ヤングキングアワーズ 2017年4月号より
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今月の『僕らはみんな河合荘』感想はこちら
今月の『ナポレオン -覇道進撃-』感想はこちら
以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)
●ドリフターズ (平野耕太 先生)
光秀と信長。
黒王軍に仇敵・惟任光秀の姿を見つけた信長さん。
激高し、戦場に通る大声で、あらん限りの罵倒を投げつけましたが、
それに対し光秀は、冷たく凍るような言葉を返すだけ・・・
とはいえ、その内容は確実に信長の心臓をわしづかみにするもので、
光秀が何を言ったのか察した信長さんが、いつもと違った様子になっていたのは、
不吉なものを感じさせられましたね。
怒りで熱くなるというわけではなく、その逆に、異常な冷たさをまとった沈黙。
光秀曰く、諸将皆々恐れていたという信長の沈黙は、怒りを内に秘めた圧倒的な殺意
であり、これまでの信長さんとは一味違う雰囲気でありました。
黒王軍の全面攻勢!
そんな状況での黒王軍による全面攻勢は、竜騎兵、オーク、ゴブリン、コボルトと、
様々な魔物たちが押し寄せるもので、豊久やドワーフたちも本陣へ退くほどの迫力。
とくに、竜騎兵の火吹きは厄介きわまりないもので、晴明さんもこれを何とかしないと
「北壁」の二の舞になると懸念している様子。
壕のおかげで、大きな被害は免れているものの、それもいつまでもつかという状況。
にもかかわらず、信長さんは沈黙したまま動こうとしないのが、もどかしくあります。
本陣へ戻った豊久と、口数少ない信長。
意気揚々と引き揚げてきた豊久が、戦果について信長へ報告すると、
信長さんの返答は「で あるか」の一言のみ。
それから、その後の対策を簡潔に述べていますが、それを聞いた豊久は、
信長の様子がおかしいことに気付き、とんでもない行動に出ていたのが痛快でした!
というか、ドワーフさんとのコンビネーションが自然すぎて大笑いでしたよ!
ドワーフさん、阿吽の呼吸で豊久のことをアシストしてるし(´▽`;)
そして豊久、様子のおかしい信長を一喝。
そこへ与一さんも笑いながら参戦して、「いつも通り」の空気が出てきていたのは
面白かったし、見事な所でしたね~。
場の空気がおかしいことに気付くや、すぐさま対応する豊久の勘の良さはさすが。
信長さんがあのままだと、戦いの流れが澱んでしまう可能性が高そうでしたし、
このあたり、歴戦の武士といった趣あります。
陰から陽へ・・・
くぐもった陰気を放っていた信長さんが豊久の一喝で、
いつもの陽気へ引き戻されていたのは、爽やか。
豊久の言葉を、虚を突かれたような表情で聞いた信長さんが、
ちょっと無理した感じで、陽気に光秀ぶっ殺す宣言していたのは愉快でした。
2人のやりとりを、わかる人、わからない人、わかろうとする人、慣れた人など、
周囲の反応にも大笑゚(*゚´∀`゚)゚ これでこそ豊久軍といった空気ですね。
そして、気を取り直した信長さんが、竜対策を考案。
図面に記した竜による火吹きのデータを眺めつつ、こちらが窮地に陥ることも
想定していますが、そのピンチを逆に好機とするとは、納得かつ驚きの策であります。
頼光越えをめざして・・・
信長さんによる対竜騎兵の策も出来上がり、動き出す豊久軍。
与一が、晴明が、そのために力を発揮するようで、これは期待せざるを得ません。
そして、照れ交じりで、豊久へ感謝の言葉を述べる信長さんが可愛かった(ぇ
豊久さんもニヤリとしながら、「頼光越え」なんて言葉を発していたのが、これまた痛快!
鬼の大将で、三大妖怪の1つに数えられる酒呑童子を倒したという源頼光。
それだけの功績を上げた武士を越えるほどの戦いが、ここマモン間原で繰り広げられている
と言わんばかりの豊久の心意気、晴れ晴れし過ぎて、たまりませんでしたよ。
心機一転、ここから反撃開始!
まずは厄介な竜退治となるようですが、はたしてどう戦況は動くのか?
何より、控える<廃棄物>たちの存在が不気味過ぎます。
一体どうなってゆくのか、予断を許さぬまま・・・ 今後も楽しみです!