1月7日(水)。曇り。時に強風が吹き,底冷えのする一日になりました。
昼前のこと。気温は6℃。前栽のマンサクを見ると,数輪花が開き始めていました。早春の匂いがして,こころがぽかっと温かくなりました。
一年前,ここで数々の虫と印象深い出合いがあって,写真にたっぷり収めました。あれからちょうど一年が経ったのです。もちろん,今年も観察・撮影に集中しようと思っています。
それで,さっそく昆虫が来ていないか確認。いました,いました。小さな小さなハナバエです。体長1.5mm。
吸蜜行動は観察できませんでしたが,花弁に移った後,昨秋に枯れたままの葉に移動。とてもゆっくりした動作でした。
蕾に,タネバエがとまっていました。蕾の幅が3mmなので,それよりやや大きな体長です。匂いがもう出始めているのでしょうか。偶然ここに飛来しただけなのでしょうか。
気温が5℃あるいは6℃程度なら昆虫は活動しているということです。この調子だと,今冬もおもしろい出合いがありそうな予感がします。
マンサクの花は送受粉を昆虫にたよる虫媒花です。「花が咲けば虫が訪れる」「虫が訪れれば受粉が行われる」「受粉が行われれば結実する」。季節に関係なく,この原則が当てはまります。マンサクは早春に咲く数少ない花の代表です。花を付ける木が少ないと,昆虫が少ない今,彼らを効率よく招くことができます。こう考えると,植物のあっぱれな生き残り戦略なのです。
いろんなドラマが待っていそうです。そんなことを思うと,もうわくわくしてきます。