GRASSの日々折々

馬好きフォトグラファーが綴る日々の1ショット。

出世坂

2013年01月06日 | 馬徒然
港区の愛宕神社は、自然の地形では東京23区で一番標高が高い(26m)という。
桜田通りから神社本堂へは、急な階段を昇らなければならない。
かつて、ここを馬で駆け上った武将がいた。

時は、徳川家光の時代。
増上寺へ参拝した折、途中で見かけた愛宕山の梅に魅かれた家光公は、馬で駆け上ってその梅をとってこいと家臣に命ずる。
急な坂道を馬で駆け上るなど、命がけ。
ひるむ家臣の中で、只一人見事にやってのけた武将がいた。
四国丸亀藩の曲垣平九郎。
家光公はたいそう喜び、彼を随一の馬術の名人と讃えたそうである。

その坂は「出世坂」と呼ばれるようになり、
愛宕神社は商売繁盛の神様として、多くの参拝者を集めている。

東京は馬産地ではない。
でも、全国の武家が集った街でもある。
馬にまつわるエピソードは、数知れない。


コメント
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