大10同好会

普通の高齢者の生活と情報

冒険と人間性(土井卓美)

2011年08月20日 17時34分04秒 | Weblog
人気ブログランキングへ

子供の頃の思い出で何時までも鮮明に残っているものの一つが夏休み中に川で泳いだり魚を獲ったりして午後の半日を過ごしたことです。
近所の子供達だけで誘い合って、夕方の暗くなるまで遊びまくっていました。
雨後の少々水嵩が増えた時でもそうだったし、親もまたそれに何の心配もせずに放っていた訳ですから今の親達と子供達では考えられないような冒険の日々だったことになります。
掛針くらいは買ってきても後はこうもり傘の骨、自転車のスポークとチューブ、ゴムひもなどを使って、手ごろな竹を切ってきて水中鉄砲や鮎を引っ掛ける道具などを自分で工夫して作っていました。
私の右手の親指と人差し指の間にはその時失敗して作った4cmの傷跡が今でも残っていますし、傷が治るまで随分かかったことも覚えています。

親の目を離れることで子供は自主性を増し、危険と安全を自ら判断する力を自然に身につけ、また互いに助け合うことを知らず知らずのうちに学んでいたと思います。
助け合うと同時にライバル意識もあって、より良い道具を作ることに一所懸命努力と工夫を重ねました。

何時の頃からというより、少しづつ世の中が変わってきて便利さが増すと共に、自然や人と人の間にも危険が増してきて親達は子供を手の内において守らなければならなってきました。
与えられた道具で、与えられた環境の中でしか暮らせない子供達がひ弱になってくるのは仕方のないことです。
親達も段々と冒険の経験が少なくなりながら代を重ねてきています。

8月中には新政権が誕生する見通しですが、今後の政治・教育は長期展望をもって望んでもらいたいものです。
その基本理念は利便性の過度なる追求を排し、自然を守り、人間の本来の姿を求めるものでなければならないと思います。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿