最近読んだ「お気に入り」マンガ作品いろいろです。
今回は、『Fate/stay night』をはじめとするFateシリーズ中心。
Fateシリーズについては、こちらやこちらが参考になるかと・・・
『Fate/stay night Heaven's Feel』3巻
(漫画:タスクオーナ 先生/原作:TYPE-MOON)
『Fate/stay night』第3の物語。
あらゆる願いをかなえるという「聖杯」を求め、7人の魔術師と、
彼らが呼び出したサーヴァントと呼ばれる英霊たちが争う「聖杯戦争」。
その5回目にあたる第5次聖杯戦争を描く物語が『Fate/stay night』ですが、
本作は、その中での3つ目のルートをたどる内容になっています。
主人公・衛宮士郎と、セイバー・凛・桜という3人のヒロイン。
原作ゲームでは彼女たちとの関わり方によって、物語が変わってくる構造になっており、
「Heaven's Feel」は、桜をヒロインとしたルートになります。
このコミックス版3巻では、サーヴァントであるセイバーとバーサーカーの激戦や、
聖杯戦争の監督役である神父・言峰綺礼から聞かされる養父・衛宮切嗣の話、
そして、士郎とセイバー、さらに桜との関係などが描かれています。
5次においては屈指の強さを誇るバーサーカーを相手に、さすがのセイバーも苦戦。
その戦いが大きな見所となりつつ、士郎とセイバーの関係が深まり、さらに凛さんとの関係も
気になる桜さんがやきもき、といった展開も良い感じでありました。
また私は、言峰綺礼と衛宮切嗣の関係がなかなか面白いと感じていますし、
ゆえに綺礼から語られる切嗣の話は興味深かったりしました。
綺礼に関しては「Heaven's Feel」では重要な役割を担いますし、注目ですね。
余談ではありますが、桜ルートは『Fate/stay night』の中でも特異な内容になります。
まず、セイバー・凛の両ルート(少なくとも片方)を知ってから読むのが、吉かもです。
(原作プレイ済みです)
『Fate/Apocrypha』1巻
(漫画:石田あきら 先生/原作:東出祐一郎 先生・TYPE-MOON
/キャラクター原案:近衛乙嗣 先生)
Fateシリーズ“外典”! 7騎vs7騎の聖杯戦争。
本来、日本における冬木の地でのみ成立した聖杯戦争は、各地で模倣され始める。
ルーマニアでは、ユグドミレニア家が魔術協会から離反し、7騎のサーヴァントを召喚。
協会もこれに対抗すべく7騎の召喚に成功し、7騎vs7騎の戦いが幕を開けることに・・・
『Fate/stay night』とは、歴史を別にするパラレル世界とのこと。
私は原作未読なので、よくわかっていなかったのですが、第3次聖杯戦争で異変があり、
第4次・5次の聖杯戦争が起きていない世界らしいですね。
本作では、ユグドミレニア家を「黒」の陣営、魔術協会側を「赤」の陣営として、
7騎vs7騎のサーヴァントたちが戦うことになるのですが、そのあたりが見所になりそうです。
ただでさえ、1体1体が兵器のような脅威となるサーヴァントが、集団で争うのですから。
「黒」「赤」双方、強力なサーヴァントがそろっているようですが、
たとえば「黒」の陣営の中心となるランサーは、かの有名な“串刺し公”ですし、
それぞれ、どこの何という英霊なのか、原作未読ですので、知る楽しみがあろうというもの。
とはいえ、他のシリーズ等で見知った顔もあるので、大体わかってしまうのですけどね。
また、監督役で「赤」の陣営のマスターの1人でもある神父・シロウの存在も気になる所。
彼が何者で、何を企んでいるのか、様々な謎を秘めつつ、どのような戦いが繰り広げられるのか、
さらに、14騎以外に現れた“調停者”なる存在も気になりつつ、楽しみです。
『Fate/strange Fake』2巻
(漫画:森井しづき 先生/原作:成田良悟 先生・TYPE-MOON)
アメリカを舞台にした「偽りの聖杯戦争」を描く物語。
アメリカ大陸西部スノーフィールドにて、オリジナルを模倣した聖杯戦争が幕を開ける。
しかし、不完全ゆえにイレギュラーな事態が起こり、様々な者たちの思惑が絡み合いながら、
「偽りの聖杯戦争」が繰り広げられることに・・・
この2巻は、英雄王ギルガメッシュと、その朋友であるエルキドゥの戦いから始まります。
互いの再会を、全力をぶつけ合うことで喜ぶ2人は、戦いながら戯れているような交流を
感じさせるあたり、面白い関係ですね。
ギルガメッシュといえば、Fateシリーズでも様々な作品に登場する重要キャラクター。
圧倒的な力を誇り、常に油断・慢心している人物ですが、そんな彼が唯一、友と呼び、
認めているのがエルキドゥであり、彼もまたギルガメッシュと同等の力をもつ存在。
そんな2人の“戦い”は、規格外の爪痕を残し、この戦争が只事ではないことを印象付けます。
そして、新たにスノーフィールドを訪れる日本人らしき少女。
彼女に関わるサーヴァント・セイバーも出現して、役者がそろい始めることに・・・
そうした中、魔術師の総本山たる時計塔では、ロード・エルメロイⅡ世が、
「聖杯戦争をショウやゲームの類に貶めようとしている輩がいる」と看破し、怒りを覚えている様子。
私は原作既読ですので、その意味もよくわかります。
本作では、黒幕的な存在の1人が、そのような意図をもって行動しているのですが、
同時に他の者たちも、各々の考えで行動していて、その点に群像劇としての面白さが感じられ、
グイグイと引き込まれる内容となっています。
そして、2巻のラストで起きる驚くべき事態。
イレギュラーな聖杯戦争は、いよいよ本格的に始まりつつある、と言っても良いでしょう。
彼の真名を聞いたなら、驚かずにはいられませんからね。 原作既読ですが、今後も楽しみです!
『Fate/EXTRA CCC』1巻
(漫画:ろび~な 先生/原作:TYPE-MOON・マーベラス)
未来世界を舞台に「聖杯戦争」を描く物語、その外伝。
『Fate/EXTRA』の外伝作品。
月海原学園に通う岸波白野が、世界の違和感に気付き、身を投じた「聖杯戦争」は終わったはず。
しかし、倒れていた間桐桜を助けて後、学園に異変が起き始め、主人公は新たな戦いの渦へ・・・
原作はRPGゲームですが、私は未プレイ。
シナリオを『Fate/stay night』の奈須きのこ先生が担当している作品とのことですが、
「stay night」よりも未来を舞台にしていて、パラレル的世界でもあるらしいですね。
主人公の相棒となるサーヴァントは、赤セイバー。
尊大で華美を好む性質の英霊らしく、「EXTRA」で真名が明かされたときは驚きました。
(『Fate/EXTRA』コミックス版・全6巻は既読)
岸波白野と赤セイバーのコンビが、聖杯戦争を戦い抜いたのが「EXTRA」の物語。
この「CCC」では、その時の記憶がない状態から始まり、セイバーの存在すら忘れていた白野が、
異変を前にして彼女のことを思い出し、再会。 新たな戦いへ挑むことになります。
今回は、「EXTRA」では敵同士だった人々と共闘する展開。
「サクラ迷宮」と名付けたダンジョンを攻略し、元の場所へ帰ることが目的となるのですが、
敵として立ちはだかるのは、遠坂凛。 さらに、黒幕的存在も現れて・・・
この世界は特殊であり、「EXTRA」を知っていた方が、よりわかりやすく楽しめるかと思います。
私も原作ゲームは未プレイなので中途半端にしかわかっていませんが、コミックス版「EXTRA」を
読んでいたおかげで、すんなり入ってゆけました。
やはり、シリーズに共通のことですが、どのようなサーヴァントが登場し、どこの英霊なのか
気になってしまうのが魅力で、この作品でも、凛のパートナーであるランサー(EXTRAとは異なる)
が誰なのか、なかなか興味深い所でしたね。
「EXTRA」の外伝作品とのことですが、新たな戦いがどのように繰り広げられ、どう決着するのか、
楽しみです。
『Fate/EXTRA CCC FoxTail』4巻
(漫画:たけのこ星人 先生/原作:TYPE-MOON・マーベラス)
『Fate/EXTRA CCC』別ルート(?)。
『Fate/EXTRA CCC』をベースにしつつも、ストーリーの異なる作品(らしい)。
原作ゲーム未プレイなので、違いがよくわかっていないのですが、没になったアイデア等を
取り入れたオリジナルの物語とのことです。
主人公・岸波白野のパートナーになるのも、赤セイバーではなく、キャスター。
狐耳なので、キャス狐と呼ばれている人物になっています。
この巻では、サクラ迷宮内に突如わいた温泉で、まったりすごす一同。
キャス狐と謎セイバーのやりとりから判明する、謎セイバーの正体。
そして、女風呂を覗こうとする輩と、逆に男風呂へ突撃する女性陣と、楽しく盛り上がります。
しかし、動き出した黒幕的存在が、他のメンバーに接触し始めてから流れが変わり、
サクラ迷宮最奥部をめざす白野たちの前に、謎セイバー組がふたたび立ちふさがってから、
激闘が繰り広げられることに・・・
また、巻末「みゅこーん!キャス狐ちゃん!? もうひとりの自分編」では、
女性版の白野さん(パートナーは5次アーチャー)が、男の白野くんを陰からチェック。
これが、面白おかしい4コマ漫画になっていましたね。
何にせよ、漫画担当・たけのこ星人先生が描く本作品は、見所も多く、かなり楽しめます。
原作とは異なる内容とのことで、どのような展開になってゆくのか、楽しみです。
『Fate/Zero』12巻
(漫画:真じろう 先生/原作:虚淵玄(ニトロプラス)先生・TYPE-MOON)
第4次聖杯戦争を描く物語。
『Fate/stay night』(第5次聖杯戦争)の前日譚となるスピンオフ作品。
「stay night」の主人公・士郎の養父となる衛宮切嗣を主人公とし、冬木における
4度目の聖杯戦争の顛末が、描かれます。
この巻では、〈征服王〉イスカンダルと、〈英雄王〉ギルガメッシュの戦いをメインに、
セイバーとバーサーカー、切嗣と綺礼の戦闘開始なども、見所となっています。
また、言峰綺礼と切嗣の妻・アイリスフィールとの会話では、切嗣と綺礼、
似た者同士でありながら、正反対である2人について語られつつ、その結果、
綺礼が切嗣に対して、決定的な憎悪を抱く瞬間も描かれ、背筋が凍るほどの緊張感がありました。
さらに、イスカンダルのマスターであるウェイバーの想いと、彼の成長が感じられる内容も、
感慨深いものがあって、クライマックスへとつながる道を、最高の形で彩っていましたね。
そして、ついに現れる聖杯。
誰が願いを叶えるのか? が気になると同時に、何やら不穏な空気をまとい始めた物語の行く末が、
どうなってゆくのか・・・ 私はアニメ版を視聴済みなので知っていますが、それでも楽しみです。
『Fate/hollow ataraxia』2巻 (漫画:雌鳥 先生/原作:TYPE-MOON)
『Fate/stay night』の後日談を描く物語。
第5次聖杯戦争が終わってから半年後、平和な日常をすごす衛宮士郎。
しかし、なぜか聖杯戦争で戦ったはずのサーヴァントやマスターたちも存在するという
不可解な日々が繰り広げられつつ、その裏では、終わっていない聖杯戦争の影が・・・
原作はファンディスクとのことで、私はPS Vita版をプレイ済み。
メインのシナリオは、『Fate/stay night』と同じく奈須きのこ先生で、
「stay night」を知っていないと、よくわからない内容かもしれません。
この2巻では、平和な日常をすごしていた士郎が、状況に違和感を覚え、
夜の街を見回ることにした所、とんでもない事態に巻き込まれつつ、謎の少女に出逢い、
やがて物語は、ひとつの終わりを迎えることに・・・
そして、再び始まる平和な日常。
その裏では、もう1つの物語が展開しており、今回はその主役となるバゼットと、
彼女のパートナーである謎のサーヴァントとのコンビが、中心となっています。
2人は、夜の街で「第5次聖杯戦争」を戦っているものの、バゼットは記憶があいまいで、
奇妙な状況が繰り広げられているあたり、ミステリアスな内容であり、引き込まれますね。
衛宮士郎がすごす平和な日常と、バゼットとそのパートナーがすごす聖杯戦争。
この2つの時間の関係は何なのか? 終わったはずの聖杯戦争が終わっていないのはなぜか?
など気になる所ですが、原作ゲームでは、日常パートのコメディ感と、聖杯戦争パートの緊迫感が
見事な対比となっていて、本作のテーマと大きくかかわっているように感じますね。
私は、原作がかなりお気に入りでして、ゆえにそのコミカライズ版にも、注目しております。
『Fate/mahjong night 聖牌戦争』1巻
(漫画:サテー 先生/原作:TYPE-MOON)
聖杯ならぬ聖牌を求めて戦う「聖牌戦争」が描かれるお話。
あらゆる願いをかなえる願望器を求め、7人の魔術師とサーヴァントが争う
という点は、従来の聖杯戦争と同じですが、願望器が「聖牌」であり、
戦いも麻雀によって行なわれるのだから、ハチャメチャです。
第5次聖杯戦争をベースにしつつ、麻雀で争うコメディ4コマ作品。
4コマになってないじゃないか、という批判の声もありますが、そこが新しい4コマの境地
と言えなくもないかもしれない可能性も、なきにしもあらず・・・
麻雀をまったく知らない衛宮士郎が、聖牌戦争に巻き込まれつつ、嫌々ながらも参加者に。
セイバーをはじめとするサーヴァントたちの麻雀は、超常現象を引き起こし、
もはや人の領域にないものばかりで、その滅茶苦茶さが面白味になっていますね。
シリアスな場面すら、ギャグになってしまう所が楽しく、士郎くんが気の毒になるばかり。
こんなので大丈夫なのか!? と心配になりつつも、面白ければいいじゃない的な気分に(酷)
やはり、『Fate/stay night』を知っている方がより楽しめると思いますけど、
麻雀知識はなくとも大丈夫・・・かな? あった方が良いでしょうけど。
私は麻雀好きなので、すんなり楽しめましたね。
こちらで連載中ですが、現在はお休み。
再開は9月とのことで、期待です。
その他、『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』や『氷室の天地 Fate/school life』
といった派生作品もありますね・・・ いずれも面白いですよ。
また、こちらで連載中の『教えてFGO! 偉人と神話のぐらんどおーだー』にも注目中。
ゲーム「Fate/Grand Order」公式スピンオフとのことで、大勢登場する英霊から
ピックアップして、その逸話などを紹介してゆく内容になっています。
いや本当、色々ありますね、Fateの関連作品。
それだけ愛され、親しまれているシリーズということなのでしょう。
これからにも期待したい所です!