カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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年末寒波襲来 冬型気圧配置続く間は等圧線の くびれ に注意! 正月三が日まで日本海側は大雪に警戒

2007-12-30 23:55:51 | インポート

①12月30日21時の天気図 気象庁HPより引用

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②12月30日21時の日本付近雲画像図(赤外) 気象庁HPより引用

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③12月31日9時の予想天気図 気象庁HPより引用

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④1月1日9時の予想天気図 気象庁HPより引用

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30日は、冬型気圧配置が強まり、日本付近の上空に強い寒気が流れ込んで、昨日の記事で紹介しましたように、本州の日本海側の各地では軒並み雪となり、西日本では平地でも積雪となった箇所が続出しました。

引用図②より、日本海中部と北海道の西海上には、ひときわ白く輝いた雲が小さな渦巻き状に写っています。こういう箇所は、昨日の記事で紹介した、ノ の字型に映し出されると言いました、上空の気圧の谷を表現するものです。ノ の字型に映し出される場合は、寒気が流れ込む初期の段階で、当該気圧の谷の前面で、暖気と寒気が押し合いをして、寒気が段階的に流れ込んでいる状態になります。

引用図②のような、小さな渦巻き状に映し出される場合は、寒気の中にすっぽりと入っている状態の場合、上空の気圧の谷はこのように雲画像上映し出されるものですね。天気図上は、等圧線のくびれ として表現されます。

引用図①③④と見比べてみると、一見、気圧配置には大きな変化は見受けられません。が、引用図①では、等圧線のくびれが、日本海中部と北海道に西海上に、引用図③では北海道の西海上に見受けられますが、引用図④でも、日本海中部に見受けられます。

と言う具合に、同じような気圧配置(冬型気圧配置)が続きますが、上空の気圧の谷が頻繁に本州上を通過すると言うシナリオを描くことがわかりますね。

このように、冬型気圧配置が続いている場合、このように、本州上には波状的に上空の気圧の谷は通過するもので、当該上空の気圧の谷通過時に、季節風に伴う筋状の降水雲の活動が強まり、これに伴う降雪(雨)も強まると言う繰り返すを重ねるものです。

さしあたり、31日朝方にかけて、本州上を上空の気圧の谷がひとつ通過します。この通過のタイミングにあわせて、日本海側(北陸中心ですが)の降雪は強まり、太平洋側でも降雪となる箇所もありそうです。

正月三が日一杯、本州の日本海側では大雪に警戒が必要ですね。