浜床のふろしき

尾道市因島から日常を記します

梅干し

2005年02月19日 | 日常
僕は梅干しが好きで、小さな頃から食卓に並ぶ梅干しをよく食べていた。その時に食べる梅干しは自家製のものだった。うちの庭に桃の木や柿の木と並んで梅の木もあり、6月になると毛虫がいっぱいの木から梅の収穫を手伝ったりした。梅の木は2本あり、一つは大きな梅、もう一つは小さな梅が出来ていたように思う。その梅を母親が梅酒や梅ジュース、梅ジャムなどにしていくのを近くで見ていたのだ。梅干しを作るときに紫蘇(しそ)の葉を入れるんだけど、本当にパッと色が広がる様をみて驚いた記憶がある。このようにして作られた梅たちを有難く頂いていたのだ。

しかし、僕には母親が作る梅干しより好きな梅干しがあったのだ。祖母の作る梅干しだ。昔ながらの作り方で、塩がたっぷり、土用干しもしていた。これがしょっぱくて、すっぱくて大好きだったのだ。今は亡くなってしまった為、食べることが出来なくなってしまったが、作り方を受け継いだ従姉妹が作る梅干しがそれに似ていて、これも有難く頂いている。

話は変わって、紀州梅。和歌山に遊びに行ったときのこと、せっかく和歌山に来たんだから、美味しい梅干しを買って帰りたいと思い、色々と探してみた。味見をさせてくれる店が沢山あり、それぞれ味見をさせてもらったんだけど、想像していた味とはかけ離れていた。もちろん地理に詳しくないし、本当に美味しい梅干しに出会えなかっただけかもしれない。でも、「はちみつ梅干し」や「かつお梅干し」が、どの店でも扱われているのに驚いた。そしてこのはちみつ梅干しが結構売れているらしい。梅干しってすっぱいものだろう?なんだかなぁ。