カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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新たな梅雨前線はこんな所へ発生!

2013-06-17 23:53:05 | インポート

①6月17日21時の天気図 気象庁HPより引用

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②6月17日21時の日本付近雲画像図(赤外画像で拡大版) 気象庁HPより引用・加工

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17日は、本州付近から、一見、梅雨前線は消えたしまったかの様子となりましたが、こういったことは、梅雨期にはよくあるもの。ある条件さえ揃えば、梅雨前線は、必ず、復活して、新たに本州付近へ梅雨前線は延びてきます。

その条件とは?それは、梅雨前線というもの、本州付近では、気温のコントラストの大きい部分より、湿度のコントラストの大きい部分に発生するわけですので、暖湿流が大量に流れ込んで切る箇所で新たに発生するということになります。

では、その、暖湿流が大量に流れ込んでくる箇所とは?これは、チベット高原で2本に分断された偏西風の北側部分で深い気圧の谷が進んでくると、当該気圧の谷の南側~南西側では暖湿流が流れ込んできますが、特に南西側では気圧の谷が持ち込む暖湿流に付随して、太平洋高気圧の外縁部を廻るようにして別の暖湿流が流れ込んできて、双方の暖湿流同士が合流して、この箇所では、帯状に温位が高くなります(暖湿流が大量に流れ込んできます)が、この箇所に、新たに梅雨前線が発生して、延びてくるようになります。

引用図②より、新たに梅雨前線となる部分を黄色字で図示しましたが、この箇所では、帯状に白く輝く雲域(暖湿流に伴う雲域ですが)が東西方向へ広がるものと、南西~北東方向へ広がるものと双方が合流した箇所となっています。

この、帯状に白く輝く雲域(暖湿流に伴う雲域ですが)が東西方向へ広がるものは樺太付近にある低気圧(チベット高原で分断されて偏西風の北側部分の気圧の谷)の暖湿流に伴うもので、南西~北東方向へ広がるものは、太平洋高気圧の外縁部を廻るようにして流れ込んできた暖湿流に伴うものです。

よって、梅雨期に一旦消えて復活する梅雨前線は、得てして大雨を伴いやすいもの。18日以降は新たに本州付近へ延びてくる梅雨前線に伴う雨の降り方には注意が必要ですね!


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