五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ 「お気に入り」1巻作品 いろいろ

2014年02月10日 | ◆「お気に入り」  マンガ

「お気に入り」コミックス1巻作品いろいろです。

・・・が、ずいぶんと間が空いてしまって(昨年5月以来!)、数が多すぎるため、

いくつかピックアップというカタチで、何回に分けて書いてゆきたいと思います。

たぶん、抜けもあるかと・・・・・・

 

 

『マージナル・オペレーション』1巻

 (原作:芝村裕吏 先生/漫画:キムラダイスケ 先生)

 Marginal_operation_01 Marginal_operation_01_p107

 「30歳のニート、戦場で世界の現実を知る!」 (オビ文より)

 原作は小説らしいですね、私は未読です。

 主人公は、ニートの新田良太(アラタ・リョウタ)。

 やがて彼は、「デスクワーク」を条件にした外資系企業の面接へ赴くことになりますが・・・

 

 なんて感じに始まる作品。

 ゲーム感覚で戦争するという言葉が、ぴったりの内容になっていますね。

 ニートという立場だった主人公、ボーっとしていて、得意なのはゲームと記憶力。

 ボタンを押すだけという、妙な単純作業をやらされた後、

 やがてシミュレーションゲームのような訓練をさせられることになるのですが、

 ここで彼の記憶力とゲーマーとしての思考が活かされて、好成績を出すことに。

 

 しかし、まさにそのゲームこそが・・・ という展開が、

 それまで現実感を伴わなかった主人公に、衝撃を与えることになります。

 平和な日本でニートをしていた主人公が知る、「世界の現実」。

 そうしたものの描き方はもちろん、現代戦がどのように行われるのかといったことを、

 シミュレーション的にうかがえるのも、面白味になっています。

 

 また、日本語が通じない海外で、通訳となる女性との出会いも、

 ロマンスを感じさせる要素になっていたりと、今後が楽しみな作品。

 やがて実戦へ投入されることになる主人公アラタの先行きに、期待です!

 

 

 

『乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ』1巻 (大西巷一 先生)

 Otome_sensou_01 Otome_sensou_01_p024

 フス戦争を舞台に描かれる、少女の戦い。

 1419年、「フス戦争」と呼ばれることになる戦いが始まります。

 その翌年、騎士団に襲撃された村の生き残りである少女シャールカは、

 傭兵隊長ヤン・ジシュカと出会い、戦いの運命へと身を投じてゆくことに・・・

 

 フス戦争は、教会の腐敗を批判したヤン・フスが異端者として処刑され、

 彼を支持する「フス派」と、教会勢力である「カトリック派」が対立したことから始まります。

 物語では、「カトリック派」の騎士が「フス派」の民衆を一方的に殺戮。

 主人公シャールカも、その被害者となりますが、そこへ現れたのが、ヤン・ジシュカ。

 彼は彼女に、《笛》と呼ばれる火器を与え、戦いの道へ踏み入るよう誘います。

 

 そして、少女は戦争の渦中へ・・・

 といった内容なわけですが、フス戦争はヨーロッパ史上で初めて「銃」が使われた戦争と

 言われていて、シャールカが用いることになる《笛》こそが、その「銃」なのですね。

 これによってヤン・ジシュカは、非力な非戦闘員をも戦力として使いこなし、

 「カトリック派」の屈強な騎士たちに対抗してゆくことになります。

 

 などなど、フス戦争を舞台にした本作品。

 少女が主人公ではありますが、容赦ない戦争描写や、

 勝つためには何でもするという姿勢が、かなり残酷に描かれます。

 しかし、それこそが戦争なのですよね。

 そうしたものを、安易に批判的な視点で見ていない所は、私としては見事だと感じます。

 物語は、十字軍によるフス派討伐へと向かうことになりますが、

 この危機にジシュカは、シャールカは、どう立ち向かうのか・・・ 楽しみです!

 

 

 

『×××HOLiC・戻』1巻 (CLAMP 先生)

 Xxxholic_lei_01 Xxxholic_lei_01_p096

 1度は終わった物語が、復活・・・?

 侑子という女性が店主を務める、願いを叶えるミセ。

 そこに訪れる人々の悩みが、非日常の中で描かれる作品・・・ の続編?

 

 完結を迎えたはずの『×××HOLiC』が、タイトルに「戻(レイ)」を加えて再開。

 侑子と四月一日の不可思議な物語が始まりますが、場面は“いつも通り”のミセの風景。

 そこへやって来たのは、縁に導かれた女性。

 彼女はなぜ、ミセへ来たのかわかっていないものの、何度もミセを訪れることに。

 そしてもう1人、彼女の親友という女性も、入れ替わるようにミセへやって来るのですが・・・

 

 といった風に、前作と同じく、不思議かつ不可解に展開。

 やがて女性2人の関係と、そこに秘められた心が明らかに。

 人の心にひそむ闇が、不気味に感じられる内容に、心が揺さぶられてしまいますね。

 

 しかしタイトルの「戻」とは、どういった意味合いなのか、気になる所。

 前作のラストで迎えた結末を考えますと、普通に時間が戻った場面ということなのか?

 前作と同様に進行する物語ではあるものの、何かしら違ったものがあるようにも思えて、

 そのあたりにも注目せざるを得ません。 今後に期待です!

 

 

 

『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』1巻

 (原作:夢枕獏 先生/漫画:大西実生子先生)

 Shamon_kukai_tou_no_kuni_nite_oni_t Shamon_kukai_tou_no_kuni_nite_oni_2

 空海と橘逸勢が、唐にて怪異と出逢う物語。

 遣唐使として、唐の国へ渡った留学僧・空海。

 同じく、儒学生である橘逸勢とともに、様々な怪異にまつわるものと遭遇しますが・・・

 

 弘法大師として有名な空海。

 この物語では、まだ若き留学僧でありますが、多くの人を魅了する才があり、

 逸勢もまた、彼に魅せられた1人となります。

 この2人を中心に物語は進行し、幻術を操る大道芸人やら、呪いをかけられた女性など、

 不可思議な出来事にかかわる人々が登場し、やがて猫の妖怪が関係する事件に遭遇。

 その異様な内容に、グイグイっと引き込まれてゆきました。

 

 幻術などの知識をもつ空海と、そんなものにはまるで素人の逸勢とが、

 良いコンビになって物語を引っ張ってゆきます。

 そこに、怪異がもたらす事件が起きることで、

 逸勢がおののき、空海が活躍するという構図が、わかりやすく痛快!

 といった感じの作品となっています。

 

 ただ、猫の妖怪がもたらす事件は、唐王朝を巻き込む大事件

 になりそうな気配であり、これがメインとなってゆきそう。

 どのような怪異が空海たちを待ち受けるのか・・・ 今後が楽しみです!

 が、掲載誌であるサムライエースが休刊となってしまったのですよね。

 なんでも映画化と共に再開する予定ではあるそうなのですが、どうなることか。

 なかなか面白い作品ですので、再開に期待です!

 

 

 

『メイドインアビス』1巻 (つくしあきひと 先生)

 Made_in_abyss_01_3 Made_in_abyss_01_p069

 秘境の大穴アビスをめぐる冒険活劇!

 深さが2万メートル以上もあるという大穴アビス。

 そこには、奇怪な怪物たちが棲み付き、多くの貴重な遺物が眠っていた。

 それゆえに、「探窟家」と呼ばれる冒険者たちが挑むことになりますが・・・・・・

 

 といった世界でくりひろげられる冒険物語。

 母が偉大な「探窟家」だった孤児のリコが、いつか母のようにないたいと願い、

 アビスへ降りてゆこうとしますが、そこで少年型のロボットと出会うことになります。

 そのロボット少年レグは、自分がロボットである自覚はなく、記憶を失っており、

 存在がミステリアスになっている点には、興味を引かれますね。

 

 やがて、リコとレグはアビスの底を目指すという目的を持ちますが、

 アビスは下層へ行くほど困難が多く、その道のりは険しいため、

 安易に降りてゆくことができないというのが、面白い所。

 さて、どうなりますか・・・ といった内容に期待が高まりますね。

 

 そうした感じのお話ですが、絵柄だけでなく、世界の設定なども

 緻密で繊細な点が、かなり魅力的な作品となっています。

 現在、まんがライフWINで連載中ですので、興味にある方はぜひとも・・・・・・

 

 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。