カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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北海道でまた突風被害 竜巻か?ダウンバーストか?はたして。

2006-11-09 23:57:08 | インポート

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引用図は左側が11月9日12時の天気図と右側が11月9日12時の日本付近雲画像図(赤外)です。ともに気象庁HPより引用です。

一昨日、北海道佐呂間町で竜巻が発生し、甚大な被害が出たばかりですが、本日12時ごろ、北海道奥尻島で突風が発生しました。

ただ、被害は、佐呂間町ほどではなく、軽微なもので済んだようですが。

早速、今回のような局地的突風が発生すると、竜巻かダウンバーストがどちらか、議論されるところですが(被害痕跡から竜巻かダウンバーストが気象庁さんが決定します。詳細は本ブログ本年4月28日の記事を参照ください。)、奥尻島に突風発生事時刻のほぼ近い、冒頭の引用図を見ると、奥尻島付近にはひときわ白く輝いた雲(非常に活発な積乱雲)が見られます。この積乱雲が今回の突風になんらかの関与があることは間違いありませんが。

私自身、本年4月28日に記事でも書きましたが、少々語弊が出ることを承知でいわせていただきますと、少々、語弊がある言い方かもしれませんが、竜巻もダウンバーストも、根幹の発生原因は、雷雲内の局地的な強い上昇流私は認識しています。

雷雲内の強い上昇流が、地表付近まで及んで、地表付近が低気圧性循環となるのが竜巻、一方、雷雲内の強い上昇流の影響で隣接部分に強い下降流が発生し、雷雲周辺の乾燥空気を当該雷雲に引きずり込んで(この乾燥空気の存在は必ずしも不可欠ということはありませんが)、下降流をさらに発達させたのがダウンバーストとなるのですからね

気象庁さんが10日現地調査を行うとのことですが。竜巻 か? ダウンバーストか?それとも、両方の痕跡が認められず、単に 突風 というのか?

答えは、現地の被害痕跡のみ知るところです。