自然となかよしおじさんの “ごった煮記”

風を聴き 水に触れ 土を匂う

ホトケノザと昆虫たち(2)

2014-03-19 | ホトケノザ

ホトケノザの種子が散らばっている葉に,小さな昆虫がとまっていました。

見ると,ハチです。それに,脚には見たことのある黄色い紋様が付いています。「アシブトコバチだー!」と,思わずこころの中で声を挙げていました。 


ゆっくりと動きながら,栄養源を物色している様子でした。 

 
たまたまここを訪れたのか,あるいはホトケノザに興味をもつ性質なのか,それはわかりません。このときは,プッといなくなったので,どこかに飛び去ったようでした。

したがって,この二枚の写真は貴重な画像になります。

この体型では花から直接蜜をもらうわけにはいきません。エライオソームならふんだんに口にできるので,もうすこしここで執着心を燃やしてもよさそうなのに……。ハチの気持ちはわかりません。

 


マンサクと昆虫(26)

2014-03-19 | マンサク

雨の上がった午後,マンサクを見ると,先日見かけたハエがいました。よほど花粉が気に入っているのでしょう,貪り食うような姿からそのことが窺えました。


別の花に,よく見かけるクモがいました。その場所は花弁の下側で,ちょうど横向きに開いた花の真ん前です。巣を張る作戦でなく,ここに潜んで獲物をじっと待つ作戦でしょうか。


近くの花弁には,昆虫の死骸が付いたまま放置されていました。捕獲犠牲になったものと思われます。からだには,クモの糸が付いています。 


時間が経過してから再び見ました。そのとき,ハエを捕まえたクモが後処理をしている場面を目撃しました。ハエは,先程のもの,昨日の記事『ロウバイと虫(まだまだ)』でご紹介したものと同種と思われます。もしかすると,同一個体なのかもしれません。体長は5mm。

捕獲されてから時間が経っていないようで,まだ時折動いていました。クモは糸を巻いたり,麻痺液を注入したりといった動作を繰り返し,ハエの動きを止めようとしました。 

 
複眼には,この花のものと思われる花粉が付着しています。突然の受難です。こうなっては,流れに身を委ねるしかありません。しばらくもがいていましたが,やがて動きが鈍くなりました。

 
クモは,なお,ハエが落下しないようにからだを固定する作業を続けました。


もうどうしようもないといった感じです。 

 


自然界は,食べる・食べられるという関係で成り立っています。いのち長らえるために,容赦のない営みが連続します。そこには,人間の感情や感傷が一切入る余地はありません。

クモもまた,天敵に狙われます。いのちのつながりは,生きとし生けるものの宿命でもあります。