長い旅

　週末の山響定期は、お陰様で沢山のお客様がご来場下さいました。迫力と清澄さを兼ね備えた歌声と、ドッペルコンチェルトの若き才能（しかも超一級の）の輝きを、皆様ご堪能頂けたのではないでしょうか。

　今週は同じプログラムを引っ提げて、東京、大阪とまわって参ります。距離はありますが、弾丸ツアーなので、それほど「長い」ということはありません。

　タイトルの「長い旅」の主語は、人ではありません。実は先週、ロンドンの師匠から手紙が届いたのです。私くらいの年齢にさしかかると、クリスマスでもお正月でもないのに遠方から手紙が来ると、嬉しい一方で「何か良くないことが起きたわけではあるまいな。。。。」という一抹の不安を感じます。（私だけですか？）

　はやる気持ちを抑えて封を開けると、そこに書かれていたのは昨年会った時のお話。あれ？いや、あれから大分経つけどどうしたのかな？と読み進めると、「大変な世の中ですが、来年は」云々と続くではありませんか。これは、、、クリスマスカード？あれ？何が起きた？？

　そうやら海を渡ってここに辿りつくまで、約半年かかったということのようです。大変読みづらい消印からも、それがうかがえます。船便、、、にしてもここまでかかるものなのか。どこかで眠っていたか、別の国にでも旅していたとしか思えません。タイムカプセルを開けたような気分になりましたが、急ぎの郵便物は、それなりの金額を覚悟して送った方が良さそうですね。