
5月の網走行きに関する最後の記事。
網走市天都山の中腹に立つこの碑は、サハリンから網走に移ってきた北方民族のウイルタのダーヒンニェニ・ゲンダーヌさん(日本名・北川源太郎)が1982年、建立したものだ。

ゲンダーヌさんは、戦争中に諜報活動に従事し、敗戦後、55年までシベリアに抑留された。
ところが、日本政府は「樺太原住民に対しては兵役方の適用がない」と、軍人恩給の支払い請求を却下した。
日本のために働きながら、シベリアに抑留されて息絶えたウイルタ、ニブヒの人々。帰国できても日本政府から手のひらを返したように放り出される人々。
この碑は、そういう戦後日本への抗議の意味をこめて、立っている。
なお、田中了さんは、当時のウイルタ協会の会長。
アイヌ民族に比べ、ウイルタ、ニブヒという北方民族が網走に存在することは、あまり知られていないと思う。
ゲンダーヌさんは84年に亡くなり、彼が建設に尽力した資料館「ジャッカ・ドフニ」も昨年ひっそりと閉館した。
いま、彼ら・彼女らはどうなっているのか、知りたい。
なお、今回、5月18日の網走行きの記事は次の通り。
北見→美幌 オホーツク小さな旅(62)
美幌で オホーツク小さな旅(63)
美幌町図書館は小さな美術館
美幌・せせらぎ公園 オホーツク小さな旅(64)
美幌・せせらぎ公園で
美幌の町で撮った写真から
美幌→網走 オホーツク小さな旅(65)
これが2013年5月18日に見た花だ
網走・天都山から下りる。オホーツク小さな旅(66)
にわか撮り鉄
女満別駅前の立体と、駅舎のステンドグラス