カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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28日は 低気圧が発達しながら本州南岸沿いを東進。その後は強い冬型 年末寒波か?

2007-12-27 23:57:31 | インポート

①12月27日18時の天気図 気象庁HPより引用

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②12月27日18時の日本付近雲画像図(赤外) 気象庁HPより引用

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クリスマスも過ぎて、本年も残すところ、今日を含めて5日となりました。

例年、年末のこの時期、どういうわけか、本州付近を低気圧が発達して通過し、その後は冬型気圧配置が強まり、本州上空には強い寒気がどっと流れ込んで、日本海側の各地では大雪 と言う天気パターンが出現することも多くなります。

昨年12月26日~12月28日にかけても同様な気圧配置となりましたね。

本年も、あす12月28日は、低気圧が本州南岸を発達しながら東進する予想で、この低気圧が本州東海上へ抜けた後、本州上空には強い寒気が流れ込んで、まさに、年末寒波襲来という様相になりそうです。

引用図②より、大陸奥地と朝鮮半島、それに、東シナ海に白く輝く雲の集団があります。これらは、上空3000メートル付近の上昇流域を表現するものであり、この、上空3000メートル付近の上昇流域とは、今後、低気圧が発生しやすい場ともいえる区域です。また、大陸奥地の雲の集団は、勾玉型、ちょうど、コンマを打ったような形をしていますが、こういう雲の形が出現すると言うことは、上空の偏西風がこの付近で蛇行していることを示すもので、今後、本州付近にも強い寒気がどんどんと流れ込む兆しがあると言えるものです。

③12月28日9時の予想天気図 気象庁HPより引用

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引用図③より、28日には、前記した、3つの雲の集団のひとつの東シナ海に低気圧が発生し、この部分が、さし当たって、暖気と寒気のコントラストが大きいことから、この低気圧が本州南岸を発達しながら東進する予想(詳しく言うと、山陰沖と四国沖とに低気圧が一旦分裂しますが、四国沖の低気圧が発達しながら本州南岸を東進する というシナリオです。)です。

また、28日は、朝鮮半島の雲の集団に対応して、日本海西部にも別の低気圧が発生し、次第に、大陸から流れ込む強い寒気を伴って、この低気圧も、日本海を発達しながら東進するでしょう。

まさに28日は、各地の天気は西から下り坂。本州南岸沿いの地域では雨脚も強まる箇所もありそうです。特に、明日28日夜以降、等圧線の走向から見て、関東南部の、千葉県付近から伊豆諸島北部、それに静岡県沿岸付近では、本ブログで何度も紹介した、沿岸前線が発生する可能性が極めて強く、この沿岸前線周辺では、とりわけ雨量が多くなり、突風や竜巻の発生する恐れもあります。

本州南岸沿いの各地では、28日は気象情報に充分注意しましょう!