らんかみち

童話から老話まで

ポニョが勝ったような報道されてるけど、どっちも勝ってないんですよ

2009年10月02日 | 社会
 昨夏はポニョポニョうるさかったけど、今夏もやっぱりポニョかい! いうまでもなく鞆の浦の埋め立て裁判の話です。傍観者のぼくではあっても、会費だけ納める幽霊環境保護活動家という肩書きをいただいているので、この一年というものポニョポニョ毎週のようにメールマガジンをいただいておりました。昨夜のニュースを聞き、これでやっとポニョから開放されるのかぁと思ったのですが、その直後「勝訴!」とばかりに、画像がどっさり添付されたメルマガが届き、gooメールのサーバー容量を急激に圧迫してくれました。
 
 gooメールとかgooブログを開設している人はこの二月くらいログインしにくくなっていることに気がついていると思いますが、メールサーバーの方もなんだか変。メール容量がいっぱいになったから不要なものを削除したのに、依然として上限近くのままなんです。
 それにgooブログをやってる人なら分かると思うんですが、ブログ上にメルアドが丸見えだったのを指摘したらいつの間にやら消えたけど、実はやっぱり公開されたままなんです。隠しているわけじゃないしサブアドなので痛痒はないものの、容量が少ないのでそろそろ乗りかえようかなんて考えてしまう。
 
 鞆の浦の件は大団円を迎えましたが、反対されるの分かりきったことなのにどうしてあんな計画を立てたんでしょう。住民の便益を図るという大義名分があれば押し切れると思ったんでしょうかね、県や市は。
 海底トンネルを掘るという代替案もあったようですが、それは景観は保たれても車から町並みを臨めない。それに埋め立てなら製鉄所から排出される鉄鋼スラグの処分地にも使えるということでしょう。
 
 鉄鋼スラグというのは産業廃棄物ではなく有価物という扱いですが、中国の鉄鋼需要のおかげで製鉄所は処分に困っている。これで八ッ場ダムや他の大規模公共工事が中止になろうものなら、コンクリートに混ぜることができなくなった鉄鋼スラグが日本中に溢れかえるでしょう。
 だからといって正面切って「スラグ処分のための工事を」などとは口が裂けてもいえず、あくまでも「住民の利便、治水、護岸」を名目にした工事でなければ理解を得るのはむつかしい。環境活動家と会ったときにもそういうことをいうわけですが、話をややこしくするだけなのでほどほどに努めてます。
 
「開発は是か非か」なんて議論する時代は終わったと思うんです。開発しながらゴミ処理(鉄鋼スラグはゴミじゃありませんが)を考えていかないといけない時代になった。中国みたいに広大な国土を持つならならいざ知らず、日本みたいな島国が発展し続けようと思ったら、保全を主張する立場、保護を主張する立場の垣根を越えて開発推進派と折り合いをつけなければならない。それができないならロシアのツンドラみたいな所に頼るしかないけど、先進国を自認する日本のすることじゃないわな!