らんかみち

童話から老話まで

NHKへ抗議デモに行ってきました

2009年10月18日 | 社会
 自分たちは憂国の士であり愛国者であって右翼ではない、と主張する方々とNHKの偏向報道に抗議するデモをしてきました。といったら、あんたはこの前、左派系の自然保護活動みたいなやってなかったか? と質されそうですが、はいどちらもお付き合いがあって……。
 田舎じゃ右だの左だのと色分けしてたら窮屈でいけません。たとえば宮司さん、これはどう考えても右派でしょうが、ぼくの役目柄お付き合いは欠かせません。お寺はどうか、一応は中立との立場ですが、強いていうなら左向いているようにも? こちらも公私ともにお付き合いさせていただいてます。
 
 NHKの偏向報道とは、この春に放送された「JAPANデビュー」というドキュメンタリー番組の第1回放送分についてのでたらめぶりのことですが、これについてぼくはどうこういえる歴史観は持っておりません。しかしこの前の「アインシュタインの目」で取り上げていた更科生粉打ち蕎麦については、「更科は蕎麦の吟醸、幻の蕎麦」と位置づけ、まずい蕎麦をさも美味しいかのような番組構成をしていて、開いた口からよだれが出ました、じゃなくて開いた口がふさがらなかったのです。
 
 まあそんなこともあって「撮影係をお願いできないか」と、右大臣から打診があって了承し、村祭りやら文化祭の準備が続く疲労の中でビデオカメラを抱えました。そう、右でもない左でもないぼくなもんで、デモの仲間に入れてやろうとは言ってくれなかったのです。
 
「NHKを解体するぞ! NHK会長は辞職せよ!」などと、老若男女によるシュプレヒコールも勇ましく松山市内を練り歩いてNHKに着いたからといって、べつにNHKに火を放とうみたいなことは考えておりません。♪キンコンカン~と、NHKのど自慢の鐘の音が街頭テレビから聞こえてきたら「おお、もうお昼か、食事にしよう」という反応が自然に出るし、大河ドラマ「坂の上の雲」を楽しみにしている方々なればこその老婆心からNHKへの忠言をするだけです。

 始めから終わりまで私服の刑事さんに見守られながら右手でビデオカメラを回したらすっかり肩が凝って、明日はモミ爺のお世話になるやも。デモ参加者もさぞ疲れたに違いないと見たら、充実感あふれ達成感のみなぎる顔も晴れ晴れとして、ストレス発散になって楽しかったのか!
 幟やらチラシやらの全ての費用を自分たちで出して手弁当で参加している憂国の士たち、デモをやり遂げた充足に満たされないとやってられんでしょうね。NHKにしても、納得できるかたちで対応すれば良かろうと思うけど、依然として風通しが悪いと見えます。アインシュタインの目の蕎麦偏は、蕎麦職人の「蕎麦を打つ心構えを忘れないための更科生粉打ちなのです」という言葉で締めくくっていたと思いますが、ああいう一言がいえんか……。