「お気に入り」1巻作品。
とりあえず書ききれませんでしたが、これにていったん、1巻作品紹介は一区切り。
完結作品も書きたいですけど、さすがに量が・・・・・・
『妖怪ハンター 稗田の生徒たち(1) 夢見村にて』 (諸星大二郎 先生)
妖怪ハンターの新作は、稗田礼二郎の教え子たちが主役!
大学で民俗学を専攻している天木薫。
稗田の教え子(といっても稗田は民俗学者ではない)である彼は、
夢を売り買いする習慣がある夢見村で、不思議な体験をすることに・・・・・・
といった内容の『夢見村にて』と、
奇怪な海女をめぐる、大島潮&小島渚コンビの『悪魚の海』の2編から、なっています。
天木も潮&渚も、他の話で登場する人物たちですね。
『夢見村にて』では、
夢を売買する村で夢を見たため、謎の男に付け狙われたり、
村人たちから夢を売ってくれるようせがまれる天木くん。
その裏にある不思議な真実とは・・・?
夢をめぐって人が死んだり、ハラハラさせる展開が、サスペンス風に楽しませてくれます。
『悪魚の海』では、
排他的な村にいる“海女”をめぐって、何やら不穏な騒動に巻き込まれる潮&渚。
中学時代の同級生が“海女”になるらしいということですが、
会わせてもらえず、強引に会いに行こうとするも・・・?
と、これまた不可思議かつ、奇怪で恐ろしい事件が起きることに。
いずれの話も、人の欲望が怪異と結びつき、
恐ろしいことを引き起こしていることが描かれていて、そんなおどろおどろしさが面白味。
それでいて、どことなくユーモアを感じさせる描写もあり、読みづらさはないですね。
むしろ諸星先生の作風は、すらすら読み進められる所が魅力で、楽しめます。
妖怪ハンター新作、(1)表記がありましたので、1巻作品として紹介させていただきました!
『エデンの東北』1巻 (深谷かほる 先生)
「1970年代から今をつなぐもの――。」 (オビ文より)
1970年代を舞台に、東北のある家族と、その周囲の人々を描く、
たくましさとあたたかさのある作品です。
父母、姉弟の4人+アルファな一家。
裕福とは言えない環境で、それでもたくましく暮らしている様子が面白おかしく、
ときに優しく、ハートフルに描かれます。
まあ基本は、やんちゃでわがままなお姉ちゃんと、そんな娘に手を焼きつつも、
ちゃっかり対応するお母さんとのやりとりが、愉快に感じられる内容になっていますね。
このお姉ちゃんのやんちゃも、お母さんのちゃっかりも、たくましさゆえなので憎めない。
逆に、お父さんやあきらくんは優しい性格で、一家でバランスとっている所も魅力ですね。
のんびりしながらも、どこかしたたかな強靭さを感じさせる東北の風情。
まんがライフオリジナルにて連載中!
好男子・織田くんを主役にした高校編のコミックスも発売中で、
今後も楽しみな作品であります!
『球場ラヴァーズ ~だって野球が好きじゃけん~』1巻 (石田敦子 先生)
球場ラヴァーズ、基町さん主役の新シリーズ!
広島カープのファンである女性たちを描いた『球場ラヴァーズ ~私が野球に行く理由~』。
その続編である「私を野球につれてって」とはまた別に、
本編でわき役を務めた、基町姉さんを主人公とするシリーズです。
基町勝子さん(38)は、大の広島カープファン。
働きながら、球場へ通う日々も、あふれる情熱ゆえに苦にならず、
にぎやかに楽しく応援ざんまい。
ツラいこともあるけれど、野球があるから乗り越えてゆける。
そんな姿がさわやかに、じんわり描かれているのが良いですね~。
38歳の基町さんは、とても魅力的なキャラクター。
ゆえに彼女に好意を寄せる堂本くんとの関係が気になったり、
本作で登場するある青年も、基町さんにアプローチをかけてきたりと、
ロマンス風味の展開にも注目ですが・・・ とはいえ中心となるのは、やはり野球!
野球そのものではなく、野球を観戦する側を主役に、
その楽しさを伝えてくれるのが、本作の醍醐味であります。
新シリーズ開幕! こちらの作品にも期待ですね。
今回、単巻3作品も紹介したかったのですが、調子を崩してしまいましたので、ここまで。
また、この他にも、
『月が爆発したので』 (まことじ 先生)
『冴えない彼女の育て方』 (原作:丸戸史明 先生/漫画:守姫武士 先生)
『デュラララ!! 黄巾賊編』 (原作:成田良悟 先生/作画:茶鳥木明代 先生)
『〇ア部!葉桜中学アニマル部』 (吉川景都 先生)
『ドン・キホーテ』 (原案:セルバンテス 先生/原作:河田雄志 先生/作画:行徒 先生)
なども買っています。
2巻以降の出ている作品となると、もっと色々・・・
いずれ紹介できたら、したい所です。