自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

雪の中の蛹・幼虫

2015-01-02 | 昆虫

1月2日(金)。昨日から今朝にかけて雪が降り続きました。積雪5cm。今冬いちばんの積雪量でした。最低気温-4.1℃,最高気温3.9℃。


早朝,アゲハの庭園に行きました。コンポストに付いたジャコウアゲハの蛹を見ると,雪帽子をすっぽり被っていました。からだの大きさと比べると,ずいぶん大きな帽子で重そうです。

 


篠竹で蛹化した個体も,雪のなかでじっと寒さを堪えていました。


近づいて体表を見ました。そこには,水が剣状の結晶になって付いていました。突き出した結晶からは,凍えそうな冷たさがひしひしと伝わってきました。


更地のブロック塀に移動して,ツマグロヒョウモン(?)の蛹を見ました。ツタの茎がからだを守る格好になっていて,直に雪は付いていませんでしたが,寒そうな感じは同様です。


幼虫たちは雪で完全に覆われ,姿は見られません。それで,雪を除いて探してみると,一匹見つかりました。それは枯れ草でじっとしていました。


雪の下は,空気中よりも意外にくらしやすい環境にあります。雪中温度は,上の雪が熱が出て行くのを防ぐ役目を果たしているので,ふつう外気温よりも高めで推移します。ということは,幼虫の身は地上より安全だということです。

環境とぎりぎりの関係で生きるいのちは,厳しい試練を経てやがて春を迎えます。