カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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8日は静岡で20・6℃ 関東以西は春の陽気。北海道は風雪強い。

2005-03-09 00:10:33 | 日記・エッセイ・コラム
SPAS_030812.pdf

8日は 静岡県静岡市で最高気温20・6℃を観測して、関東以西の各地ではまさに、春の陽気となりました。
が、その一方で、北海道では風雪が強まり、一部に暴風雪警報も発表されました。
北と南との気温のコントラストが大きな1日ではありましたね。

さて、8日の天気図のように、北海道の北に低気圧があり、一方、西日本の南海上が高気圧があって、本州上は、東西に等圧線が走り、東京の気圧より、大阪の気圧の方か大きくなる気圧配置になると、関東以西の太平洋側では気温が上昇するようになります。このような気圧配置の場合は関東平野や山梨県甲府盆地や大月付近、それに、静岡静岡市付近では特に気温が上がるものです。夏季にこのような気圧配置となれば、軒並み35℃を超える酷暑となってしまうものです。

この原因は、このような気圧配置の時は西より風が、中部山岳を越える際に、山越えの気流となってフェーン現象を起こす為ですね。特に静岡市では、すぐ西側に山地があり、その山地を気流が越える際にフェーン現象もてつだって、更に気温が上がってしまうわけです。

さらに、意外かと思われますが、このような気圧配置の場合、ある程度、等圧線が混んで、海岸部を中心に西~南西風がやや強まる場合の方が気温が上昇するものです。西~南西風が弱いと、日中、海からの風が吹きつけて、気温の上昇が緩んでしまうためですね。

でも、静岡県西部は別で、前記した気圧配置で、静岡市付近で日中、海風が入り込む場合の方が気温が上昇します。

※引用図は8日12時の天気図(気象庁HPより引用しました。)