カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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発達中の低気圧本州付近を通過中 これから東北 関東 東海では大雨 北海道東部は29日は大雪に警戒

2007-12-28 23:47:45 | インポート

①12月28日21時の天気図 気象庁HPより引用

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②12月28日21時の日本付近雲画像図(赤外) 気象庁HPより引用

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③12月29日9時の予想天気図 気象庁HPより引用

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昨日の記事で紹介したように、28日仕事収めは、低気圧が発達しながら、東シナ海より本州南岸沿いを東進中です。

また、別の低気圧が日本海西部に発生し、この低気圧も発達しながら日本海をゆっくり東へ進んでいます。

引用図②より、紀伊半島沖付近の低気圧に伴う雲は、ひときわ白く輝いて、ちょうど にんじんの形をしていますね。これは、テーパリングクラウド(にんじん状雲)と呼んで、強い上昇気流のため帯状に積乱雲が非常に発達して、その上昇気流が上空(10000メートル以上の高所ですが)で広がり、圏雲を形成し、当該画像のように映し出されているものです。

この、テーパリングクラウドのある箇所では、激しい雨や雷、突風や竜巻などが発生しやすく、厄介なものです。今後、引用図①で紀伊半島沖にある低気圧の東進に伴い、このテーパリングクラウドを形成する雲は、おおむね東進する予想ですから、これから、当該雲がかかる、東海や関東(とりわけ、沿岸前線が発生する、関東地方の千葉県や神奈川県沿岸から伊豆諸島北部、それに静岡県沿岸)では、これから29日朝方にかけて、激しい雨や雷、突風や竜巻などの発生する恐れがあります。

その後、29日は、低気圧の移動に伴い、大雨の範囲は東北地方太平洋側へ広がり、北海道東部では湿った雪が強風を伴って降り続き、大雪となる見込みです。

また、本州付近全般的に風が強く、海ではしけるでしょう。

各地とも、気象情報には充分注意し、くれぐれも事故のないように!