カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
講演依頼等連絡先は、tenki@air.ocn.ne.jpへどうぞ

近畿東海などを中心に猛暑 大阪豊中では37・9℃

2013-06-13 17:56:17 | インポート

①6月13日16時までの全国最高気温分布状況 気象庁HPより引用

61316

②6月13日12時の天気図 気象庁HPより引用

13061312

③6月13日12時の全国ウインドプロファイラー風向風速分布図 気象庁HPより引用

Wp61312

6月13日は、東海地方や近畿地方、中国地方や東日本の日本海側を中心に、昨日以上の気温が上がり、6月としては記録的な暑さとなりました。

最高気温は、大阪府の豊中(大阪空港敷地内)で37・9℃ 京都府京田辺で37・5℃を観測したほか、神戸、大阪、京都、奈良、岡山、名古屋などで、6月としては観測最高気温(勿論35℃以上)を観測し、全国観測地点の33地点で、猛暑日(最高気温35℃以上)を観測しました。

この暑さですが、引用図②より、伊豆諸島の西に台風3号から変わった低気圧がありますが、千島近海や日本海西部、黄海などには高気圧があり、北日本から東日本の日本海側から西日本を覆っています。

ただ、これらの高気圧は、偏西風がチベット高原で分断されて出来た、背の高い高気圧であり、引用図③より、13日12時現在、上空1000m~3000mにかけて、千島近海の高気圧に対応して、北日本では、南東~南~南西風が吹き込んでおり、また、日本海西部や黄海の高気圧の張り出す、東海地方から西日本にかけても、時計回りの気流の流れ(高気圧性循環)が見られ、西日本の上空に高気圧が隠されている様子も解ります。

さらに、これら、高気圧性循環に隣接して、台風3号から変わった低気圧があります。台風(台風から変わった低気圧も同様)は暖湿流(温位の高い気団)の塊となって中心に吹き込み、上空で四方に広がっている気流の流れをもっていますが、この台風3号から変わった低気圧の上空から広がる温位の高い気団を、隣接する背の高い高気圧が取り込んで、下降気流として地表付近へ吹き降ろしたため、断熱昇温により、気温が上昇したのか、今日13日の厳しい暑さの原因と私は考えます。

今日の事例に限らず、台風に隣接する背の高い高気圧は、台風の移動が遅いほど、顕著な高温をもたらします(筆者調べ)から、この点、熱中症対策などには、どうか、ご留意ください!


最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
カノウおにいさまへ。ごぶさたしてます! (みなこ妹)
2013-06-14 00:04:37
カノウおにいさまへ。ごぶさたしてます!
13日の神戸市内は、風がなく、本当に暑かったです!
12日は、風が午前中だいぶ強かったですが、原因は何だったのでしょうか?
みなこ妹さんへ。先月はいろいろとお世話様でした! (カノウおにいさん(みなこ妹さんへ))
2013-06-15 00:29:57
みなこ妹さんへ。先月はいろいろとお世話様でした!
ご質問の件、東海沖~近畿地方にかけて、台風外縁の気流の東~東南東風が吹いていまして、当該気流が、近畿地方の地形的鞍部を吹き抜けましたが、その際に、近畿地方下層が下降流の場であったことから、地形的鞍部吹き抜ける気流の流れが強まったことが原因と思われますね。おそらく、生駒山系や金剛山系の山裾では、おろし風も吹いたものと思われます。
カノウおにいさんへ。始めまして。 (しんいち)
2013-06-17 17:18:39
カノウおにいさんへ。始めまして。
いつも本ブログ拝見させていただいております。

さて、来月に、気象庁より、気象キャスター向けの
特別警報の講座があるとのことですが、こういう
講座って、気象キャスターだけが受ければいいと
いう考えなんでしょうか?気象庁さんは

3月の津波情報の件も、一般の方向けには
特段、講座は開催されなかったですけど。
気象庁さんは、気象キャスターを特別扱い
しているのでしょうかね?

カノウおにいさんはいかがお考えでしょうか?
しんいち さんへ。本ブログご覧頂き誠に有り難う... (カノウおにいさん(しんいちさんへ))
2013-06-18 11:25:08
しんいち さんへ。本ブログご覧頂き誠に有り難うございます!
ご質問の件ですが、私の所属するNPO よりこの講座の開催通知を受けました。
語弊承知で言うなら、この件に対しての気象庁さんの真意がどうなのか?とも思います。
こういう情報って、一般の方々にも誤解無く、解り易いように説明するのが、気象庁さんの役目だと思いますけど。こういうことから、気象庁さんからの警報が罹災自治体にうまく伝達せず、避難等が遅延した原因の一つにもなるのではないでしょうか?
この点、気象庁さんにも再考いただきたいですよね。
御指摘の通り、気象キャスターの方々だけの問題ではありません。
あと、気象キャスターに限らず、報道関係の方々や各防災担当自治体、航空や鉄道関係の運航管理などに従事する方々からと気象庁さんとも意志疎通をもっと図っていただければとも思いますよね。実施予定およそ1ヶ月前にこういう講座開催することも遅すぎると私は思います。









コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。