五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ 「お気に入り」 単巻作品

2014年03月14日 | ◆「お気に入り」  マンガ

「お気に入り」単巻作品3つです。

完結作品は、さすがに書けなさそうですね(^^;

2巻以降も出ている作品については、書きたいのですがどうなることか・・・

 

 

『零の帰還』 (滝沢聖峰 先生)

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 「航空戦記物の名手が描く珠玉の短編集」 (オビ文より)

 表題作『零の帰還』をはじめとする、大戦時の様々な人々の生き様を描いた作品の数々。

 『新太平洋戦記』の新装版でありつつ、短編版『東京物語』と、

 新作『死の約束』を加えた構成になっています。

 

 B-29爆撃機のそなえ配備された「雷電」について描かれる『迎撃機』

 日本本土空襲を前にして、消極的に空戦に挑む青年の物語『月光、夜明ヲ見ズ』

 南の島で苦肉の策・夜間空襲をおこなうパイロットを描く『暁に還らず』

 終戦を迎えた特攻隊の教官に起こる出来事の話『戦争は終わった』

 

 などなど、主に劣勢となった日本における兵士たちの生き様が、

 一抹の寂寥感と、やるせなさを伴って描かれており、

 決して勇ましいだけではない節度ある内容となっているのが、好感を持てますね。

 だからと言って、ただ文句を言っているわけではなく、作中の登場人物たちは

 やるべきことをやりきっているからこそ、その行動や言葉に説得力があるわけで、

 この点は決して見逃してはいけない点であるとも感じます。

 

 他にも、アメリカの航空母艦エンタープライズの話や、

 真珠湾の戦いにおける裏話的物語など、視点の異なる短編もあって楽しめました。

 『東京物語』は、上下巻で刊行されている長編で、こちらもおススメの作品ですね。

 私は大戦時の戦闘機やパイロットには、まるで詳しくないため、

 そのあたりの解説もありがたかったりしました。

 生と死が隣り合わせの戦争という状況に、思いをはせてしまう作品であります。

 

 

 

『岸辺露伴は動かない』 (荒木飛呂彦 先生)

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 『ジョジョの奇妙な冒険』のスピンオフ短編集!

 杜王町に住む人気漫画家・岸辺露伴を主人公に、

 彼の取材先で起こる様々な恐怖体験を描いた物語の数々。

 

 『ジョジョの奇妙な冒険』第4部に登場する、露伴先生が主役というのが面白い。

 ちょっと変わった漫画家先生で、特殊能力“スタンド”を使って人を本にすることができます。

 そんな力を持つ露伴先生ですが、作中では不可思議な怪奇体験を前に、

 ピンチに追い込まれること、しばしば。

 そこを能力だけでなく、知恵と勇気によってしのいでゆく所が良い感じですね。

 

 『懺悔室』は、他の短編集にも収録されていた作品で、

 ヴェネツィアにある教会の懺悔室へ入り込んだ露伴先生が、

 そこに訪れた男の懺悔を聴く羽目になり、その内容の奇怪さと驚きの結末を楽しめます。

 他4つのエピソードが収められていますけど、私が好きなのは『富豪村』

 女性編集が買おうとしている山中の別荘を、彼女と共に訪れる露伴先生が、

 マナーの問題を突きつけられた挙句、危機の陥るという不可解なお話で、

 そのピンチからの脱出に、とても爽快なものを感じましたね。

 

 また、「ジョジョ」をご存じであれば、見知った顔も出てくるのが面白い所。

 これで終わりなのは残念なので、ぜひとも続編を読んでみたいですね!

 

 

 

『機動戦士ガンダムUC 虹にのれなかった男

 (シナリオ:福井晴敏 先生/コミカライズ:葛木ヒヨン 先生

  /原案:矢立肇 先生・富野由悠季 先生)

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 機動戦士ガンダムの登場人物、ブライト・ノアが振り返るガンダムシリーズ。

 連邦宇宙軍ロンド・ベル隊司令であるブライト・ノア。

 彼が、コロニー駐在武官の招待により訪れた屋敷で、

 査問まがいの尋問にかけられる場面から始まる本作品は、

 ガンダム・シリーズをブライトの回想により、たどってゆく内容となっています。

 

 全ての始まりとなった1年戦争を描いた『機動戦士ガンダム』

 そこで出会ったアムロ・レイをはじめとする人間たち。

 さらに、「Zガンダム」「ZZガンダム」「逆襲のシャア」と、

 シリーズを通じて起きた出来事が、ダイジェスト的に語られてゆきます。

 これら初期のガンダム・シリーズをご存じであれば、

 その内容に懐かしさを覚えることもありますし、知らないのであれば、

 シリーズに興味を持つきっかけに、なるのかもしれませんね。

 

 「逆襲のシャア」での“奇跡”が、ニュータイプという存在の大きさを匂わせ、

 そのあたりがキーとなる尋問に、1つの答えを出すブライトは、

 このシリーズにおける見届け人のような立場なのだと、強く感じさせられます。

 正直ダイジェストで描かれてしまうため、さほどの感慨はないのですけども、

 私としてはちょっとした懐かしさと、ブライトの出した答えに、感じ入るものがありました。

 

 やはり、ガンダムは面白い!

 私はこのあたりのシリーズしか、詳しくは知らないのですけども、

 現在放映してますアニメ『ガンダム ビルドファイターズ』は、かなり楽しませてもらってます。

 こうした広がりはもちろん、初代シリーズも、さらに楽しんでゆきたいものですね。

 

 

などなど、単巻作品の紹介でしたが、他にも

『NieA_7』(安倍吉俊 先生)『ニッポンのリア先生』(新居美智子 先生)

『ガールズ&パンツァー コミックアンソロジー』なども買っています。

これらの作品についても書きたかったのですが・・・ 力及ばず。

 

 


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