らんかみち

童話から老話まで

蕎麦はそのまま、うどんは汁が決め手?

2010年04月10日 | 酒、食
 しばらくぶりにうどんを打ってみると、やらかすわやらかすわ、エラーの数々。繊維くずの出る服で打ってみたり、今回の粉の特性をうっかりしていたり、初めての包丁のバランスが悪くて揃わなかったりで、散々な打ち上がりにがっかり。でも味は悪くない。そりゃそうだ、うどんの味ってのは、腕より粉で決まると言っても言い過ぎじゃないから。
 
 でもね、うどんはうどん屋で食べるのが一番ですよ。ぼくに関して言えば、蕎麦は自家製麺するだけの価値はあっても、うどんは自己満足以上のものではありません。
 と言っても市販の冷凍ゆで麺よりは美味しいはず。うどんの有名店、たとえば「るみ婆ちゃんのうどん」なんて……いえ、現場で食べたら実に美味しかったですよ、たしか粉は「緑アヒル」だったかな。市販されている粉なので、自分で打つことも可能ですが、ぼくは「めん匠」その他です。
 
 時々打つのは腕が落ちないようにすることと、スーパーのよりは美味しいから。でも汁はヒガシマルのうどんスープなので、うどん専門店の魂のこもった汁にはかなわんのです。
 蕎麦は炊きたてごはんと同じで、自分で打ったものなら何も付けずにそのまま食べて美味しいんです、よほどまずい粉を使わない限り。でもうどんは、食えないこともないけど、やっぱ汁の働きを無視するわけにいきません。というわけで、次回は汁作りに挑戦してみます。

橋の通区料金値上げで島民は憤死寸前だぞ

2010年04月09日 | 暮らしの落とし穴
 当島の来月は2、3、4の遍路市に始まり、15、16のバラ祭りが催されるので地元民は大忙しですが、そこへもってきて左派系の総会も開かれます。何が左派かって言われても困りますが、相対的な意味でわかり易いようけじめをつけて呼んでいるだけで、単に環境保護活動をしている団体という意味です。もっともそれを右派から見たら左派ということになりますかね。
 
 右派の方々は総じて環境問題に関心が薄いようで、瀬戸内海の景観破壊について考察するより、外国人参政権や防衛問題の方を熱心に議論してます。是々非々ってことで、ぼくはどちらの側とも親交があるから、たまには板挟みになって困ることもありますが、いずれは両者の間で押しつぶされるでしょう。
 
 それはそれとして、どちらの側も怒っているのは、しまなみ海道の通行料金が6月から引き上げられるということです。高速道路の通行料金を普通車で2000円程度の上限料金を導入するらしいですが、しまなみ海道は3000円と割高になるばかりでなく、2000円に満たない区間の利用者にとっては値上げになるんですね。今まで割引があったのが仇となり、実質的には倍に値上げされるってことなら、そりゃ島民は怒り心頭ですわ。ただでさえフェリーの便数が減ったり、廃止された航路もあるってのに、どないせぇ言うねん!
 
 政権交代が実現して、右派は自民党っていう拠り所が無くなって困惑しているし、左派は左派で自分たちが拠り所とする民主党に楯突かないといけない状況でしょうか。
「こうなったらもう共産党しか無い」という島民の声も聞こえてくるからには、参院選は共産党が躍進すると見た。けど、所詮は人口密度の低さからごまめの歯ぎしり程度かな。だったとしても、黙っているわけにはいかない。この際だから右派と左派が手を携えて「こりゃ朝三暮四じゃないか!」と、料金制度見直しを訴えていきたいのだが……。

女体像をこしらえろって言われても

2010年04月08日 | 陶芸
 陶芸、ちょっとスランプだ、なんて言おうものなら、「スランプとは、一流の者のみが用いることのできる単語である」と、クラブの主席評論家であらせられる要釉斎先生に一喝されるのは間違いありません。だけどこの前までやれたことが急にできなくなったのは……そうか、実力ではなく、偶然にできただけだったんだ!
 でっかい作品をこしらえるはずが、粘土を10kg使っても何一つできませんでした。本日の作品は用途不明な壷状の物を削っただけ。これの中が粘土で埋まっていたら笑いますよね、でもちゃんと空洞になってますから~。
 
「君ぃ、これはなんのつもりかね? 痰壺にしては命中率が低そうじゃが……」
 早速ですわ、要釉斎先生の嫌味な質問。
「何と言われても……そうですね、砂糖壺にでもしましょうか」
「ふむ、それならスプーンを入れるための切り欠きがどうして無いのかね」
 むむ、するどい! 確かにスプーンを常時入れておくにはフタか本体に切り込みが無いといけません。
「えーと、でしたら茶壷なんかに使おうかと」
「君ぃ、茶壷ではなく、茶入と呼びたまえ。茶を飲まぬ者は茶器に手を出すでない、という言葉を何回言わせるつもりかね」

 ああそうですか、ほんならネズミ退治する毒をストックしておくための「猫いらず壺」にでもしときますよ、もう。
「最近の若い者はすぐそれじゃ。君は何やら文章を書くと聞いておるが、モノを書く前に主題を念頭に置くじゃろうが。書きたいことがあるから書き始めるはず、陶芸もまた然り。作りたいものがあって、目標を定めてこその作品作りぞ」
 うう、耳が痛い。何を書きたいのか分からないまま書き始めることってあるんですよね、ぼくの場合は。たとえば夢に見た話が面白かったとか、怖かったとか、エロっぽい話とか、書き出しは不純な動機のことも少なくないのです。
 
 要釉斎先生のお言葉に、陶芸と文芸には通じるものがあるんだな、と自らを戒めつつふと先生を見ると、女体像をこしらえておいでじゃありませんか。思いっきり不純やんけ!
「また女体像ですか先生、たまには男体像でもいかがです?」
「好かん、いや、作品にするなら女体像に勝るモノは無いと思いたまえ。君もそろそろ挑戦してみてはどうかね、フォッフォッフォ」
 いえね、ぼくも女体は嫌いじゃないんですが、ああいうのって下手に作るとスケベ丸出しじゃないですか。先生ほど社会的信用があるなら枯れた趣が理解してもらえたとしても、まだちょっと色気が残っているものでして、その……。

タガの外れたシメ鯖

2010年04月07日 | 酒、食
 鯖の好きな方がこの写真を見て、「ああノルウェー産だね」と分かるのは、背中の紋々がモノを言うてるらしいからです。皮を残したままならもっとはっきり背中の「くの字」が見えたと思うし、そうやって酢に漬ける人が多いようですが、今回のしめ鯖は早く漬かって欲しい事情があったので皮を取ってから漬けました。
 
 米酢が残り少なかったので、白ワイン・ビネガーに助けを求めました。タガの外れたようなことをやった割には、出来上がりは悪くなかったというか美味しかったです。
 ここから先は背中の紋々でモノを言うてみようと思いましたが、諸事情により本日は手抜き日記でございますぅ。

水口達男展を見てきました

2010年04月06日 | 陶芸
 水口達男展を見てきました。だれ、その方は? と言われても、ぼくも今日はじめてお会いしたんで、その絵描きさんのブログをご覧下さい。
 正直に申しますと、その絵描きさんの弟さんが陶芸作品を展示されていたので、陶芸クラブの人とそちらを見に行ったんです。

 その陶芸作品群は、ぼくたちが目指すべき指針になるものでした。緻密で美しい作品ではあっても、我々が決して到達し得ない高みにあるものとは思えなかったし、高飛車な姿勢で展示しているのではない、と電話でご本人の談話があってほっとしました。
 
 水彩画は描けばすぐに展示できるとあって、「テレビで桜の綺麗な場所を紹介していたから見に行った」と、ほんの数日前に描き上げた作品も展示されていました。
 お客さんもそこそこ来られていたんですが、忙しいというほどでもなかったので1時間ほど話し込んでしまいました。「好きだから、描けるうちは描いていたい」と、77歳だというのにバイタリティーのすごいこと。理想の老後像を見た思いです。

エシャロットに見る島の食文化

2010年04月05日 | 酒、食
 もしディープ・インパクトみたいなものがあったら、たちどころに海の藻屑と消えてしまいそうな人口一万人に満たない小島にぼくは住んでおります。
 島は二つの村で構成されているんですが、隣村は言葉が少し違うだけでなく住人の顔も若干ながら違うような気がします。ぼくんとこが醤油顔なら、お隣はソース顔かな。うちんとこが草食系なら、お隣は肉食系かな。ちょっと無理はあるけど、まあそんな印象です。
 
 食文化はというと、これがまた少し違うんです。うちの村は愛媛県らしい食生活(それはどんなものだと言われたら答えに困るが)だけど、一山超えたお隣は広島文化の影響を少し受けているようで、同じJA系列のスーパーでも置いている食材が変わります。
 
 島単位で見ると、これはもう驚くほど違います。いえ、顔は同じ日本人ですから大差はありませんが、お隣の島の食生活は広島に近いだけあって広島色がにじんでいる感じ。その隣の島に行くと、愛媛県なのに話し言葉のイントネーションがずいぶん違うし、食文化もまるっきり広島県です。
 
 愛媛県の文化とか広島の食生活とか、えらそうに言うなら具体的な名称や数値で示せ、と言われたら、ごめんなさい、できません。でも確かに違っていて、広島でも東に行くほど大阪方面の食材が手に入りやすくなる感じです。
 こういうことって楽しくないですか、景色が変わるの同じくらい素敵なことなんじゃないかな。でも、そういう食文化に水を差す輩、県境をないがしろにする輩、ひいては日本の食文化に楔を打ち込む輩がいるのはいかがなものか。
 
 昨年の暮れ、村人たちにエシャロットの球根を配りました。値段は忘れたけど一袋にかなり入っていて、こればっかり収穫しても食えんぞ、と思ったので近所に配ったんです。
 そろそろ収穫時期かなってぼくは食べているんですが、ご近所さんから、「あれって、何という名前だった?」と、今に至って問い合わせが来ました。美味しいので今後も作付たいってことのようですが、ちょっとショックです。
 
 愛媛でエシャロット(島らっきょう)が手に入らないのでぼくが植えただけで、この島固有の食文化を乱すつもりはありません。それに、泉州の水茄子と同じで、エシャロットも自家栽培より買った方が美味しいです。ただ手に入らないだけなんです。村境や県境をないがしろにするのは、もしかしたらぼくのような輩なんでしょうか。

まだワードかよって、まあ聞いてください

2010年04月04日 | 童話
 もういい加減Wordの話をやめようと思っていたけど、「拡張子が見えるようにするにはどうしたらいいのか」と聞かれたので、ほんの少しだけXPの場合で説明します。
 マイドキュメントでもなんでもいいのでフォルダを開き、メニュー→ツール→フォルダオプション→表示タブを選択します。開いた窓のスクロールバーを下げ、下から三つめにある「登録している拡張子は表示しない」にチェックが入っていれば外します。最後にOKを押したら完了。
 
 話は変わって、コシアブラとトゲなしタラを植えました。昨年、下の姉が送ってくれて初めて食べてひっくり返りそうになったからです。コシアブラをバターで炒めたら、食感は違うけど肉を食べていると錯覚しそうな風味。タラの芽が伸びた姿で、個人的にはタラの芽よりも好きかな。育ちすぎると獣臭くなるけど、若すぎたら肉っぽさを感じないかも。あそうだ、サクランボも植えたんです。本日の日記は、備忘録に終ってしまいました。

ワードで大失敗のトラウマ

2010年04月04日 | 童話
 今朝の中国新聞に童話講座仲間のお一人が「文学賞受賞」と、写真付きでドデンと載っておられます。祝賀合評会、略して賀評会は、このかたの文学賞受賞に便乗したものなのですが、「賀評会で、あのかたの作品と比べられるの、イヤダワァ*・゜゜・*:.。..。.:*・゜(n‘Д‘)η゜・*:.。. .。.:*・゜゜・* !!!!!」というような声も聞こえてきます。
 そうなんですよね、ぼくもそう思います。出版社から執筆依頼が来ているかたなので……。それにしても賀評会は苦痛だなぁ、晒されて比べられ、痛い目に遭わない程度のものを書かないといけないのに、全然できていないのです。あのかた今回、遠慮してもらおうかな、といった本末転倒のネガティブ思考に侵食されております。
 
 さて昨日に続いてWordの話ですが、実は過去にえらい失敗をやらかしたことがあります。とある公募、たとえばニッサンに落選した作品をリメイクしてJOMOに出したと思いなせぇ。ファイルをコピーして上書きしていき、よっしゃ~出したろやないか、とファイルを添付するわけです。
 出してしまってから何気なくWordのプロパティを覗いて(|||゜Д゜)青くなりました。「ニッサン向け」と、JOMOさんに対して実に無礼な、しかも他所のまた他所のためのペンネームをそのまま使っておるじゃないですか。
 
 この記事を読んで「間抜けなやつめ」と笑っておられるあなた、あなたもやらかしているかしれませんよ。マウスポインタをファイルのの上に置き、右クリックして現れたメニューからプロパティを選んでください。
 全般、カスタム、概要と出たら、カスタムの欄に変なこと書いてませんか。次に概要タブを選び、内容を確認してみてください。単語数、文字数などに続いて作成者、会社名なんてのが見えるはずです。余計なものがあったら名前を変えるか消去しておいた方がいいでしょう。公募先がそんなこといちいち気にしてはいないと思いますが、エチケットっつうんですかね。以て他山の石となさってください。

文芸公募に臨んで、ワードファイルに気をつけよう

2010年04月03日 | 童話
 童話講座の祝賀合評会、略して賀評会のために作品をメールでやり取りしていたら、「ワードのファイルを開けられません」とクレームが来ました。ぼくが使っているのはWord2000なので、新しいバージョンのWord2003や2007で開けられないということはないですが、Word2007で作ったファイルは2000や2003で開けられない場合があるようです。
 
 これって文芸公募に臨んだ場合には問題なんじゃないでしょうか。というのも応募要領に「マイクロソフト、ワード(doc)で作成した日本語の文章」というような但し書きがあったりするからです。(docというのは拡張子というファイルの種類を表すもので、Windowsでは見えない設定になっている方もおられるでしょう)
 その拡張子がWord2007で作成したファイルではdocxになってしまい、以前のWordで開くことができなくなるのです。
 
 公募先って、必ずしもパソコンに長けた人ばかりが受け付けているわけではないと思います。応募要領が不明確な場合があるのもそのためでしょうし、実際ぼくがいくつかのファイルをひとまとめにアーカイブして添付したら、「開くことができません」と再送付を求められたことがあります。
 開けられないってぇ……zipで圧縮しただけじゃん! でも応募期限が過ぎて再送付を受け付けてくれるとは、なんて優しい公募先なんでしょう。といっても、その作品は落とされたのですけど。
 しかし普通は、開けられないファイルを送ったらアウトなんですよね。Word2007を使って作成した文書を、受け取った側がWord2003を使っていて、ファイルが開かなかったら、その時点で落とされている場合もあるかしれません。
 
 そうか、そういうことだったのか、あのヤロウ! なんて特定の人物を念頭に置いて斧を振り回す前に、Word2007を使っている方が万全を期すなら古い形式、docで保存しましょう。メニュー→名前をつけて保存→ファイルの種類でWord97-2003(doc)を選択すればOK。
 古いWordを使っている方なら互換パックをインストールしましょう。新しいバージョンのWordファイルが読めるようになります。

エイプリールフールの方が良かった

2010年04月01日 | 陶芸
 腰の調子が優れないので料芸クラブに出ようかどうしようか迷った挙句、遅れて顔を出すや当クラブの陰の会長であらせられる要釉斎先生がぼくに宣いなさいます。
「君い、今日から君が、我が陶芸倶楽部の会長じゃ、君しかおらん! これは部員の総意じゃ」
 いや、あんまり快調じゃないから遅れたんですがな……。
「今日はね、エイプリール・フールでしょ、先生は嘘をおっしゃったのよ」
 とクラブのママさんが説明してくれます。ほ~ぅ、先生がそんなおしゃれなことをねぇ。
 
「でもね、あなたは会計班長に決まったのよ、これは本当。欠席投票ってやつね、ほほほほほ」
 はぁ? そいつは本当ですかい! 驚いたのなんの、そりゃ誰かがやらんといかんなら受けて立つけど、 会長の方が楽っぽいんですよね。いや問題は、腰を温存するために陶芸を適当にいなそうと考えている矢先のことだってこと。
「ぼくなんかにそんな大役を任せて、使い込んでもええんですかい」
「いいのいいの、通帳は渡すけど、印鑑は渡さないから、ほほほほほ」
 ほんま、ケツ割るぞぅ!