五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ ヤングキングアワーズ 感想

2018年02月21日 | ◆[不定期] ヤングキング・アワーズ

2018年3月号

 

 今月の『ナポレオン -覇道進撃-』感想はこちら
 今月の『ドリフターズ』感想はこちら

 表紙は、『真・一騎当千』より、呂蒙!
 本家三国志演義では「士別れて三日なれば刮目して相待すべし」の逸話が有名です。
 鍛錬を怠らない者は3日も会わなければ見違えるように成長しているといった感じで、
 こちらの物語でも、その内容通り、呂蒙さんが新たな次元へ脱皮しそうな気配・・・?

 

 
 『蒼き鋼のアルペジオ』は休載!

 

 ということで、400と402が土下座会見を開いてますが、
 なぜ自分らが謝らねばならんのかとキレて、神壱号が引っ立てられてます(^^;
 そこで、コンゴウ様をあられもない姿にしたをするドローイングですと~!?

 なんて感じで、大盛り上がりの謝罪会見、本編よりも見所あったのでは?(言い過ぎ)
 来月号には掲載されるようですし、楽しみですね・・・
 また、『僕らはみんな河合荘』特別編も掲載予定とのことで、見逃せませんよ!
 
 

 

 『真・一騎当千』 (塩崎雄二 先生)

 倒れる呂蒙の前に現れたのは・・・呂布!?

 戦い続け、負け続け、傷つき続けることに、恐れを抱いている呂蒙は、
 呂布を幻だとわかっていながらも、怖じ気づいた心をさらけ出すことに。

 一方、孫策も呂蒙の存在を感じ取り、彼女を捜しに向かうものの、
 徐福院への橋が崩壊し、落下してしまい・・・なんて展開が不穏でありました。
 呂布との戦いの行方、そこで自らの進むべき道を改めて自覚する呂蒙は、
 間違いなく一皮むけた闘士となったのではないでしょうかね。 今後に期待です!

 

 『絶滅酒場』 (黒丸 先生)

 クリスマスと正月が終わるとやって来る・・・ バレンタイン!

 そのことが女子会で話題に上がりますが、本命がいなければ義理にまみれるだけ
 という評価に納得しつつも、ハルキゲニ美さんだけは本命あげたい相手がいる
 なんて言い出して、シダズー子さんがお冠・・・なんて女子会模様が面白かった。

 また、オパビニ江さんは彼氏いるのにチョコあげる気はないと言っていて、
 その理由を「広告代理店とお菓子メーカーの陰謀」と述べていましたけど、
 他2人から「うわぁ…」と思われていて笑! それをわかって楽しむものだと、
 語っていたのが大人でしたね。 そして、女の友情に危機到来? どうなる??

  

 『アラサークエスト』 (天野シロ 先生)

 「アンチエイジングは50年に1度しか唱えられない」の真相を追って・・・

 温泉(回復の泉)にて、美容効果を発見したベアさん大喜びでしたが、
 アンチエイジングの疑惑を、皆に話していないことに後ろめたさを覚えて、
 一気に老け込んでいたのは愉快! ベアさん、けっこう善人(^^;

 そして道中、盗賊団に捕まってしまうものの、ホクトさんだけは売れそうだと
 言われて、しめじ君はともかく、ベアさんの怒り大爆発だったのは大笑いでした!
 しかし、ホクトさんはしめじ君との歳の差をやはり気にしているのでしょうかね。
 アンチエイジングの真相についても判明して一件落着・・・なのかどうか、
 様々な思惑が見えてきて、面白くなってきましたよ。

 

 『MUJIN』 (岡田屋鉄蔵 先生)

 講武所へ戻ってきた八郎さん。

 そこで男谷精一郎さんに会っていますが、人格者らしい風格が頼もしいですね。
 そして、山岡鉄太郎とも遭遇するも、豪気な態度にやましい所はひとつもなく、
 八郎さんも、例の襲撃に関与していなさそうと考えていますが・・・

 なんて感じでしたけど、会話の中から真意を探ろうとしたり、張り詰めた空気が
 ただよったりと緊張感のあるやりとりが面白かった!
 それにしても山岡殿の身体周りが大木のようで、強そうなのがよかったですね。

 

 『ますらお 秘本義経記』 (北崎拓 先生)

 兵は神速を貴ぶ…

 義経の戦いの本質はそこにあるわけですが、ここでも潮の引いた浅瀬を馬で強行軍。
 その困難さの中で、与一に狙われるのでは? という懸念があるも、まさかの一撃!?
 敵に対してでしたけど、これには与一の神業っぷりを思い知らされました。

 おかげで奇襲が成立して、平家軍の不意を打ち、襲い掛かる義経軍。
 その中で、与一の家族らも負傷するなどしていますが、日々子さんも奮闘。
 帝および建礼門院様をお守りすべく、そのもとへ駆けつけますが・・・?
 これは意外な展開。 与一の思惑は果たされるのか、日々子さんはどうなるのか、
 屋島の戦いの開幕で、今後も楽しみです!

  

 『ヒダルとヒルダ』 (鈴木小波 先生)

 シリーズ連載! 今回は、梅田ダンジョン探訪!?

 「弱い奴と金のない奴は食われる」とか物騒で、ヒルダさんもてんやわんや。
 ヒダルとはぐれて出会った小鬼に、出口まで案内してもらうことになりますが・・・

 その中でヒダルのようなタタリ神は、人を食べないと死ぬことを知ってしまうヒルダさん。
 心中が気になる所でしたが、命の危機へ陥ると、ヒダルに食べさせておけばよかったかな
 なんて考えていたのは、ヒダルへの親密さを感じさせて興味深い所でしたね。
 さらに、ヒダルにとんでもないことが起きて心配そうにしていたのも・・・
 この2人(?)の関係も、今後どうなるのか気になります。

 

 
  
 【新章スタート!】
●マーチャンダイス (大石まさる 先生)

 

 新章スタートで、再び登場!

 火星のアパート・マーチャンダイスに入居するのは、奇妙な人ばかり!?
 今回も、サダヨシ・オドワイヤーという作家さんが来てましたが、
 作家と言っても売れない作家で、奥さんとの関係もうまくいってない風。

 他の男にとられて正気を失ったのか、奥さんを殺そうと狙っているようで・・・
 なんてお話で、またまた不穏な住人が来たものだと思ってしまいましたけど、
 殺害を実行しようとしても、ドジだし非力だしで達成できず、むしろ愉快(^^;

 気の毒なくらい滑稽に失敗する様子が、笑えるというより、心苦しいくらいでしたね。
 さらに、自分ではうまくいかないので、殺し屋を雇うことにしますが、
 その結果、とんでもない事実が判明して、これには驚かされつつ、とても面白かった!

 大切なのは「心のやすらぎ」。
 そんなことを感じさせるオチに思わず苦笑しましたけど、これはこれで、
 “奥さん”にとって最大の心遣いだったのかな? なんて考えてしまいます。

 さて、再び開幕した火星アパート群像劇。
 今度はどんな物語の数々を見せてくれるのか・・・期待しつつ、今後も楽しみです!

 

 

【最終回!】
●ざせつ男とまんが少女 (石田敦子 先生)

 

 2月28日、コミックス発売! ・・・ですが、最終回!!

 即売会へ再び参加するあかりさん、決意を新たにした先生と共に・・・
 そこで、先生の知り合いさんたちがやって来て、皆さん東京で絵を描く仕事の人たち
 というのが、スゴイ所ですね。

 そんな人が、先生に「アニメーター全員、金田さんや井上さんになれるわけじゃねーぞ」
 なんて言っていたのが可笑しかった! ビッグネームですねえ(´▽`;)

 その理想の高さが、先生にとっては挫折のもとになったのかもと思わされますが、
 それでも、あかりさんに触発されて、“ここ”に戻ってきたことの意味は大きいでしょう。
 だからこそ、かつて夢をクラッシュした生徒さんからの手紙にも、前向きになれたのだと。

 そして、あかりさんの語る「まんが家やアニメーターっているんだよね、現実に」
 という言葉には、それまで実態を伴っていなかったそれらの人々の輪郭が、
 見えてきたことを感じさせてくれます。

 意外と、多くの人が無自覚にこうした感覚なのではないかと思えます。私も含めて。
 何となく、いるのは知っていても実感しきれてないというか、だからこそ、
 むやみに憧れたり、時には罵倒してしまったりする、そんな印象がありますね。

 深田さんが述べていた「なりたい」と言わなくなったら「次はバカにし始める」
 という話は、何となくわかってしまう気がしますね・・・
 「ちょい知ってる分、バカにするのうまい」というのも(^^;

 「あんな仕事やってるやつはバカだ」と言ってしまう心理の奥にあるものも、
 まさに、あかりさんの考える通りなんじゃないのかな・・・

 そして、彼女が選んだ進路、先生の選択。
 ざせつ男がまんが少女に押し付けた“自分”が、あまりに素敵すぎでありました。

 夢クラッシャーの先生が、新たなクラスで生徒にツッコまれて返していた言葉は、
 今までの彼ではない、それでも挫折を知っている人間の希望を感じられた気がします。
 先生の言葉だけで本当に夢を諦めるのであれば、それすら自分の“選択”ですからね。

 などなど、挫折を経て他人の夢をクラッシュするようになった男性と、
 まんが家になろうと夢をもった少女の物語も、これにて完結・・・

 夢と挫折というテーマに私は惹かれましたし、期待にたがわぬ内容だったと感じます。
 早めの終了が残念でしたけど、それでも存分に、楽しませていただきましたー!

 

 
●おばけ道 (小野寺浩二 先生/総合P:石黒正数 先生)

 

 2月28日、コミックス発売! ・・・ですが、最終回!!

 「今回のロケでおばけが視えなかったら終了」なんてことを星野さんに言われ、
 挑むことになったのは、廃小学校! 雰囲気万全! 怖い! 恐ろしい~!
 ・・・でも、今回で最終回ということは? (先にネタバレよくない)

 小野寺&石黒両先生も気合十分で、小野寺先生などは「おばけ探知機」も用意済み。
 深夜12時をまわって、さっそく探検へ行こうとなるものの、星野さんの提案で、
 かくれんぼをする方向へ・・・

 なんて感じで、廃小学校でのかくれんぼは、確かに怖くはあるのですが、
 もはや心霊スポットに慣れ切った一同は、恐れなど一切見せずに、
 むしろ楽しんでしまう所が愉快ながらも、雰囲気ぶち壊し!

 かくれんぼに熱中してしまう大人たちが面白かった(^^;
 というか、1人きりで寝ることになっても、まるで恐怖心のない一同に笑!

 そのあたり自分たちでも反省してましたが、まあ、こうなると
 幽霊探索も、もはや惰性になってしまう感はありますね。

 最後は、何だか両先生でイイ感じシメようとしていて、けなげ。
 ・・・だったものの、最後の最後でナニコレ? という話が出てきて戦慄。

 オイオイ、そこらへん探求してよ~という気もしますけど、
 謎は謎として存在し続ける方が、幽霊という“ロマン”は色あせないのかもしれません。

 などなど、霊を視るために奮闘する漫画家先生のお話も、最終回!
 『ソレミテ』から考えると、ずいぶん色んな場所を見てきましたが、
 まあ、幽霊なんて視ようと思って視れるなら、苦労ないでしょうね。

 私も視たことないですし・・・ とはいえ、それを捜し続ける人々の姿が、
 面白おかしく描かれてきた本作品の魅力は、感じ続けていましたよ、
 なんて考えつつ、楽しませていただきましたー!

 

 

【『アオバ自転車店といこうよ!』1巻、発売中!】
●並木橋通りアオバ自転車店 (宮尾岳 先生)

 

 幸せはどこにある・・・?

 何やら葉っぱを探す、ハヅキちゃんのおばあちゃん。
 買い物行く途中、立ち止まって探しているのは「特別な葉っぱ」ということで、
 それがどのようなものか、気になる内容になっていました。

 そして、ハヅキさんの自転車を買いに行くことになりますが、
 昔は子供用の自転車などなく、「三角乗り」をしていたなんて話をしていて、
 これは私も知らない時代の話なので、興味深い所でした。

 それはともかく、高価な自転車に面食らい、安いものを探すおばあちゃん。
 なかなか見つからないことに業を煮やしたハヅキちゃんから、そんなことだから
 おばあちゃんの探す葉っぱも見つからないと指摘されて、店で決めることを決意。

 そこがアオバ自転車店だったわけですけども、
 「本当の幸せは、すぐには見つからないもの」と述べていたおばあちゃんが、
 ハヅキちゃんの見つけた“幸せ”に、感謝する場面は素敵でありました。

 おばあちゃんの探していた葉っぱについては、予想通りであったものの、
 そこに込められた想いが、物語として響く内容だったことには、感服でしたよ!

 ハヅキちゃんが、おばあちゃんにかけた言葉も、これまでの葉っぱ探しが
 ムダではないものだと感じさせる、敬意のあるものだったこともよかったですね。
 なんて感じつつ、今後も楽しみです!

 

 


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