カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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低気圧が台風なみに発達 本州付近は強い冬型 各地で冬の便りも

2006-11-12 18:44:53 | インポート

06111215 引用図は、11月12日15時の天気図です。気象庁HPより引用。

12日は、低気圧が台風並みに発達しながら北海道東部に進んで、本州付近は、北日本、東日本を中心に強い冬型となりました。

北海道の江差で31・7メートル、浦河で30・6メートル、根室で30・3メートルと、北海道や、東北の日本海側や北陸の一部では、大人でも吹き飛ばされるほどの瞬間最大風速を観測し、、上空には、真冬並みの寒気も流れ込んできましたので、北海道や東北では平地でも雪となった所も多く、札幌では、平年より16日遅い初雪を観測しました。また、北海道から北陸にかけて、山間部では積雪となったところも多く、12日18時現在、栃木県土呂部では、積雪12㎝ 、群馬県藤原では積雪11cmを観測しています。

気象庁のある東京千代田区大手町でも、午前10時24分に20・5メートルに最大瞬間風速を観測し、東京には木枯らし1号が吹いたと、気象庁より発表がありました。

ただ、今日朝方に上空の気圧の谷が関東地方上空を通過したため、関東平野からの気流と東海地方からの西より風とがぶつかってできたシアーライン(気流の衝突箇所。この部分で上昇気流となっており、局地的に雨雲が発生・発達しやすいものです。)が伊豆半島から伊豆大島付近にかかり、この部分で雨雲が発達したため、伊豆半島や伊豆大島周辺では、今日12日明け方、一時強い雨も降りました。

その様子を、①12日6時の天気図 と②12日6時の関東周辺アメダス風向風速分布図 と③12日6時の関東周辺レーダーアメダス解析雨量図でご覧いただきましょう。

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今晩から明日朝にかけては、強い風も止んで、晴れ渡る箇所が多くなりそうですが、そうなると、地表付近の熱が奪われる 放射冷却 が強まって、明日朝は、各地で、この秋一番の冷え込みになるところが多くなるでしょう。

皆さん。暖かくして、お酒の好きな方は熱燗でぐっとやって?? 風邪を引かないように。