トドクロちゃんと山登り

自然が好きで日本アルプスと近郊の山登り。
高山植物や四季折々の花を愛で。
史跡・歴史・ドライブがすきな自由人です。

GW南アルプス南部(上河内岳・茶臼岳)+α

2013年05月02日 | データ
※まずは写真を見て下さい。↓↓(クリックでgoogleフォトへ)

2013.04上河内岳・茶臼岳(春山)

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■2013.04.27-28 この時期、2年続けて涸沢(穂高)へ入山しており静かな山を求め南アルプス南部の上河内岳(2803m)・茶臼岳(2604m)へ入山する。気象状況が良ければ稜線前樹林帯尾根で幕営も考え冬山幕営装備とし装備重量は過去最高となった。

アプローチの南アルプス公園線(畑薙ダム崩壊地)は時間指定通行で4/27は8:00まで通行できない。その時間を目指し自宅を3:30に出発。

連休前夜の夜で車の量は多い、島田金谷ICで降り一路、畑薙ダムの沼平駐車場を目指す。
畑薙ダム近くの林道は落石危険地帯で今回もトラック運ちゃんと道路上の落石を動かし先に向かう。
通行止めのゲートに7:20到着、既に一台ゲートが開くのを待っている。
8:00通行止めゲートオープン。
8:10畑薙ダムの沼平ゲート前駐車スペースに到着。
装備準備をし8:20登山届けを提出し沼平のゲートを越える。
40分林道を歩き登山口の畑薙大吊橋着。初めて椹島へ入り千枚岳・荒川三山・赤石岳を縦走した帰路にバス運ちゃんがここが茶臼岳の登山口ですと言っていた。
そして今ここを渡ろうとしている俺がいる。
9:00 畑薙大吊橋を高所恐怖症が渡る。
ここからは一旦登り
9:37 ヤレヤレ峠
標高を河原まで下げ右岸・左岸と吊橋を何度か渡る、崩壊場所も多く途中上から小さな落石が数度あり。
10:45 ウソッコ沢小屋(無人避難小屋)
開放感のある沢沿いの無人小屋で新緑が眩しい。
12:16 横窪沢小屋(冬季開放スペース有り)
夏の期間は有人小屋で綺麗です、幕営もできる。トイレは冬季用が開放されている。
小屋近くの沢筋に残雪が現れる。
標高2,000を越した辺りで新雪が現れ更に上がるとガッツリ雪が出てくる。なるべくツボ足で標高を稼いだ後アイゼンを装着。
赤テープと先行者トレースを頼りに標高を上げる、茶臼小屋が横か下に見えたら小屋方面へトラバースと言う情報を得ていたが先行トレースは夏道へ向かっている。仕方なくトレースを巡るが、やはりトラバースが早すぎた事に気づいた。
強風で幕営は既に諦めていた。
15:35 茶臼小屋
ここまで誰も会わなかったのに冬季小屋には5名程先行者。上のスペースは全て空いているので富士山ビュー側をチョイス。
最終的には9名程が宿泊。

小屋の場所を確保し水作りをし夕食とする。
遅く到着した年配の方と山談義をしシュラフに入る、トイレは1つだけ使えるらしいので夜半登山靴を履き紐を締めずに行ったがトイレまでは10m程のトラバース斜面で今回一番緊張した。ここを滑ると『トイレに行く途中登山者滑落』では格好が悪い。2回目以降はピッケル持参で向かった。

夜半は月明かりで窓の外は幻想的。この時期は夏用と春・秋用をダブルで使用するが小屋泊まりの上段と言う事で春・秋用1枚で問題なかった、ただし着込める物は全て着込んでいる。

翌朝4:30頃の富士山、雲ひとつ無い快晴。

5:06 御来光。

5:30 準備をし登り出す。
稜線までは直登で一気に行く、上河内岳へ向かうと行っていた先行のおじさんは既に後方。

今から向かう上河内岳(右)。
左は聖岳でこの山も好きな山の一つです。
雪の状態もよく踏み抜きは少なく稜線通しで。

ゴールデンウィークのファーストトレースです。
「僕の前に道はない僕の後ろに道は出来る」(高村光太郎)

上河内岳の肩までの稜線は強風でした。
何度か停滞し風の息を感じ進むを繰り返した。早朝のこの時間は一番風が強くなりますね。

7:17 上河内岳(2803m)

山頂は肩までの稜線よりは風が強くありません。
後ろは兎岳。

左から聖岳、赤石岳、悪沢岳。
手前が南岳、

聖岳と兎岳(左)、奥が大沢岳。

来た稜線と茶臼岳、奥に光岳。

風で飛ばされるのでセルフでは撮れなく、影で。

私です。


奇岩・竹内門
この縞模様は海底から隆起した古のタイムカプセルです。

引き続き稜線を巡り茶臼岳へ。

振り返り「上河内岳」
これより南に上河内岳より高い山は日本にありません。

しかし雲が無い。
テニスの試合をブッチした甲斐がある。
上河内岳から下山途中、2名とすれ違う。

8:54 茶臼岳。

山頂から富士山。

南アルプス最南部の仁田岳と奥にイザルガ岳・光岳

雪の上河内岳はピラミダルでカッコいいですね。

これがトップにした写真です。

9:16 小屋の氷柱を食す。

約40分でパッキングと掃除。
途中落ちていたワカンを小屋へ置いてゆく。

気温が上がり軽装へ。

小屋から茶臼岳。
9:56分下山開始。

一度標高を上げ尾根筋に入り下山開始。
日をまともに受ける尾根は暑く雪も腐りだした。

あつい。

1,500m以下になるとミツバつつじが多くなる。

新緑も鮮やかになる。

下界は春本番です。

テント装備が重く腰に・・肩に・・・喰い込む。

ヘロヘロになりながら、崩壊著しい登山道を集中力を切らさずに下山する。
下山時は単独1名と3名と2名の2パーティとすれ違う。

ヤレヤレ峠も本当にヤレヤレです。

ふらつきながら畑薙大吊橋を渡る、中程で河原を強めの風が抜け一瞬ひやりとするが涼しい。

14:49 畑薙大吊橋。

Long Long 林道 Walk。

15:30 沼平ゲート着。下山届けを提出しお決まりの『白樺荘』へ

炭酸飲料2本一気飲みし温泉へ。

露天風呂は源泉賭け流しで適度なヌルヌル感で好きな泉質。そして山の夕暮れは早く風が冷たく気持ち良い。

ここで地元出身の○○博士と浮世話で盛り上がる。

連休前半の渋滞を嫌い途中仮眠をし午前様で自宅に無事帰還。


幕営装備で望んだ今回の山行、上高地から涸沢へ同装備で行くのと訳が違う。距離も時間も長く体力も必要、ただし数日前から冷え込み登りは踏み抜く事は少なく雪の状態は良かったのが幸いした。この日の稜線は風が強くあっさり幕営を諦め小屋泊まりに変更したのも良かった。やはり小屋泊、外の状況が悪くても安心感は格別。翌日には風も収まったかのように思えたが上河内岳の肩までの稜線は私が通過した時間は耐風姿勢を繰り返し登る必要があった。これも過去の撤退の経験がプラスに働いたのだと思うし晴天の強風で時間が早い事もプラスに働いた。体力的な困難と経験でじっくり順番に山登りをしてきた事が良かったと思う。
上河内岳は綺麗な山で私の記憶の上位に残る山となる。
今回も天気予報もバッチリ当たり4/28は雲を見なかった。一期一会の出会いもあり楽しい山行であった。

■コースタイム
4/27:沼平ゲート8:20→9:00畑薙大吊橋→9:37ヤレヤレ峠→10:45ウソッコ沢小屋→12:16横窪沢小屋→15:35茶臼小屋
行動時間(7:15/休憩含む)
4/28:茶臼小屋5:30→7:06上河内岳肩→7:17上河内岳→8:54茶臼岳→9:16茶臼小屋9:56→11:53横窪沢小屋→13:08ウソッコ沢小屋→14:49畑薙大吊橋→15:30沼平ゲート
行動時間(10:00/休憩含む)


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■2013.04.29 前日の標高2803mのほぼ冬山環境から今日は海抜0mの名古屋港で遊ぶ。これぞ標高差2803mです。

午前中からブルーボネットへトドクロちゃんの好きな花を見に。ちょうど昼時でレストランへと思いきや順番待ち、その店先で弁当を販売していた。迷わず残り少なくなった名古屋キャッスル万代の弁当を購入し庭園ベンチで花見昼食。
さすが有名すし店の弁当です。

美味しい。

花も瑞々しい。


ここは年に何度となく訪れるが今回はここから名古屋港へ船で渡り、私の懸案事項「南極越冬」考察の為に南極観測船「ふじ」を見学に。

第一次南極観測が始まったのが私が生まれた1957年であること。
その時の副隊長兼越冬隊長:西堀栄三郎は日本山岳会会長を務め、雪山讃歌を作詞し第一次越冬隊員の殆どが山屋を人選している、などなどから興味があり考察している。

今回は2代目観測船ではあるが「ふじ」を見学する。

この「ふじ」は最初から砕氷船として建造されており、初期の「宗谷」とは異なる。
初期の「宗谷」は本来商船としてつくられながら、軍艦や南極観測船、巡視船として、過酷な環境に身を置いた類稀な船歴を持っている。

懸案事項「南極越冬」に関するもの
1)西堀榮三郎 - 探検の殿堂
2)石橋を叩けば渡れない: 西堀 栄三郎: 本
3)南極観測船「ふじ」


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