五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ まんがタイム 感想①

2013年01月08日 | ◆4コマ誌② まんがタイム

2013年2月号

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 今月の『恋愛ラボ』感想はこちら

 表紙は、かるたな『おとぼけ課長』『わさんぼん』『恋愛ラボ』『らいか・デイズ』

 そして今月号で最終回を迎えた『タマさん』になっています。

 課長メインでありつつも、最近は他作品の表紙に占める割合が大きくなっていますね・・・

 

 

 今月の「コタツから出たくないで賞」は、『まだまだ浅野さん』より、【動かなきゃ】!

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 コタツから出たくない気持ち、私よっく分かります! そんな冬の風景。

 浅野さんは「寒いからって動かなきゃダメよー」とおっしゃってますが、そうは言っても・・・

 と思ったら、とんでもない方法で、コタツに長居できないようにしていて笑った゜(*゜´∀`゜)゜

 強制的に“動かされる”とか、イヤすぎますよ!

 

 

 

【コミックス24巻、ほやほや発売中~!】

●ラディカル・ホスピタル (ひらのあゆ 先生)

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 コミックス24巻発売中な今回、「お受験」ひかえた男性のお話でした。

 ところがこのお受験、じつはお子さんではなく、自分の受験。

 しかも、めざすのは医学部というから盛り上がっちゃってます。

 

 ノロで入院している室井さん。

 30歳という年齢に驚く山下さんですが、30で挑戦というところに

 驚いているわけでないのには苦笑しました(´▽`;) 老けてるってことね・・・

 そこからは本業の話題ですから、病棟の医者もナースも、話が盛り上がる盛り上がる。

 医学部の人気が上昇中だとか、職としての安定感だとか、奨学金や免除制度などなど、

 なるほど、と思う内容が参考になりますね~。 所々で“黒景山”が出てて面白かったし(^^;

 

 そして、「36歳の1年生は不要ですか?」という室井さんの問いに対して、

 榊先生が「猫の手も借りたい」と答えているのは、現場を実感させる誠実な回答ですよね。

 さらにその後、夜いないはずの榊先生が駆けつけている姿を見て、

 室井さんが知ることになる「医の心」。

 榊先生の人となりや、医療者としての姿勢が感じられる、素敵な一幕でありました!

 

 だからこそ、室井さんも入院を受験のロスとはとらえずに、

 「勉強になった」と胸を張って言えたわけで、そんなところが心地よかった!

 榊先生ご自身は、気づいていないようだけど(^◇^;) 関口さんとマッキーの笑い朗らか。

 そして、2人が室井さんにかける言葉には、「6年後」を期待させられますよ。

 30歳の挑戦が、36歳の1年生につながることを望みつつ・・・ 今後も楽しみです!

 

 

 

【今月のピックアップ!】

●らいか・デイズ (むんこ 先生)

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 自画像ってどんなの描く?

 愛美さんがマンガを読んでいて、ふと気にした作者の自画像。

 クラスのマンガ家志望少年・漆野くんに、「自画像は描かないの?」と尋ねたことから、

 他のみんなを巻き込んで、自画像を描くことに!

 

 漆野センセイは、「大御所っぽくシュールに」。

 愛美さんには不評ですが、らいかさんが真似しているのは面白い! なにげに似てるし。

 マッキー、自画像は美人なのに、紺太先生の絵がアレて・・・ 可愛く描いたつもりなのか。

 愛美さんのは美化されてますが、小西くんには不評。 「本物の方がいい」って!

 ・・・でも、オチがついてて気の毒でした(´▽`;)

 

 などなど、それぞれの自画像が、かなり面白かった今回のお話。

 しかも、この自画像の描き方は、マンガ的に参考になる要素満載だった気がします。

 悠美さんの可愛い自画像に対しての、漆野センセイの評価は笑ったけれど納得でしたし、

 竹田くんの自画像は素直に「ウマい」と思わされましたし、

 らいかさんの“面白く描いた”自画像は、自虐のやりすぎは【笑えない】とわかりますし(ぇ、

 なかなか勉強になりましたよ!

 

 デフォルメって、簡単なようで難しいもの。

 でも、みんなで楽しそうに自画像を描く風景は、のびのび感があってよいものでした。

 もちろん今後も、楽しみです!

 

 

 

●はこいり良品 (井上トモコ 先生)

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 今回、本にまつわる思い出話。

 しおりさんの学生時代の友人・奈央さんが、「母の本」を売りに来ました。

 しおりさん曰く、かっこいい人だったとのことですが、

 奈央さんに言わせれば、その“かっこよさ”のために家を留守にすることが多く、

 「母親としては最悪」とのことですが・・・

 

 ゆえに思い出も少なく、怒りがふつふつとわきがあってしまうのだとか(^^;

 思い出すことといえば、母親にもっと本を読みなさいと言われたこと。

 それに反発して本を読まなくなったとか、少しもったいない気もします。

 

 ところが、遺品の絵本を見るうちに、母親の声が聞こえてくる気がして、

 そこから子供の頃の思い出がよみがえってくると、目頭が熱くなり・・・・・・

 ここのシーン、よかったですね~。

 本を読むことで、当時の自分や母親のことを思い出す。

 嫌だったはずの母親が、優しく包み込んでくれていたこと、そんな母親が好きだったこと。

 このあたりの記憶のたどり方が心に響いて、少ししっとりしてしまいましたよ。

 

 そのしっとり感の後は、きちんとオチがついての笑いのシメ(´▽`;)

 でも、それがイイんですよね、うん。

 思い出は物に宿っていて、それをきっかけに心の引き出しが開くこともある・・・

 そうした感慨を覚えつつ、今後も楽しみです!

 

 

 

【最終回!】

●タマさん (森ゆきなつ 先生)

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 なんと最終回ー!!?? コミックス6巻は、2月7日発売予定!

 最後は、ふるるちゃんが過去のお母さんに会いに行くお話でしたが、

 なんと、うららさんが亡くなる時期にちょうど重なってしまって、さてどうなってしまうのか?

 という内容でありました。

 

 

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 母娘の“再会”。

 しかし時間をこえた出会いは、自然ならざる事象。

 もはや、うららさんの死は不可避であり、そのことをわかっている母の心情は、

 泰然としていて達観したものでした・・・

 

 これからは自分のかわりにパパのそばにいてほしい、

 神様がおねがいをかなえてくれたから、もう自分はじゅうぶん幸せ、

 そう娘に優しく語りかけるうららさん。

 その言葉を聞いて、娘・ふるるちゃんも“安心”したのか、笑顔で帰ってゆき、

 少し寂しいけれど、ちゃんとしたシメになりそうだな~・・・ と思っていたら!

 

 

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 ふるるちゃんが帰った後、急に「寒さ」を感じるうららさん。

 そこで得意の催眠術で、“自分を誤魔化そう”とするのですが・・・

 ここでタマさん登場だー!

 

 そう、今まで物事に動じないうららさんでしたが、それは本心を隠していたため。

 タマさんとの会話で、初めて彼女自身の心中が吐露されていたのには、グッときましたよ!

 本当は死を受け容れたくはない。 でも、どうすることもできない。

 ところが、さすがタマさん主人公! なんかとんでもない展開になって、驚きでありました!

 

 帰ったふるるちゃんが、笑顔の裏に涙を隠していたのは、母親似。

 でも帰った先には皆がいて、だから「大丈夫」で、またいつも通りの日々が始まって・・・

 そしてあのエピローグが、もうたまりませんでしたね。

 アレの“数”が1つ増えていたのは、もしかすると奇跡の数だけ増えるものなのかも?

 たとえ同じ時間であれ、別の場所であれ、それぞれの物語はつむがれてゆくのですから、

 これはこれでアリなのではないでしょうか。 ステキな最終回でしたよ!

 

 

 本作品は、タマさんという「どこにでもおるただの猫」を主人公にして、

 ちょっと不思議な生物たちと、周囲の人々とがくりひろげる面白おかしい物語でした。

 タマさん自身が関西弁でしゃべる不思議生物なんですけどね(´▽`;)

 

 飼い主・如月先生や、その娘・ふるるちゃん、その隣に住む杏さんと祖母、

 そして杏さんの学友たちや教師、如月先生の取引先・佐倉さんなどなど、

 個性的なキャラクターとのかけあいも笑える楽しさでしたし、

 もっと読んでいたい4コマ漫画だったのは間違いありません。

 私は大好きな作品でした! 本当に長い間、楽しませていただきましたー!!

 

 

 

【まんがタイム 新人4コマまんが大賞 月間賞】

・もしかして:幽霊 (オオトリキノト 先生)

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 安い家賃で入居した部屋には地縛霊がいた!?

 ワケありっぽく、不動産屋の人にも念を押されたのに、安いからと住むことにした部屋。

 そこで、大学生・るりかさんが出会った幽霊さんは・・・ なんか陽気な人だった!

 金本明日香と名乗った地縛霊さんは、マンガ読むわ、ケタケタ笑うわ、ツッコミ入れるわ、

 面白い人でした(´▽`;) というお話。

 そんな2人のやりとりが楽しい4コマ作品になってますね。

 幽霊が「ただの人間」になりすぎている感がありますが、これはこれで面白いかもです。

 

 

②へつづきます。