カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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13日は日本海側で軒並み大雪。一部に大雪警報。関東南部にも雪雲。

2005-03-14 00:07:30 | インポート
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13日の日本列島は、冬型気圧配置となり、上空には非常に強い寒気も流れこんで、本州の日本海側では軒並み大雪となり、京都府や兵庫県、鳥取県の一部には大雪警報が発表されました。そして、夜になると、滋賀県の一部で、かなりの大雪となっている模様です。

また、上空の気圧の谷も13日日中、本州上を通過したため、関東南部では13日は局地的に雪雲が発生して、東京地方や神奈川県など一部で雪が舞いました。

引用図は、ちょうど関東南部の雪雲が発達のピークを迎えた1頃の13日午後5時のレーダーエコー図と、13日15時の天気図です。(双方とも気象庁HPより引用しました。)
レーダーエコー図より、神奈川県の一部から房総半島の南海上にかけて、雪雲が帯状に発生している様子がわかります。
ちょうどこの頃は、この帯状の雪雲の南側の伊豆大島や伊豆半島では、西より~南西の風、東京地方や神奈川県など関東南部では南東風が卓越していて、神奈川県付近で双方の風が衝突している格好になっていましたね。
雪雲は、この双方の風が衝突している部分に、上空の気圧の谷が通過したため、上昇気流が加速されて発生したものと推測されます。

でも、この手の雪雲は、関東平野では発生は珍しい事ではありません。4日の記事にも書きましたように、関東平野の南部(特に箱根周辺で多いです)では、冬季は、静岡方面からの西~南西風と、関東平野を吹く北より~北西風とが衝突し易く、雲が発生し易く、上空の気圧の谷などが通過したりして、当該雲が発達し易い状態であると、雪雲(気温が高い場合は雨雲ですが)が発生してしまいます。そして、静岡方面からの風が南西風となって強まると、雪雲の発生する位置は、関東平野に入りこみ、関東平野中部や、時には栃木県南部あたりで、当該雪雲が発生することもあるんです。