観・環・感

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福田ダム

2008年01月24日 | 日記
今日の毎日新聞記事から
”23日の参院代表質問で、野党への「低姿勢」答弁を続けてきた福田康夫首相が、珍しく気色ばむ場面があった。民主党の大河原雅子氏が、首相の地元・群馬県で建設中の八ッ場(やんば)ダム(15年度完成予定)について「無駄な公共事業」と批判。同ダムが1952年の計画発表後、完成予定が2度も延長され、事業費が4600億円に膨らんだ経緯に触れ、「福田赳夫元首相の時代から『福田ダム』とやゆされている」と指摘したためだ。 それまで答弁書を棒読みしていた首相は、この時ばかりは野党席をにらみつけ、「『福田ダム』という言葉は生まれて初めて聞いた。どこからそんな言葉を見つけたのか。あまり造語はなさらないようにしていただきたい」と声を荒らげた。”
余談だが、全く進捗しないダムの代名詞として「東の八ッ場ダム、西の大滝ダム(紀ノ川水系 和歌山県にある)」と言われていた。大滝ダムの着工後は、川辺川ダム(熊本県の球磨川水)がその後釜となっている。
この、八ッ場ダムの問題点については、
「八ッ場あしたの会」のHPの序論が詳しい。
このHPによると15年完成でなく、現在のような予算が毎年続いたとしても、完成までには10年かかり、2010年完成の話はすでになくなっていると指摘している。厳しい財政状況下において順調にいっても、実際の完成は2020年に近い頃になるそうだ。
ところが、首都圏の人口も2015年頃にピークにその後は次第に減少していくが確実である。また、省エネの普及に伴い、すでに1人当たりの水道給水量は頭打ちで、漸減傾向になっているので、2020年頃には、水道用水としての需要は、減少していることが明白である。
当然、水は余ってくるので、実際に八ッ場ダムが完成すると思われる2020年頃には、全く必要ないダムとなっている。なのに何故、建設するのかと地元の多くの方は指摘している。
そのとおりだと思う。一方、このダム工事によって失うのは、再生不可能な吾妻渓谷の美しさと情緒豊かなひなびた温泉街である。
そして、
この試算 をみると実際の負担額は、4600億円でなく、起債の利息を含めた合計負担額は、8769億円とされている。
この8769億円がどのくらい膨大かというと、約200万人の人口を有する福田首相の地元群馬県の19年度予算は8080億円で、2008年度予算はそれを下回るとされているのである。
無駄を通り越して、必要のない公共工事でも一度開始さえすれば、完成まで続けるので、ゼネコンにとっては宝の山となり、また、一部の人の利権の温床となるのである。
嫌だ、嫌だ。