柳川の水路は変化に富んだ迷路である、身をよじる様にして通る狭隘な石積みの間を抜けたかと思うと、両岸に黄葉の柳並木が連なる大川に変身したりする。
地形上、陸路は至るところで水路に阻まれて、徒歩者は不便この上ない。
昔 知恵者がいて要所に橋を造り、銭を徴収して財をなしたという。
川岸のお屋敷にサボンがたわわに色づいている。
もうしばらくするとザボンは熟れて水面に落下する、その落下音が命名由来であると船頭が真顔で云った。
船頭は長い竹竿1本で巧みに舟進める、曲がるも止まるも速度も竿1本。
川底に突挿した竿を押した反動で舟が進む、優雅なアメンボにも見えるけれど体力勝負、川に落ちた事は数えきれないという。
水深は1メートル前後、歩ける人なら落ちても心配ないと客は救命胴衣を着用しない。
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