大10同好会

普通の高齢者の生活と情報

俳句(土井卓美)

2018年06月07日 08時00分07秒 | Weblog

全般ランキング←クリックをお願いします

最近は以前ほど力が入らなくなっていますが趣味の俳句は続けています。
俳句は省略の文学であり、選び抜かれて用いられた言葉の言外に物語や情景その他多くのことを想像させます。
その想像は読む人によって様々で必ずしも作者の意図と一致する訳でもありませんがその解釈の多様性もまた面白いところです。
俳句の楽しみ方の一番一般的な方法は句会に参加することです。
そこでは投句、選句、合評(意見交換)をして互いの向上を図り喜びを分かち合います。
実例を私の参加しているあるインターネットの第208回句会(5月句会)にとってみます。
拙句「古民家の庭に颯爽若楓」を特選に採ってくれた人の評は「楓紅葉も美しいが若楓の色も目が覚めるほどに鮮やかで清々しい。颯爽の語彙がいい。離宮の庭を歩いているようなもっと長生きできそうな爽の句をありがとう。」でした。
また「老農のバルブを開けて田水張る」に対する主宰の句評は「農家の人たちと関わる仕事を何十年もしてきたが、それでいて、実際の農作業がどんなものかは知らないできた。そんな私だがこの句はまるで社会派リアリズムの写真家のモノクロ写真を見ているような気にさせられた。」でした。
有難く的を得た講評を頂いたわけですが、子供の頃から農業の現場を知り尽くしている私としては、昔は溝を切ったり修理したりして苦労して引いていた水も今では給水施設が完備されバルブをひねるだけで簡単に供給できるようになった様変わりの驚きも込めたものでした。
そして私が特選に採った「お花見の片隅で読む業界紙」に対する句評は「納得、私は喫茶店で同席の仲間の話を適当に耳にしながら新聞を読んでいます。」としました。


サンドリーム


カリフォルニアローズ