自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

巣で死期を迎えたジョロウグモ

2015-01-11 | 生物

アゲハの庭園の脇で,ジョロウグモが巣を張って棲んでいました。寒くなっているのに,ちゃんとその姿を見せているので,大した頑張り屋だなあと感心していたら,そうではありませんでした。りっぱなからだそのままで,凍えているのでした。からだはまだほんのすこし動いたので,死んではいないようです。

そうした姿はそうそうは見かけないものなので,写真に収めることにしました。

この場所は小さな昆虫たちがたくさん飛び通うので,餌が豊富です。それが巣にかかるのを待っていて,栄養を補給してきたのです。しかし,万物のいのちはまことに平等にできています。いつかは,いのち絶えるのです。

写真を撮っていると,近くのNさんが軽トラで通りかかられました。車を止めてレンズ先を見ながら,「りっぱなクモやなあ」とおっしゃいました。それで「こんなのはめずらしいですよ」と返事を返しました。「ほんまやなあ」とまた返ってきました。


クモは,翌朝も同じような格好でその巣にいました。からだには水滴がたくさん付着していて,いかにも冷たそう。

 


さらに日が経つと,いのち絶え,からだと巣に付いた水滴が凍って寒々とした感じでした。からだの格好はほとんど変わっていません。まことにひっそりした朝の風景です。