自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

マンサクと昆虫(18)

2014-03-06 | マンサク

このハエとの出会いにもびっくり。

2月。暖かい日の夕暮れ時です。まさか昆虫はいないだろうと思って,とりあえず確かめてみました。すると,とても小さな虫のようなものが目にとまりました。メガネをかけてようく見ると,ハエだとわかりました。

ふつう,肉眼ではほとんどわからないと思われる大きさ(小ささ)です。体長は2mmほどでしょうか。じっと見ていると,「こんな小さなハエがここにいたのか! 気づかなかったなあ」と驚くばかり。見ていると,ハエ特有のしぐさを繰り返しました。なんとほほ笑ましいことでしょう。

じっと見ていると,たしかに花粉が付いています。  

 
目が慣れてくると,他にも同じハエがいることに気づきました。ここにも。


そこにも。 

 
時刻が時刻だけに,他の訪花昆虫は消えています。安心して一日を終えようとしているようでした。

おもしろいことに,こんな小さな昆虫にも天敵がいるようで,クモがちゃんと待ち受けていました。ここで見かけたクモについては既に記事にしていますが,この日は二匹見ました。色を比べると,先日のものとは違うようです。生態も違い,糸にぶら下がって獲物を捕らえようとしています。


からだには,花粉が付いています。獲物に付いていたものがクモに残ったのでしょうか。それとも,花を巡りながら獲物を探している時に付いたものでしょうか。 


からだの大きさはいろいろです。しかし,いのちの大きさに違いはありません。ふしぎな世界です。 

 


ジャガイモの種子,予備的発芽実験の試み(なおなおなお) ~ポット植え結果,残り1つ⑤~

2014-03-06 | ジャガイモ

3月3日(月)。最後に残ったポット株の話です。大事に見守ってきましたが,ついに葉の緑がなく なりました。あとは,茎に多少緑が残っているだけ。予備的発芽実験を終えるにあたり,ジャガイモのでき方を象徴するこの株の現状を改めて見ておこうと思います。

腋芽が太ってできたイモは五個。第1節のストロンが切れずに塊茎が太っていたら,腋芽はこんなに大きくはならなかったでしょう。五個のイモは,塊茎に劣らずまことに立派です。


茎を横に伸ばして,上から見ると……。


太った腋芽は,それぞれダイズ程度の大きさには成長しているでしょう。

 
近寄ると,塊茎・腋芽の大きさがよくわかります。どのイモからも芽が出てきています。大きなイモからは萌芽が出ています。

 
第二節のものを見てみましょう。下側にあるそれは,腋芽がすこし伸びて先端が膨らんでいます。それは塊茎にそっくりです。さらに,腋芽の表面に目があり,葉があるという点に注目しておきたいと思います。


第四,五節も堂々としたものです。 


こんな細い茎の地上部に,こんなにしっかりしたイモができています。中に詰まった養分は,葉でつくられてここに運ばれてきたものです。デンプン製造工場である葉が元気である限り,からだのどこかでデンプンを貯めなくてはなりません。ストロンが切れてしまえば,手っ取り早く貯められる場所は,当然腋芽(地上茎)になります。

植物のからだの地上部が茎・葉・腋芽の連続体である点からすると,このように腋芽を太らせ,そこからさらに葉・茎を派生させるのは自然な成り行きかと思われます。