アニメの「美術」というと、「背景画」のことじゃ。
最近では、『サザエさん』でオープニングを担当しとる「草薙(くさなぎ)」なんかが有名ですのう。
【問題】
明日、3月12日(金)から熊野町の筆の里工房で企画展が開かれる、映画『となりのトトロ』(宮崎駿監督 1988年)で美術監督を努めた人は誰でしょうか?
1.男鹿和雄(おが かずお)
2.佐藤好春(さとう よしはる)
3.高木均(たかぎ ひとし)
4.久石譲(ひさいし じょう)
【正解】
1.男鹿和雄
【解説】
数多くのスタジオジブリ作品の背景画を手がけてきた男鹿和雄。
アニメーション制作現場では数え切れないほどの背景画、絵を描くことが要求され、男鹿はまさに絵職人と言えます。
その制作に欠かせないのが筆であり、過酷な使用に「一本一本手作り」された熊野筆が使われています。
男鹿の繊細で圧倒的な筆致力で生み出された作風は、制作現場で確固たる支持を得ており、誰の心をも和ませる不思議な魅力にあふれています。
本展では、アニメーションの世界を筆と一緒に支えてきた男鹿和雄に注目し、彼が描いた絵本の原画、挿絵、スケッチ等約150点を紹介します。
自然に対するやさしい眼差しで描かれた、男鹿和雄の作品をお楽しみください。
(「絵職人 男鹿和雄の世界」筆の里工房)
わしがごちゃごちゃ言うよりも、絵を見てもろうたほうが早い。
↓くわしくは、こちら↓
「作品解説」ジブリの絵職人 男鹿和雄展-トトロの森を描いた人。
男鹿和雄氏・山本素石氏の絵本ねずてん
『トトロ』といえば、ストーリーや動きもええが、美術もええでがんす。
サツキとメイの住むことになる、いかにもおばけが出てきそうな家。
木造の家の質感、タイル張りの流しやガラス窓の感じがええ。
家の前を流れる、底まで見ることができる、手をつけると「冷たい」と言ってしまいそうな川。
庭で見つけたチビトトを追いかけて、メイが迷い込んだ茂み。
塚森の巨大なクスノキと、その下に建っている社(やしろ)。
そのクスノキの「虚(うろ)」にある、トトロが住む不思議で心休まる空間。
メイがトトロと一緒に眠ってしまったところじゃのう。
学校に来たメイを連れて下校する時の、今にも雨がふり出しそうな空模様。
遅くなった父を待つバス停の近くにある、不気味に見えるお稲荷さん。
木の実を植えた庭で、「芽よ出ろ」とトトロたちと一緒に踊った、月が怪しく光る夜。
そして圧巻は、迷子になったメイを探すサツキと、彼女の心情を映すかのような夏の午後から日没までの風景の移り変わり。
そういえば、サツキとメイの母親が入院しとる病院が「七国山病院」じゃが、呉市蒲刈町(かまがりちょう)には「七国見山」という標高457メートルの山があるそうじゃ。
山頂から7つ国を見渡すことができたので、七国山ともいわれとるんじゃとそうな。
安芸・備後(広島県)、備中(岡山県)、周防(すおう。山口県)、伊予(愛媛県)、讃岐(香川県)と6つまではすぐにわかったんじゃが、もうひとつがわからん。
ひょっとして、豊後(ぶんご。大分県)あたりまで見えたんじゃろうか?
選択肢2の佐藤好春は、『トトロ』の作画監督。
選択肢3の高木均は、トトロの声を担当。
ほかに、『ムーミン』(1969年、1972年)のムーミンパパや、TV版『銀河鉄道 999』(1978年-1981年) のナレーションなどを担当。
選択肢4の久石譲は、作曲・編曲家。
『風の谷のナウシカ』以来、宮崎監督の劇場アニメすべての音楽を担当。
今日は、男鹿和雄と「となりのトトロ」について勉強をさせてもらいました。
今日もひとつ勉強になったでがんす。
ほいじゃあ、またの。
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