2013年2月号
表紙は、かるたな『おとぼけ課長』、『わさんぼん』、『恋愛ラボ』、『らいか・デイズ』、
そして今月号で最終回を迎えた『タマさん』になっています。
課長メインでありつつも、最近は他作品の表紙に占める割合が大きくなっていますね・・・
今月の「コタツから出たくないで賞」は、『まだまだ浅野さん』より、【動かなきゃ】!
コタツから出たくない気持ち、私よっく分かります! そんな冬の風景。
浅野さんは「寒いからって動かなきゃダメよー」とおっしゃってますが、そうは言っても・・・
と思ったら、とんでもない方法で、コタツに長居できないようにしていて笑った゜(*゜´∀`゜)゜
強制的に“動かされる”とか、イヤすぎますよ!
【コミックス24巻、ほやほや発売中~!】
●ラディカル・ホスピタル (ひらのあゆ 先生)
コミックス24巻発売中な今回、「お受験」ひかえた男性のお話でした。
ところがこのお受験、じつはお子さんではなく、自分の受験。
しかも、めざすのは医学部というから盛り上がっちゃってます。
ノロで入院している室井さん。
30歳という年齢に驚く山下さんですが、30で挑戦というところに
驚いているわけでないのには苦笑しました(´▽`;) 老けてるってことね・・・
そこからは本業の話題ですから、病棟の医者もナースも、話が盛り上がる盛り上がる。
医学部の人気が上昇中だとか、職としての安定感だとか、奨学金や免除制度などなど、
なるほど、と思う内容が参考になりますね~。 所々で“黒景山”が出てて面白かったし(^^;
そして、「36歳の1年生は不要ですか?」という室井さんの問いに対して、
榊先生が「猫の手も借りたい」と答えているのは、現場を実感させる誠実な回答ですよね。
さらにその後、夜いないはずの榊先生が駆けつけている姿を見て、
室井さんが知ることになる「医の心」。
榊先生の人となりや、医療者としての姿勢が感じられる、素敵な一幕でありました!
だからこそ、室井さんも入院を受験のロスとはとらえずに、
「勉強になった」と胸を張って言えたわけで、そんなところが心地よかった!
榊先生ご自身は、気づいていないようだけど(^◇^;) 関口さんとマッキーの笑い朗らか。
そして、2人が室井さんにかける言葉には、「6年後」を期待させられますよ。
30歳の挑戦が、36歳の1年生につながることを望みつつ・・・ 今後も楽しみです!
【今月のピックアップ!】
●らいか・デイズ (むんこ 先生)
自画像ってどんなの描く?
愛美さんがマンガを読んでいて、ふと気にした作者の自画像。
クラスのマンガ家志望少年・漆野くんに、「自画像は描かないの?」と尋ねたことから、
他のみんなを巻き込んで、自画像を描くことに!
漆野センセイは、「大御所っぽくシュールに」。
愛美さんには不評ですが、らいかさんが真似しているのは面白い! なにげに似てるし。
マッキー、自画像は美人なのに、紺太先生の絵がアレて・・・ 可愛く描いたつもりなのか。
愛美さんのは美化されてますが、小西くんには不評。 「本物の方がいい」って!
・・・でも、オチがついてて気の毒でした(´▽`;)
などなど、それぞれの自画像が、かなり面白かった今回のお話。
しかも、この自画像の描き方は、マンガ的に参考になる要素満載だった気がします。
悠美さんの可愛い自画像に対しての、漆野センセイの評価は笑ったけれど納得でしたし、
竹田くんの自画像は素直に「ウマい」と思わされましたし、
らいかさんの“面白く描いた”自画像は、自虐のやりすぎは【笑えない】とわかりますし(ぇ、
なかなか勉強になりましたよ!
デフォルメって、簡単なようで難しいもの。
でも、みんなで楽しそうに自画像を描く風景は、のびのび感があってよいものでした。
もちろん今後も、楽しみです!
●はこいり良品 (井上トモコ 先生)
今回、本にまつわる思い出話。
しおりさんの学生時代の友人・奈央さんが、「母の本」を売りに来ました。
しおりさん曰く、かっこいい人だったとのことですが、
奈央さんに言わせれば、その“かっこよさ”のために家を留守にすることが多く、
「母親としては最悪」とのことですが・・・
ゆえに思い出も少なく、怒りがふつふつとわきがあってしまうのだとか(^^;
思い出すことといえば、母親にもっと本を読みなさいと言われたこと。
それに反発して本を読まなくなったとか、少しもったいない気もします。
ところが、遺品の絵本を見るうちに、母親の声が聞こえてくる気がして、
そこから子供の頃の思い出がよみがえってくると、目頭が熱くなり・・・・・・
ここのシーン、よかったですね~。
本を読むことで、当時の自分や母親のことを思い出す。
嫌だったはずの母親が、優しく包み込んでくれていたこと、そんな母親が好きだったこと。
このあたりの記憶のたどり方が心に響いて、少ししっとりしてしまいましたよ。
そのしっとり感の後は、きちんとオチがついての笑いのシメ(´▽`;)
でも、それがイイんですよね、うん。
思い出は物に宿っていて、それをきっかけに心の引き出しが開くこともある・・・
そうした感慨を覚えつつ、今後も楽しみです!
【最終回!】
●タマさん (森ゆきなつ 先生)
なんと最終回ー!!?? コミックス6巻は、2月7日発売予定!
最後は、ふるるちゃんが過去のお母さんに会いに行くお話でしたが、
なんと、うららさんが亡くなる時期にちょうど重なってしまって、さてどうなってしまうのか?
という内容でありました。
母娘の“再会”。
しかし時間をこえた出会いは、自然ならざる事象。
もはや、うららさんの死は不可避であり、そのことをわかっている母の心情は、
泰然としていて達観したものでした・・・
これからは自分のかわりにパパのそばにいてほしい、
神様がおねがいをかなえてくれたから、もう自分はじゅうぶん幸せ、
そう娘に優しく語りかけるうららさん。
その言葉を聞いて、娘・ふるるちゃんも“安心”したのか、笑顔で帰ってゆき、
少し寂しいけれど、ちゃんとしたシメになりそうだな~・・・ と思っていたら!
ふるるちゃんが帰った後、急に「寒さ」を感じるうららさん。
そこで得意の催眠術で、“自分を誤魔化そう”とするのですが・・・
ここでタマさん登場だー!
そう、今まで物事に動じないうららさんでしたが、それは本心を隠していたため。
タマさんとの会話で、初めて彼女自身の心中が吐露されていたのには、グッときましたよ!
本当は死を受け容れたくはない。 でも、どうすることもできない。
ところが、さすがタマさん主人公! なんかとんでもない展開になって、驚きでありました!
帰ったふるるちゃんが、笑顔の裏に涙を隠していたのは、母親似。
でも帰った先には皆がいて、だから「大丈夫」で、またいつも通りの日々が始まって・・・
そしてあのエピローグが、もうたまりませんでしたね。
アレの“数”が1つ増えていたのは、もしかすると奇跡の数だけ増えるものなのかも?
たとえ同じ時間であれ、別の場所であれ、それぞれの物語はつむがれてゆくのですから、
これはこれでアリなのではないでしょうか。 ステキな最終回でしたよ!
本作品は、タマさんという「どこにでもおるただの猫」を主人公にして、
ちょっと不思議な生物たちと、周囲の人々とがくりひろげる面白おかしい物語でした。
タマさん自身が関西弁でしゃべる不思議生物なんですけどね(´▽`;)
飼い主・如月先生や、その娘・ふるるちゃん、その隣に住む杏さんと祖母、
そして杏さんの学友たちや教師、如月先生の取引先・佐倉さんなどなど、
個性的なキャラクターとのかけあいも笑える楽しさでしたし、
もっと読んでいたい4コマ漫画だったのは間違いありません。
私は大好きな作品でした! 本当に長い間、楽しませていただきましたー!!
【まんがタイム 新人4コマまんが大賞 月間賞】
・もしかして:幽霊 (オオトリキノト 先生)
安い家賃で入居した部屋には地縛霊がいた!?
ワケありっぽく、不動産屋の人にも念を押されたのに、安いからと住むことにした部屋。
そこで、大学生・るりかさんが出会った幽霊さんは・・・ なんか陽気な人だった!
金本明日香と名乗った地縛霊さんは、マンガ読むわ、ケタケタ笑うわ、ツッコミ入れるわ、
面白い人でした(´▽`;) というお話。
そんな2人のやりとりが楽しい4コマ作品になってますね。
幽霊が「ただの人間」になりすぎている感がありますが、これはこれで面白いかもです。