散歩から探検へ~個人・住民・市民

副題を「政治を動かすもの」から「個人・住民・市民」へと変更、地域住民/世界市民として複眼的思考で政治的事象を捉える。

20年後、3人にひとりは高齢者~統計を読む(2)・人口動向

2013年09月17日 | 現代社会
総務省統計局の人口推計によれば、日本における平成25年9月の総人口は1億2726万人、前年同月と比較し、24万人の減少、その中で高齢者(65歳以上)は112万人増加、3186万人となり、総人口の25%を占めるに至った。

昭和22-24年の第一次ベビーブーム時代に出生した団塊の世代のうち、昭和23年生まれが新たに65歳に到達したことによる。当然、来年も同じ様に高齢者人口は大きく増加することが見込まれる。

また、男女別にみると、男性1369万人、女性1818万人、その差は449万人であり、全体の57%が女性である。それが更に高齢になると共に女性の割合は高くなり、85歳以上では人口454万人のうち、女性322万人(71%)となる。

歴史的に見ると、高齢者人口の推移は下図に示される。



 統計局「高齢者の人口」より転載

高齢者人口の総人口に占める割合は、昭和60年に10%を超え、その20年後の平成17年には20%を超え、その8年後の25年に25%となり、4人にひとりが65歳以上になった。
更に、グラフの右側に示される様に、約20年後の平成47年(西暦2035年)には、高齢者は3人にひとり、3741万人にまで増加する見込みだ。

一方、15-64歳人口は今年7900万人、前年比較で121万人の減少、労働人口が減少する中での若者の就職難という基本的に矛盾した社会構造が続くことになる。更に0-14歳人口は1640万人、前年比較で15万人の減少、少子化傾向も続く。

0-14歳人口が15-64歳人口の15/50=30%程度であれば、大雑把には人口は徐々に横這いになると考えられるが、1640/7900=20%であり、平均的に15-64歳人口のうち2370万人が高齢者になり、1640万人が入ってくる計算だ。すると、15年後の平成40年には15-64歳人口は730万人減少して7170万人に減少することになる。その15年間に何人の子どもが誕生するのか?少子超高齢化は免れない。

国の政策の第一はこの基本的な人口動向を踏まえたものでなくてはならない。東京オリンピックで「お・も・て・な・し」などと浮かれている場合ではない。

     

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