カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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台風12号 発達しながら小笠原諸島近海へ

2010-09-24 10:17:22 | インポート

①9月24日6時の天気図 気象庁HPより引用

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②9月24日6時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用

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日本列島各地に、一気に秋の空気が流れ込み、各地で気温が低下しましたが、本州の南海上には台風12号があり、小笠原諸島目がけて北上中です。

伊豆諸島近海から小笠原諸島近海にかけては、引用図にはありませんが、海水温が28℃~30℃程度と、この時期にしては高く、台風は、この高い海水温上を北上しますから、次第に、勢力を強めてきそうですね。

さらに、引用図②より、台風の進行方向北西側の日本海西部から対馬海上方面には、中層以下で水蒸気が少ない部分(画像上はくっきりとした暗域となっています。)が∪字型にわたって広範囲に見られます。引用図②と昨日の本ブログの記事内の引用図②とを比較すると、当該、広範囲にわたる水中層以下の水蒸気が少ない部分は、南東方向(台風の位置する方向)へ移動している様子が解ります。この中層以下で水蒸気が少ない部分が∪字型に分布しているのは、上空500hpaでの気圧の谷がすぐ前面示すものです。

つまり、この台風12号の進行方向北西側には、相当温位の低い気流がどっと流れ込んできている証拠で、こういう状態ですと、

Ⅰ:台風の進行方向北西側から西側にかけても広範囲で強風が吹きやすい

Ⅱ:台風の北西側に、上空500hpaの気圧の谷があり、当該気圧の谷が台風の進んでいる方向へ移動していることより、いずれ当該500hpaの気圧の谷は、台風13号とドッキングすると見られ、500hpaの気圧の谷と台風がドッキングすると、当該台風はなかなか衰えにくく、かつ、台風の移動速度は次第に速くなる。

以上の特性があります。

台風12号は、小笠原諸島近海を北上して、伊豆諸島の東から関東南東沖を北東へと進む予想ですが、勢力をほぼ維持して移動しそうですね。

これかた、小笠原諸島のみならず、伊豆諸島や、関東沿岸部などでは、次第に風(北東~北より風)が強まってきますから、どうかご用心ください!!


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