀さんに初めて会ったのは、東京でかの有名なシェフ、シェイマス・オコンネルのデモンストレーション会場でした。芸術家肌でマイペースなオコンネル氏を相手に、まったく動じない真紀さんが印象的でした。

 アイルランドのグルメ事情に、誰よりも詳しい食いしん坊のお話、楽しいですよー!
(松井ゆみ子)

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ジルのカントリー・キッチン

 ダブリンから車で北に1時間ちょっとのところにあるCavan。そこに住む私の友達の家の隣人のジルは、料理上手で町でも有名な4児のお母さん。ちょっと前まではアイルランドでは結構な有名人だった。というのも、彼女がファーマーズマーケットや地元のお店で売っていたジャムやパスタソースなどがとっても美味しかったので、あちこちのグルメ・ガイドなどに掲載されていたからだ。

子供達は学校から帰ると、お腹がペコペコでも、まずは宿題に取り掛かる!
ジルの手作りの子供用の晩ご飯!大人には大人用晩ご飯があって、これがまた絶品!
宿題が終わった子から順番に、できたてのご飯が出すのがジル流。終わらない子は良い匂いと戦いながら必死で宿題を終えようと必死!
 そんな風に軌道に乗り出した手作りジャムの仕事を、ジルは最近あっさり辞めてしまったので驚いた。彼女がいうには、もっと品質の良さを維持したかったのだけれど、販売する際の賞味期限などの関係で添加物を使わなくてはならなくなってしまったのが嫌で辞めることにしたとのこと。大手企業の食品会社の担当者に聞かせたいセリフだとおもわず思ってしまった。 

 アイルランドのファーマーズ・マーケットやオーガニック・マーケットでは、手作りの安全な食品を売ることをモットーにしている出店者が多い。ジルもそんな出店者の1人だったのだけれど、人気のあまりお店にも商品を卸すようになってきて流れが変ってしまったらしい。4児のお母さんでもあり、美味しいものが大好きな彼女としては、安全でない食べ物はどうしてもポリシーに反するものなのだろう。彼女のその筋のとおったところが私は大好き。

 私の滞在する友達の家の隣ということもあって、私はよくお茶をしにちょこちょこお邪魔する。
 彼女の作ってくれる3時のおやつの焼きたてのケーキやスコーンが楽しみだったりして…。また、彼女のお家はカントリーキッチンになっていて、昔ながらの道具を使ってカントリー風の料理やお菓子を作ってくれるので、それを手伝いながら習うのも私の密かな楽しみなのだ。

 一番上の子はもう高校生なので寄宿舎の学校に入っていてほとんど会うことはないんだけど、下の三人はいつも元気に家の庭で遊んでいる。いつも遊びに行っていて感心させられるのが、その子供達が食事をしっかりと取っていることだ。 最近ではアイルランドでも共働きの家庭が増えてきていて、インスタント食品を普通に食べる家庭が多いと聞く。 だから子供達も甘いものやお菓子などの偏食が増えてきていて、それが問題になってきている。

 そんな中、ジルの家の子供達は野菜だって何だってモリモリ食べる! 普通のお家の子供達だったら冷凍のフィッシュ・フィンガー(白身魚の揚げたもの)をレンジでチンして食べるんだろうけれど、ジルは新鮮な白身魚を買って来て、アーモンドと小麦粉、ハーブとガーリックで衣を作ってオーブンで焼いていた。やっぱり美味しいものを作れば、子供だって好き嫌いなく食べるんだよなーと、見ていて思ってしまう。

 しっかり宿題をしてからじゃないと、ジルはご飯を与えない。だから子供達は美味しい匂いをかぎながら一生懸命宿題を終わらせて、もうこれ以上待てない!とばかりの勢いでお母さんの作った美味しいご飯を食べるのが日課。そんな子供達を見ながら、私もジルの家の子供になりたかったな~と思うのが常の今日この頃。


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