①12月15日9時の天気図 気象庁HPより引用
14日に、一時的に冬型気圧配置が強まりましたが、15日は本州付近の等圧線の幅も緩まり、一旦冬型気圧配置は弱まっています。
が、引用図①の日本海中部から西部の等圧線の走向をご覧ください。低圧部側か高圧部側へ押し入るかのごとく、等圧線が⊂型(袋型といったほうがピンとくるでしょうか)となっているのがわかります。
実は、等圧線が、このように、⊂型(袋型)になった箇所には、上空の気圧の谷がある証拠で、この箇所の前面は、帯状に雲が発生・発達しやすい箇所(大陸からの北西風が朝鮮半島北部の地形的特性のため、北より風と西より風とに分断されてなのです日本海北西部で再び収束するためです。)でもあります。
よって、前記のような気圧配置になりますと、日本海中部から北西部にかけて、特に発達した対流性の雲が帯状に発生しやすく、この帯状の発達した対流性の雲がかかる日本海側の地域及び海上では、局地的に、強い雪(雨)や雷、突風や竜巻が発生しやすく、注意が必要です。
②12月15日6時の日本付近雲画像図(赤外) 気象庁HPより引用
③12月15日9時の日本付近雲画像図(赤外) 気象庁HPより引用
④12月15日12時の日本付近雲画像図(赤外) 気象庁HPより引用
引用図②③④で、15日6時、から3時間ごと12時までの日本付近の雲の様子をご覧いただいておりますが、日本海中部から北西部には、前記した、帯状に白く輝く雲(発達した対流性の雲)が現れていますが、これら引用図の中国遼東半島から朝鮮半島の西海上に注目です。
引用図②でははっきりしませんが、引用図③④と時系列で見ると、遼東半島のすぐ沖合いから朝鮮半島の西海上にかけて、だんだんと筋上の雲(寒気吹出しに伴なう雲ですね)が多くなっている様子がわかります。
実は、この状態は、上空の気圧の谷が朝鮮半島を通過しつつあり、当該気圧の谷が強い寒気を持ち込んで通過後は冬型気圧配置が強まっていることを示すものです。
今後、今夜から明日明け方にかけて、この、上空の気圧の谷は本州上を通過する見込みで、明日16日は、本州付近は冬型気圧配置が一時的に強まるでしょう。
これから、日本海側(特に、前記した帯状の対流性の雲がかかる北陸地方や近畿北部を中心に)局地的に、強い雪(雨)や雷、突風や竜巻が発生する恐れがあります。そして、16日は、日本海側では大雪となるところもあるでしょうので注意が必要です。