屯田物語

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優しき歌 序の歌

2020年05月01日 | 立原道造


「優しき歌」は十一編のソネットから成る詩集である。
立原道造が自分の生涯の唯一の伴侶として選んだ女性、水戸部アサイに贈るべき、手書きの詩集として準備していたものだ。
ソネットとは、14行から成るヨーロッパの定型詩のことでルネサンス期にイタリアで創始された。
「優しき歌」の「序の歌」からはじまる十一詩はすべて14行から成っていた。
そして、この詩篇に書かれた”おまへ” とは水戸部アサイさんのことである。

「朝に」立原道造

2020年04月30日 | 立原道造


立原道造詩集
「優しき歌」から序の歌 「朝に」



「五月の風をゼリーにして持って来て..」
結核で死の間際にある詩人・立原道造が恋人の水戸部アサイにかけた最期の言葉となった。


わたしの古いアルバムには立原道造「朝に」の詩が書き込んでいる。

 おまへの心が 明るい花の
 ひとむれのやうに いつも
 目覚めた僕の心に はなしかける
 ・・・


”おまへ”とはアサイさんのことだ。
立原道造の「優しき歌」は十一編の詩から成るソヌットで、アサイさんに優しく語り掛けるようなフレーズから始まる。
だから、最初の一行ですっと詩の世界に引き込まれていくのである。
コロナ恐慌が世界を震撼させているなか、立原道造の詩に触れて穏やかな気持ちで過ごしたい。